気管支拡張症とは

 
「気管支が拡がって元に戻らない病気です。」
 
男性よりも女性に多く、日本人では約25000人がこの病気にかかっていると言われています。
 

気管支拡張症になると

気管支が部分的に異常に広がり、気管支の浄化作用が低下して痰がたまりやすくなります。
 
さらに気管支が広がってしまった部分に細菌カビが増殖して炎症をおこし、気管支の壊れによる気管支拡張がさらに進行します。
 
増殖した細菌やカビはその他の肺の中にもひろがり、肺炎を起こして、肺の壊れがどんどん進行してしまいます。
 

気管支拡張症の症状

症状としては、多量の膿性痰(濃い緑色の痰)慢性の咳血痰38℃以上の発熱全身倦怠感体重減少などが起こります。
 
多量の膿性痰や慢性の咳は細菌感染などによる肺炎症状にて、血痰や喀血は炎症に伴って血管が増えるために症状が出てしまっています。
 
特に細菌感染に関しては、非結核性抗酸菌(肺MAC菌)が感染する事が多く非結核性抗酸菌症(肺MAC症)と併発する事が多いです。
 
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)については別のページでご紹介させて頂いていますのでご覧になって見て下さい。

 

気管支拡張症の原因

先天性では原発性線毛機能不全が原因と言われています。
 
原発性繊毛機能不全とは、異物や細菌を体外に排出する役割をもつ繊毛が障害されてしまう疾患です。
 
線毛運動が障害される事で異物や細菌を外に出す事が出来なくなります。
 
後天性では、感染症や気管支炎が原因と言われ風邪や肺炎などの繰り返しで発症したり、緑膿菌や黄色ブドウ球菌、肺炎球菌などの感染でも発症すると言われています。
 
特に感染症の場合は、菌感染→炎症→気管支拡張症の悪化
 
という悪循環により一層体調が悪くなります。
 

気管支拡張症の漢方薬

咳や痰が酷い症状の時

多量の膿性痰(濃い緑色の痰)を出される方が多い為、排膿作用や去痰作用が強い漢方薬をメインで使わせて頂きます。
 
他にも空咳を出される方も多い為、その様な症状には肺を潤す漢方薬を使っていきます。
 

体重減少、倦怠感、発熱の症状の時

体重減少、倦怠感、発熱は、身体が疲れているサインになります。
その時には、人参剤を中心に身体の疲れを取っていきます。
 

血痰や喀血で苦しまれている方

多くの血痰や喀血がある患者さんを見せて頂き大きく分けて二つの原因があると考えられます。
 
①気管支が傷つく事で血痰・喀血が出る。
痰や咳を多くする事で気管支が傷ついている状態です。
咳や痰を止めていく事が大事になってきます。
 
②血滞(血の滞りがありそれが破れる事で血痰・喀血が出ます。)
普段症状がないのに突然血痰喀血が出る方はこちらのタイプです。
 
血痰喀血は、血が出ている状態なので血流を流す事をしません。
 
しかし、この状態の時に止血ばかりをしていると血流が流れない事で血痰は出てしまいます。
 
血流を流す漢方薬を使わせて頂き血痰・喀血を治していきます。
 
・桔梗湯
・麦門冬湯
・清肺湯
・人参養栄湯
・補中益気湯
 
紹介している漢方薬は、一部になりその方々に合わせて漢方薬をお作り致します。

気管支拡張症の症例

症例①(昭和30年生、女性)

2年ほど前に喀血してしまい病院に行った所、気管支拡張症と診断。
毎日黄色の痰が出ていて、2週間ほど前に再度喀血してしまいこちらに相談に来られました。
 
漢方の種類としては、
 
①肺を潤す煎じ薬
②血流を良くする錠剤(喀血されている為)
 
の2種類で治療を開始しました。
 
漢方治療開始から1ヶ月、痰がつまりにくくなり出やすくなった気がするとの事。
量も少なくなっているとおっしゃって頂けました。
 
漢方治療開始から4ヶ月、痰の状態も改善して調子よく過ごしているとの事。
引き続き血痰もなく安定しているとおっしゃって頂けました。
 
漢方治療開始から6ヶ月、全く症状がなくなり自分が肺の病気という事を忘れる時もあるとおっしゃって頂けました。
調子が良いのでご本人の希望により治療終了。
 
本当であれば体質改善も含めもう少し漢方を服用して頂きたかったのですが、調子の改善が見られたので安心しております。
漢方治療6ヶ月で症状が全くなくなりました患者さんになります。
 

症例②(昭和26年 女性)

8年ほど前に定期検診で病院に行った所、気管支拡張症と診断。
暫く症状がなかったが2009年に喀血して病院に行った所、再検査にて非結核性抗酸菌症(肺MAC症)と診断されたそうです。
 
ここ1.2年症状が酷くなっている為、こちらに相談に来られました。
 
症状としては「咳」「痰」になり酷い時は一日中出ているとの事。
「咳」は温度が変わると出やすくと、「痰」は風邪を引いた時に酷くなるとおっしゃっていました。
 
漢方の種類としては、
 
①肺を潤す煎じ薬
②菌を除去する漢方
③免疫を上げる漢方
 
の3種類を出させて頂きました。
 
漢方服用開始から1ヶ月、最初に来られた時の乾いた咳が大分少なくなっていました。
3日ほど調子が悪くなった事があったがそれ以外は咳が少なく過ごせたとの事。
 
漢方服用開始から6ヶ月、病院に行った所、「影が消えている部分がある」と言われたそうです。
順調に良くなっていますねとも言われたそうでホッとしたとおっしゃっていました。
 
漢方服用開始から1年1ヶ月、調子が良いので漢方薬の量を少しずつ減らしているのですが、変わらず調子が良いとの事。
冬時期に悪くなる事が多いが、今年の冬は調子良く過ごしているとおっしゃって頂けました。
 
漢方服用開始から1年4ヶ月、冬時期も風邪を引く事なく順調に過ごせたとの事。
引き続き痰や咳も落ち着いているとおっしゃって頂けました。
 
漢方服用開始から1年8ヶ月、咳や痰もなく調子良く過ごされている為、煎じ薬の分量も1日1回に減らす事が出来ました。
 
漢方服用開始から2年、先日病院の検査で菌が検出されなかったとの事で「菌を除去する漢方薬と免疫を上げる漢方薬」は治療終了。
風邪を引くと症状が酷くなるとの事で「風邪を引きにくくする漢方薬」を出させて頂きました。
 
ほとんどの症状が取れていたのですが、お孫さんから風邪をもらってしまうとの事で「風邪対策」をさせて頂きました。
普段は症状がほとんど出ないとの事なので風邪を引かない事が重要になってきます。
  

 
患者さんの声に他の患者様の症例ものっています。 どうぞ参考にされて下さい。
患者さんの声:気管支拡張症
 
患者さんの声:血痰・喀血