東洋学のベーチェット病の概念

金匱要略 百合狐惑陰陽毒病脈証并治第三」
「狐惑之為病。・・・・・・・蝕於喉為惑。蝕於飲為狐。・・・・・甘草瀉心湯主之」
狐惑の病たる・・喉を触するを惑と為し、陰を蝕するを狐となす。・・甘草瀉心湯之を主る。
  「医宗金鑑」 下疳は狐。惑は上部。
疳は潰瘍又は虚証の腹膜炎様症状。惑は口中潰瘍を指すと思われる。

ベーチェット病は、上に書いてある狐惑の病と思われている。
狐惑の病を治療する事でベーチェット病は治療が可能と思われる。

ベーチェット病とは

ベーチェット病とは、膠原病の一種となり特定疾患にも指定されている病気になります。全身に色々な症状が繰り返し現れる病気になります。主症状は口腔内アフタ、皮膚症状、眼症状、外陰部潰瘍の四症状となります。
口腔内アフタとは、口の中の粘膜にできる痛みを伴う潰瘍のことです。
他にも腸の潰瘍、血管炎、中枢神経症状などが起こる可能性があり腸管ベーチェット病、血管ベーチェット病、神経ベーチェット病という言葉もあるくらいです。
男女とも20-40歳に多く30歳前半にピークを示します。性差はないと言われていますが、特に重篤な状態になるのは男性に多いようです。

ベーチェット病の原因

病気の原因は、他の膠原病と同様にはっきりとわかっていません。
しかし、遺伝的な要因(体質)と環境因子の両者が関係している事が最近ではわかってきています。遺伝的要因で重要なのはHLA-B51です。ヒト白血球抗原(組織適応抗原)であるHLAのうちB51をもっている日本人の一般的割合は10~15%ですが、べーチェット病患者では50~60%と非常に高い割合になっています。 この事より遺伝的要因も考えられると言われています。

病院での治療

ベーチェット病の場合も他の膠原病に対しての治療と同じようにステロイドや免疫抑制剤をメインに使用していきます。どちらのお薬も副作用が強く治療をする際に身体に負担がかかりやすいお薬です。

ベーチェット病の漢方での治療方法

ベーチェット病の治療は、自己免疫疾患を治す漢方薬を中心に使っていきます。
東洋学の分野で柴苓湯は、自己免疫疾患に良く使うお薬になります。
その柴苓湯を患者様に合わせて少しずつ変えて治療をする事が多いです。
また、ベーチェット病を東洋学の血熱・血虚と考えその治療をする事も多いです。
治療方法は、様々になります。
ぜひ一度ご相談下さい。

ベーチェット病の症例

症例(昭和19年生、女性)

ひどい頭痛、風邪様の症状、右足首に腫れ、肋骨のまわりの腫れ、口内炎などの症状が出て病院よりベーチェット病の疑いがあるという女性より相談を受けた。
女性は、高血圧や睡眠障害も持っていたので五志の憂(自律神経障害)の治療も併用して行う事に。ベーチェット病と五志の憂(自律神経障害)に対してのお薬で治療を開始した。
治療開始から1ヵ月後、すぐに出来物が出来てしまう状態であったが化膿までいかず枯れるようになったとの事。ベーチェットの治療が上手くいっている様に思われる。
治療開始から4ヵ月後、頭痛などの症状も出なくなり調子は例年に比べ大分良いとの事だった。
治療開始から2年後、すごく調子のいい日が続き症状は何も出ないようになったとの事。
女性は、症状が出なくなった為治療を途中で終了したがベーチェット病に効果がある事がわかる症例であった。