脱肛

脱肛は軟らかいか硬いかで原因が変わってきます。

 
排便をすると脱出する…
 
脱出すると戻らなくなってしまう…
 
手術しないで治る方法があれば…
 
脱肛は手術なしでも改善が見られる病気になります。
 
「脱肛は漢方薬で改善します。」
 
原因を突き止め身体の内側から脱肛を治していきましょう。
 

脱肛とは

「肛門」「直腸の下の粘膜」が肛門外に脱出する病気で肛門粘膜脱(こうもんねんまくだつ)とも言われています。
 
日本人の3人に1人は「痔核(イボ痔)」を持っていると言われ、痔核(イボ痔)が悪化すると脱肛へと繋がる事が多いです。
 

脱肛の原因

主な原因としては、
 
・長時間座る
・スポーツをしている(勢いよくいきむ事で)
・出産経験がある(出産時にいきむ事で)
・アルコールや辛い刺激物などを好む
 
などです。
 
ただ一番の原因は「内痔核」と言われています。
 
それ以外にも「筋力の低下(内臓下垂)」も原因となる事が多いです。
 
「内痔核による脱肛」では内痔核が出来る原因が重要になり、内痔核の原因としては「血液の流れの悪さ」「肝臓の機能の低下」になります。
 
また「筋力の低下(内臓下垂)による脱肛」「加齢」「出産」が原因となる場合が多いです。
 
「加齢」「出産」により「肛門括約筋が弱まる事」で肛門の粘膜が下垂し上に保てなくなる事で脱肛がおこります。
 
元々「肛門括約筋が弱い方」もこのタイプの脱肛になる事も…

脱肛の症状

一番の症状としては脱出ですが、それ以外の症状としては
 
・出血
・内痔核が外に出て擦れる事による痛み
 
などです。
 
また進行具合により脱出の症状も変わり、「初期段階」では排便時にいきむことで肛門から飛び出すが放っておいても自然に元に戻ります。
 
進行が進むにつれ排便時のみならず、日常生活の中で「お腹に力を入れた時」にも脱肛する事が多いです。
 
更に進行すると自然に戻らない為、手で押し込んだり手で押さえても戻らず「常時脱肛している状態」になる事も…
 

脱肛の漢方薬

漢方薬の種類としては「内痔核からくる脱肛」「内臓下垂による脱肛」かによって変わってきます。
 
どちらが原因かは「硬い脱肛」や「軟らかい脱肛」か触る事で鑑別できて、
 
「硬い脱肛」「内痔核が脱出」している。
 
「軟らかい脱肛」「内臓が下垂」している。
 
場合が多いです。
 

内痔核が原因の場合の漢方薬

まず「内痔核」が一番の原因の為、「内痔核を改善する漢方薬」を中心に使います。(「血流を良くする漢方薬」「肝臓の機能を改善する漢方薬」など)
 
それに加え「内熱を取る漢方薬」「内痔核からくる脱肛」が改善します。
 

内臓下垂が原因の場合の漢方薬

内臓下垂の脱肛は「筋力の低下(内臓下垂)による脱肛」です。
 
その為「筋肉をつける漢方薬」「筋肉を引き上げる効果のある漢方薬」を出させて頂きます。
 
また内臓下垂の場合は「肛門を上に押し上げる事」も大事なので、持ち上げる運動の仕方も併せてお伝えしやって頂く事が多いです。

脱肛の症例

症例①(昭和37年生 女性)

出産後から脱肛をするようになり、最近酷くなってきた為ご相談に来られました。
 
脱肛は力んだ時だけではなく、常に脱肛をしてしまっているとの事。
押し戻さないと戻る事がなく、軟らかめの脱肛とおっしゃっていました。
 
漢方薬の種類としては、
 
①内臓下垂を改善する煎じ薬
②肝臓の解毒能力を高める煎じ薬
 
の2種類を組み合わせて出させて頂きました。
 
漢方服用開始から6ヶ月、脱肛の大きさが少し小さくなってきているとの事。
改善が見えている感じはあるとおっしゃっていました。
 
漢方服用開始から9ヶ月、脱肛の大きさが最初の半分くらいまで小さくなっているとの事。
完全に出ないまではいかないが良い方向に向かっているとおっしゃっていました。
 
漢方服用開始から11ヶ月、ある程度の改善がみられたので漢方薬の分量を半分にさせて頂きました。
量を半分にしても悪くなる事なく過ごせているとおっしゃって頂けました。
 
漢方服用開始から1年2ヶ月、漢方薬の分量を1/3の量まで落としましたが脱肛の具合は変わらないとの事で今回の漢方薬で治療終了とさせて頂きました。
 
完全に脱肛しなくなる状態までは難しかったですが、漢方薬の量を減らしても半分くらいの脱肛まで改善する事が出来ました。
引き続き今の調子を維持できると何よりですね。

症例②(昭和49年生 女性)

妊娠時に「内痔核」になり一時的に改善されたが、その後再発されたのでこちらにご相談に来られました。
 
症状としては「肛門全体の腫れ」があり、肛門の一部が盛り上がったようになるとの事。
 
漢方の種類としては
 
①血流を良くする漢方薬
②内熱を取る漢方薬
③便秘を改善する漢方薬
 
の3種類を組み合わせて出させて頂きました。
 
漢方服用開始から1ヶ月、脱出と肛門の腫れが減り排便も楽になっているとの事。
調子良く過ごせているとの事でした。
 
漢方服用開始から2ヶ月、肛門の腫れが更に小さくなっているとの事。
ただ生理前後は少し調子が悪くなってしまうとの事でした。
 
漢方服用開始から4ヶ月、少し調子が悪くなった時期があったが、脱出は改善しているとの事。
良い状態が維持出来ているとの事でした。
 
漢方服用開始から7ヶ月、1ヶ月で2.3回生理前後に腫れる事がある程度まで改善しているとの事。
調子の改善が見られているとの事でした。
 
漢方服用開始から1年、調子が良いのでご本人の希望により治療終了。
順調に改善が見られたとの事でした。
 
漢方薬服用1年で改善が見られた方になります。
生理前はオ血(血液の流れの悪さ)が悪くなる為、痔核も悪化しやすいです。
また痔核が原因の脱肛も見られていた為、痔核の漢方薬を飲んだ事が脱肛にも良い影響を及ぼしたのだと思います。
引き続きこの調子で過ごせると何よりですね。

 
患者さんの声に他の患者様の症例ものっています。 どうぞ参考にされて下さい。
患者さんの声 痔核・痔ろう・脱肛
 

※症状や効果効能は個人差があります。同等の効果を保証するものではないので、ご了承ください。