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【薬剤師監修】繰り返すめまい・耳鳴りに。水分の滞りを整える漢方「苓桂朮甘湯」

2026 4/25
ブログ
2026年4月25日
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  3. 【薬剤師監修】繰り返すめまい・耳鳴りに。水分の滞りを整える漢方「苓桂朮甘湯」
和風水彩画調で描かれた漢方薬「苓桂朮甘湯」の解説イラスト。上部に「立ちくらみ・めまい・動悸を立て直し、水毒をケア」、中央に大きな文字で「苓桂朮甘湯」、湯気の立つ器を囲むように4つの生薬(茯苓、白朮、桂枝、甘草)のイラストが配置されています。下部には「体力がなく胃腸が弱い方の、立ちくらみ・めまい・耳鳴りに。」と記載されています。
目次

なぜ「めまい止め」を飲んでも、また目が回るのか?

立ち上がった時の「クラッ」とする立ちくらみや、景色がぐるぐる回るめまい、耳の奥で鳴り続けるキーンという耳鳴り。

病院で処方されたお薬を飲んで一時的に良くなっても、数日たつとまたフワフワ、ぐるぐると不快な症状がぶり返してしまう……。そんなお悩みはありませんか?

実は東洋医学では、こうした繰り返すめまいや耳鳴りの根本原因を「体内の水分バランスの崩れ(水毒:すいどく)」にあると考えます。

今回ご紹介する「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)」は、この滞ったお水をさばき、自律神経の乱れを優しく整えることで、不快な「揺らぎ」を根本からケアする代表的な漢方薬です。


【コラム】薬剤師 椙田の視点「西洋薬と漢方、めまいへのアプローチの違い」

めまいで耳鼻科を受診すると、内耳の血流を促す『メリスロン』や『セファドール』、吐き気を抑える『トラベルミン』などがよく処方されます。また、めまいの不安感から動悸がする方には、『デパス』などの抗不安薬が出されることもあります。

これらの西洋薬は、『今起きている激しいめまいや吐き気』を素早くブロックするのに非常に優れています。

しかし、薬で症状を抑え込んでも、胃腸の弱さや冷えからくる『体内に水が溜まりやすい体質』はそのままです。苓桂朮甘湯は、この『チャプチャプと溜まった余分な水』をスッキリと巡らせることで、めまいが起きにくい土台を作っていくのが得意なのです。


苓桂朮甘湯とは? 名前はそのまま「4つの生薬」

苓桂朮甘湯は、わずか4種類の生薬から構成されるシンプルな漢方薬です。名前は配合されている生薬の頭文字をそのまま繋げています。

  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 桂枝(ケイシ)
  • 白朮(ビャクジュツ)
  • 甘草(カンゾウ)

この4つの生薬がチームとなり、めまいや耳鳴りの原因となる「2つのアンバランス」を同時にケアします。

苓桂朮甘湯がアプローチする「2つの原因」

原因となる体質主なサイン・不調苓桂朮甘湯の働き
① 水毒(すいどく)
余分な水分が滞っている
・ぐるぐる、フワフワするめまい
・立ちくらみ、耳鳴り
・乗り物酔いしやすい
白朮・茯苓が、胃腸の働きを助けながら、不要な水分を体内に上手く巡らせる(利水)。
② 気の上衝(のぼせ)
気が頭に昇って降りない
・動悸、息切れ(心悸亢進)
・顔ののぼせ、足の冷え
・不安感、自律神経の乱れ
桂枝・甘草が、上に昇ってしまった「気」をスーッと降ろし、心身の緊張をリラックスさせる。

体内に水が溜まると(水毒)、それに押し上げられるようにしてエネルギーが頭に昇り(気の上衝)、めまいや動悸といった「動揺」を引き起こします。苓桂朮甘湯は、この「水」と「気」の両方を一度に整えられるため、幅広い症状に用いられるのです。


【コラム】薬剤師 前原の視点「良かれと思った『水分補給』がめまいの原因に?」

『美容や健康のために、毎日お水を2リットル飲んでいます!』という女性、とても多いですよね。

でも実は、胃腸が弱い方が無理に水分を摂りすぎると、体が処理しきれずに『水毒』となって体内に滞ってしまいます。夏場にガブガブと冷たい水を飲みすぎた結果、秋から冬にかけてひどいめまいや立ちくらみ、冷えに悩まされるケースは少なくありません。

水分補給は大切ですが、自分の胃腸がさばききれる『適量』を、温かい状態でこまめに飲むことが、めまい予防の第一歩ですよ。


女性特有のお悩み「更年期のめまい・貧血」にも

苓桂朮甘湯は、他の漢方薬と組み合わせる事も多い、非常に使い勝手の良い漢方薬です。

もっとも代表的なのが、血(けつ)を補う「四物湯(しもつとう)」との組み合わせです(この2つを合わせたものは「連珠飲(れんじゅいん)」と呼ばれます)。

「水と気の乱れ(めまい・動悸)」をケアする苓桂朮甘湯に、「血の不足」を補う四物湯が加わることで、更年期のゆらぎに伴うめまいや、貧血からくるふらつき・不安神経症など、女性のデリケートなお悩みへのサポート力がグッと高まります。


めまいと漢方に関するよくあるご質問(FAQ)

病院のめまい止め(メリスロン等)と一緒に飲んでも大丈夫ですか?

基本的には併用可能です。

強いめまいが起きている時は西洋薬でしのぎ、並行して漢方薬で「めまいが起きにくい体質(水分代謝の改善)」を目指すのは、理にかなったアプローチです。

ご不安な場合は、お薬手帳をご用意の上でご相談ください。

めまいはないのですが、動悸や自律神経の乱れのために飲んでも良いですか?

はい、もちろんです。

苓桂朮甘湯は「気の上衝(のぼせ、神経の高ぶり)」を鎮める働きがあるため、ストレスからくる動悸、息切れ、不安感などの自律神経のケアとしても大変よく用いられます。

乗り物酔いしやすい子供に飲ませても良いですか?

乗り物酔いも、内耳の水分バランス(水毒)が影響していることが多いため、乗車前のケアとして用いられることがあります。

ただし、お子様の場合は年齢や体格によって適量が異なりますので、自己判断せず事前に薬剤師へご相談ください。


まとめ:そのフワフワ・ぐるぐる、内側から整えましょう

「苓桂朮甘湯」について解説しました。

めまいや耳鳴りのお薬というイメージが強いですが、実は「水」と「気」の巡りを良くすることで、動悸や不安感、立ちくらみまで幅広くケアしてくれる頼もしい漢方薬です。

「お薬を飲んでも、めまいがスッキリ治まらない」
「天気が悪い日や疲れた時に、必ずフワフワしてしまう」

こんなお悩みをお持ちの方は、体の中に余分な「お水」が溜まっているサインかもしれません。一人で悩まず、ぜひ太陽堂にご相談ください。

東洋医学の知恵を用いて、地に足のついた、揺らがない毎日を取り戻すためのお手伝いをさせていただきます。

関連ページ

自律神経失調症
めまい
耳鳴り

太陽堂の特徴

”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”

特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)

特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。

特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。

記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

太陽堂について詳しく見る
林先生 自己紹介

記事作成者 薬剤師 椙田 彩純 

担当疾患;循環器、身体の痛み

臨床検査技師の両親の影響で、幼い頃から医療に関心を持つ。

大学卒業後、病院薬剤師として勤務。

対症療法が中心の現場で、繰り返す入退院や長期投薬を目の当たりにし、「もっと力になれる方法はないか」と模索する中で漢方と出会う。

現在は漢方の持つ幅広さと可能性に魅了され、一人ひとりの体質に寄り添った根本改善を追求している。

太陽堂について詳しく見る

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