パニック障害とは

不安感や恐怖感が強まることで息苦しくなったり、めまいや吐き気などの症状があらわれてしまう病気になります。

最近はストレス社会のせいか、100人に1人がパニック障害になったことがあるとも言われており、そんなに珍しい病気ではなくなってきています。

パニック障害の症状

パニック障害には、「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖症」などの症状があります。

「パニック発作」とは、パニック障害で一番多い症状になり、急に恐怖感や不快感が起こり「息苦しさ」や「過呼吸」などの症状をおこします。
発作は、10分くらいから長い方では1時間位止まらない方もいます。

「予期不安」とは、パニック発作を繰り返すうち、発作の経験が頭から離れなくなり、発作がないときでも「また発作が起きたらどうしよう」と不安になることです。

「広場恐怖症」とは、発作を起こした場所や逃げられない場所、すぐに助けが求められない状況をひどく恐れて「予期不安」がおこる発作になります。
発作を起こした場所や逃げられない場所にいく事が怖くなりその場面や状況を避けてしまいます。
電車やバスなどの乗り物、映画館やエレベーターなどの閉ざされた空間に不安を感じることが多いです。

パニック障害の原因

原因としては、環境的要因が一番関係していると言われています。
周りからの強いストレスやプレッシャー、過去のトラウマが原因でパニック発作が起きる事が一番の原因です。

「パニック発作」→「予期不安」→「広場恐怖症」の繰り返しによりパニック障害から抜けられなくなります。

また、パニック障害は、不安神経症の一部とも言われ、恐怖症、強迫性障害、外傷後ストレス障害(PTSD)、急性ストレス障害、全般性不安障害などとも関係していると言われています。

パニック障害の漢方薬

パニック障害の漢方薬を選ぶ時、その方の症状に合わせて漢方薬を選んでいきます。

発作がおこったらどうしようなどの「予期不安」が大きいタイプの方には、「気の上昇」を抑える漢方薬を使っていきます。
また発作を起こして迷惑をかけたくないという不安が大きくなり「気の上昇」がおこります。それがパニック発作に繋がっていきます。

神経が過敏になり手足先が冷たい、筋肉が硬直してしまうなどの「不快な症状が続いてしまう」方には、「肝の病」を改善する漢方薬を使っていきます。
「肝の病」といっても臓器の肝臓ではなく、東洋学でいう肝の部分を指します。
東洋学では、「肝は筋を司る」という言葉があり「肝の病」を改善することで緊張をほぐしていきます。

・苓桂朮甘湯
・桂枝加竜骨牡蠣湯
・連珠飲
・四逆散
・抑肝散

紹介している漢方薬は、一部になりその方々に合わせて漢方薬をお作り致します。

パニック障害の症例

症例①(昭和45年生 女性)

忙しい時、悩み考える時、ビックリした時に胸が苦しくなり、めまいがしてしまうとの事でご相談に来られました。
症状が出てしまうと1日・2日は動けなくなるとの事。
症状が酷い為、ほとんど外に出れないとおっしゃっていました。

漢方の種類としては、

①気分を落ち着かせてくれる煎じ薬
②めまいを良くする漢方薬(血流を流す漢方)
③気分を落ち着かせてくれる補助剤

の3種類を出させて頂きました。

漢方服用開始から3ヶ月、この1ヶ月めまいがしたのが3回ほど。
外にも出られる日が多くなり体調が良い日も増えてきたそうです。

漢方服用開始から5ヶ月、めまいは大分改善は見えてきているのでめまいの漢方薬を休止
気分を落ち着かせてくれる補助剤の量を増やした所、「ビックリする事があっても胸が苦しくならなくなった」とおっしゃっていました。

漢方服用開始から10ヶ月、前を振り返り「あの時がパニック症状だったんだ」と自己分析を出来るようになってきたそうです。
外に出る事も増えてきたとの事。

漢方服用開始から1年、ドキドキが怖くて控えていた運動も最近では出来るようになってきているとの事。
運動してもドキドキしないようになってきているそうです。
 
漢方服用開始から1年4ヶ月、のぼせなどの違った症状が出てきたが、ドキドキは出ないとの事。
動悸に関しては大分良くなっているとおっしゃっていました。
 
漢方服用開始から1年7ヶ月、胸の重み・痛みも感じる事がなく動悸もなくなったそうです。
調子良く過ごしているとの事で「漢方薬の分量を半分にしました。」
 
漢方服用開始から1年11ヶ月、引き続き調子が良いとの事。
めまいや胸の苦しさも出る事なくすんでいるとおっしゃって頂けました。
 
調子良く過ごされているようで安心いたしました。
漢方薬の分量を落としても調子が悪くなる事なく過ごせている様なので引き続きこの調子で改善が見られていくと何よりですね。
 

症例②(昭和31年生、女性)

不安神経症でパニック障害と診断された女性より相談を受けました。

10年前にうつ病。3年ほど前より不安神経症と診断され現在も通院中との事。
パニック発作は起こらなくなっていたけど朝から不安・ドキドキがして、最近になり何度がパニックになりそうになりご来局されました。

上昇を抑える漢方薬を1種類出させて頂きました。

漢方治療開始から1ヵ月後、嫌な症状がなくなってきたとの事。

漢方治療開始から5ヵ月後、ほぼ症状がなくなったとおっしゃっていました。

ご本人の希望により半年で治療終了。
体質改善の為にもう少しお飲みになって頂きたかったのですが治療開始から半年で改善という非常に早い改善例でした。