「防已黄耆湯」を知っている方からすると「むくみ(浮腫み)」に使うんじゃないの?って思う方も多いと思います。
実は「むくみ(浮腫み)」以外にも使える漢方薬になり、痛みにも使える漢方薬なんです。
「痛み」に使うか、「むくみ(浮腫み)」に使うかでは1つの生薬が重要になってきます。
「防已黄耆湯」の説明していきましょう~
「防已黄耆湯」てどんな漢方薬?
「防已黄耆湯」の中身は、
〇防已
〇黄耆
〇蒼朮(白朮)
〇大棗
〇生姜
〇甘草
の6種類になります。
「防已黄耆湯」は「水毒」・「風湿」を改善する漢方薬と言われています。
名前の通り「防已」と「黄耆」が中心になってきます。
「防已」はツル科の生薬で、ツル科の生薬は水を通す働きがあります。
利水効果と止痛効果で、止痛効果は「湿熱」を除き痛みを止めていきます。
「黄耆」は「補薬の長」になり一番の効果としては補う(身体を元気にする生薬)作用です。
ただ他にも身体の腫れを取り、水を巡らせ、痛みを止めるといった効果もあります。
また有名な作用としては「汗」を改善して、利水効果による多汗や寝汗(盗汗)にも効果を発揮します。
一番の中心の「防已」と「黄耆」はこんな作用になっています。
「痛み」か「むくみ(浮腫み)」かで重要な生薬とは
先ほど入っている生薬の所で「蒼朮(白朮)」とお書きしました。
入っている生薬が「蒼朮」か「白朮」かで使える症状は変わってきます。
「蒼朮」は骨に作用する生薬になり、骨に使う時は「白朮」ではなく「蒼朮」を使っていきます。
「白朮」は利水作用が強い為、「むくみ(浮腫み)」の症状に使いやすいです。
むくみ(浮腫み)以外でも利水の効果がある為、「多汗」などの汗の症状にも使っていきます。
漢方薬って生薬1つ変えるだけで作用が変わるんです。
凄いですよね~
「防已黄耆湯」はどんな痛みやどんな骨の疾患に対して効いていくのか?
「防已黄耆湯」は「欠けている骨」や「もろくなっている骨」に効果を発揮します。
「欠けている骨」→骨折、ひび、脊椎すべり症、脊椎分離症など
「もろくなっている骨」→骨粗鬆症など
「防已黄耆湯」は骨の修復や骨の代謝の能力を上げる漢方薬と思って頂けたらと思います。
その他にも「椎間板ヘルニア」、「脊柱管狭窄症」、「坐骨神経痛」など使っていく範囲は広い漢方薬になっていますよ~
「防已黄耆湯」のまとめ
「防已黄耆湯」といえば「むくみ(浮腫み)」という感じの印象だったと思うのですが少し変わったでしょうか?
太陽堂では「むくみ(浮腫み)」よりも「痛み」に対して使う事が多い漢方薬になっています。
骨がもろくなったら、骨が欠けたら「防已黄耆湯」。
今回ご紹介しました「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」・「坐骨神経痛」に関しては、ホームページでお話ししています。
ぜひ参考にされてみて下さい。
太陽堂ホームページ 椎間板ヘルニア
太陽堂ホームページ 脊柱管狭窄症
太陽堂ホームページ 坐骨神経痛
※症状や効果効能は個人差があります。同等の効果を保証するものではないので、ご了承ください。