
「再発するたびに、今までできていたことができなくなるのではと不安…」
「しびれや疲れやすさが残っていて、仕事を続けられるか心配…」
「暑い日や熱いお風呂のあとに、決まって症状が強くなる…」
「お薬はきちんと続けている。そのうえで、自分でできることを探している…」
多発性硬化症(MS)は、脳や脊髄、視神経に炎症がくり返し起こる病気です。
診断と治療は、脳神経内科の専門の先生のもとで進められます。
新宿の漢方薬局「太陽堂」では、この病気に対して「治る」という言葉は使いません。
そのうえで、病院の治療と併用しながら、疲れやすさやしびれ、不安といった日々のつらさを和らげ、体調の波を小さくする体づくりをお手伝いいたします。
【この記事の結論:「多発性硬化症」に対する漢方の考え方】
- 不調の正体(原因):西洋医学では「免疫の異常により、神経を包むカバー(髄鞘)が炎症で傷つく病気」とされます。漢方では、体の守りの乱れと消耗、血の巡りの滞り、潤いの不足と熱が重なっているととらえます。
- 漢方の考え方:再発を防ぐお薬は病院の治療が担います。漢方は、疲れをためにくく、体調をくずしにくい土台を養う側を受け持ちます。
- 対象となる主なお悩み:強い疲れやすさ、しびれ、冷えやほてり、再発への不安、眠りの浅さ。
多発性硬化症とは?西洋医学の原因と病院での治療
神経は、信号をスムーズに伝えるための、電線のカバーのような「髄鞘(ずいしょう)」に包まれています。
免疫の異常によってこのカバーが炎症で傷つくと(脱髄)、信号がうまく伝わらなくなり、さまざまな症状が現れます。
症状が出る「再発」と、落ち着く「寛解」をくり返すのが特徴で、20〜40代の女性に多いとされています。
主な症状
- 視力の低下、目のかすみ、目を動かした時の痛み(視神経炎)
- 手足のしびれ、感覚の鈍さ
- 手足に力が入りにくい、歩きにくい
- 尿が出にくい、近いなどの排尿のトラブル
- 強い疲労感
- 体温が上がると、一時的に症状が強まる(ウートフ徴候)
※急に視力が落ちた、手足にまったく力が入らない、呼吸が苦しいといった症状が出た場合は、再発や悪化の可能性があります。すぐに脳神経内科または救急医療機関を受診してください。
病院での検査とお薬の分類
脳神経内科では、頭部や脊髄のMRI、髄液の検査などを組み合わせて診断します。
よく似た別の病気(視神経脊髄炎:NMOSDなど)では治療が異なるため、専門の先生による見きわめがとても大切です。
治療は、再発した時のステロイドを中心とした治療(ステロイドパルス療法)と、再発を防ぐためのお薬(疾患修飾薬:DMD)を続けることの2本柱です。
あわせて、しびれや筋肉のつっぱり、排尿のトラブルなど、症状に合わせたお薬やリハビリテーションが行われます。
目の症状については、こちらのページでもお話ししています。
漢方での考え方|体調の波を小さくする土台づくり
漢方では、疲れや風邪、強いストレスをきっかけに体調をくずしやすい状態を、体を守る力の消耗ととらえます。
また、しびれや冷えには血の巡りの滞りが、暑さやお風呂で悪化する症状には潤いの不足と熱が関わっていると考えます。
| 漢方のとらえ方 | あなたの主な症状・体質 | 太陽堂の漢方アプローチ(働き) |
| 体を守る力の消耗 「気虚(ききょ)」 | とにかく疲れやすい。風邪をひくと調子をくずす、食が細い、午後に電池が切れる。 | 【気を補い、体の土台を養う漢方薬】 胃腸の働きを助けてエネルギーを補い、疲れをためにくい体を目指します。 |
| 血の巡りの滞り 「瘀血(おけつ)」 | しびれ、冷え、決まった場所の痛みやこわばり。 | 【血の巡りを促す漢方薬】 巡りを促し、手足のすみずみまで栄養が届く土台を作ります。 |
| 潤いの不足と熱 「陰虚(いんきょ)」 | 暑さや入浴のあとに悪化する(ウートフ徴候)。ほてり、口の渇き、寝汗、眠りが浅い。 | 【潤いを補い、こもった熱を冷ます漢方薬】 体に潤いを補い、熱がこもりにくい状態を目指します。 |
| ストレスと自律神経の乱れ | 再発への不安が強い、緊張すると症状が気になる、寝つきが悪い、イライラしやすい。 | 【気の巡りを整え、心を落ち着ける漢方薬】 張りつめた神経をゆるめ、眠りと気持ちの安定を支えます。 |
※漢方薬はお一人おひとりの体質に合わせてお作りします。病院でのお薬の内容をうかがったうえで、ご提案いたします。
【薬剤師コラム①】「治る」とは言いません。くずれにくい体を一緒に育てます
担当薬剤師:前原(調剤薬局での勤務経験あり)
再発と寛解をくり返す病気に対して、太陽堂では患者さまに過度な期待を持たせる「治る」という言葉は使いません。
再発を防ぐお薬は、病院の治療が担う大切な柱です。ここは漢方が代わりになれるところではありません。
漢方が受け持つのは、疲れをためにくく、風邪をひきにくく、気持ちが落ち着いて眠れるといった、体調の土台の側です。
ご相談では、いつから、どんな時に、何に一番困っているのかを丁寧にうかがい、生活の中で一番困っている場面から組み立てていきます。
【薬剤師コラム②】できなくなったことより、今日できたことを
担当薬剤師:林(調剤薬局・漢方専門薬局での勤務経験あり)
長く付き合っていく病気では、どうしても「以前はできていたのに、できなくなったこと」に目が向きやすくなります。
ですが、「今日、自分でできたこと」「和らいだこと」を一緒に数えていく視点が、長いお付き合いを支えてくれると考えています。
ご本人が来られない場合は、ご家族からのご相談も承っています。その際は、「いつから」「体のどこが」「どんな時に症状が強く出るのか」を、ご家族の目線でメモしてきていただけると助かります。
脳神経内科での検査と治療はしっかり続けながら、体質の側を漢方が受け持つ。この役割分担で、一緒に取り組んでいきましょう。
患者さんの声に他の患者様の症例ものっています。(患者さんの声 発達障害・脳神経疾患) どうぞ参考にされて下さい。
自宅でできるセルフケア・食養生
漢方薬と併せて、毎日の生活で次の点に気をつけると、体調をくずしにくくなります。
- 疲れをためない: 予定を詰めこまず、休む時間を先に確保します。疲れは、体調をくずすきっかけになりやすいものです。
- 風邪や感染症を防ぐ: 手洗い、うがい、十分な睡眠を心がけます。
- 体を温めすぎない: 体温が上がると症状が強まること(ウートフ徴候)があるため、長湯やサウナは控えめにし、暑い日は首元を冷やすなどの工夫をします。
- たばこは控える: 喫煙は病状に良くない影響があるとされています。禁煙を心がけましょう。
- 一人で抱え込まない: 不安な気持ちは我慢せず、主治医の先生や身近な人に伝えましょう。
よくあるご質問(FAQ)
再発を防ぐお薬やステロイドを使っていますが、漢方薬は併用できますか?
はい、病院の治療を続けながら併用していただけます。
免疫に関わるお薬を使われている方が多いため、飲み合わせを確認したうえでご提案します。お薬手帳をお持ちいただき、漢方を始めることは主治医の先生にも必ずお伝えください。病院のお薬を自己判断でやめたり減らしたりすることは、絶対に避けてください。
どのくらいの期間で変化を感じられますか?
疲れやすさや眠り、冷えなどの変化は、早い方で1〜3ヶ月程度で感じられることがあります。
長く付き合っていく病気のため、体調の波が小さくなってきたかどうかを、半年から年単位でじっくり見ていく方が多いです。
どのような時に病院を受診すべきですか?
急な視力の低下、新しいしびれや脱力、歩きにくさが1日以上続く時は、再発の可能性があります。早めに主治医の先生へご連絡ください。
高い熱が出た時や、排尿ができない時も、早めの受診が必要です。定期的な診察と検査は欠かさず続けましょう。
費用はどのくらいかかりますか?
目安として、1週間あたり5,000円前後〜(1ヶ月で2万円前後から)とお考えください。相談料は無料です。
体質や組み合わせる漢方の内容によって変わるため、お作りする前に必ず金額をはっきりお伝えし、ご納得いただいてからスタートします。ご予算のご希望も遠慮なくお聞かせください。
まとめ|病院の治療を柱に、くずれにくい体の土台を
多発性硬化症は、再発への不安と長く向き合っていく病気です。
漢方で病気そのものを治すことはできません。
それでも、疲れやすさやしびれ、不安を和らげ、体調の波を小さくするお手伝いはできると考えています。
ご本人はもちろん、ご家族からのご相談もお待ちしています。
その他にも疑問に思ったことがあればお気軽にお問い合わせください。

関連するお悩み
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。





