
「布団に入って体が温まると、背中やすねが猛烈に痒くなって眠れない…」
「湿疹やブツブツなど見た目には何もないのに、とにかく全身が痒い…」
「皮膚科でヒルドイドなどの保湿剤をもらって塗っているが、すぐに乾燥してしまう…」
「痒み止めの飲み薬(抗ヒスタミン薬)を飲んでいるが、口が渇いてスッキリしない…」
年齢を重ねるにつれて、皮膚の水分や皮脂が減少し、肌が粉を吹いたようにカサカサになる状態(老人性乾皮症)。そこからさらに進行し、「湿疹などの目立った異常がないのに、強烈な痒みだけが起こる状態」を「老人性皮膚掻痒症(ろうじんせいひふそうようしょう)」と呼びます。
「ただの乾燥肌だから」と市販のボディクリームでごまかしているうちに、掻きむしって傷だらけになり(皮脂欠乏性湿疹)、夜も眠れないほどのストレスを抱えられている方が非常に多いお悩みです。
新宿の漢方薬局「太陽堂」では、外側から保湿剤を塗るだけのケアにとどまらず、「なぜ皮膚に潤いを保てなくなっているのか」という根本的な『栄養と水分の枯渇(血虚・陰虚)』や『胃腸の弱り』に着目し、お薬に依存せず、体の内側からみずみずしい肌を取り戻すための体づくりを漢方で優しくサポートいたします。
老人性皮膚掻痒症とは?西洋医学的な原因と他疾患との違い
私たちの皮膚は、表面にある「皮脂膜」や「角質層の水分(天然保湿因子など)」によって、外部の刺激から守られています(バリア機能)。しかし、加齢や空気の乾燥、洗いすぎなどによってこのバリアが壊れると、皮膚の奥にある「痒みを感じる神経」が表面近くまで伸びてきてしまい、衣服がこすれたり、体が温まったりしただけのわずかな刺激で激しい痒みを感じるようになります。
「アトピー」や「他の痒み」との違い・見分け方
痒みを伴う皮膚疾患は数多くありますが、掻痒症は「見た目」に大きな特徴があります。
| 疾患名 | 症状と見た目の特徴 | 皮膚掻痒症との違い・関係性 |
| 皮膚掻痒症 (乾燥性・老人性) | 「湿疹や赤みがない」のに激しく痒い。粉を吹いたような乾燥(乾皮症)を伴う。 | アレルギーや免疫異常ではなく、加齢による「究極のバリア機能低下」が原因です。 |
| アトピー性皮膚炎 | カサカサ、またはジュクジュクした「面」で広がる湿疹。 | もともと目に見える「明確な湿疹や炎症」があるのが特徴です。 |
| 結節性痒疹 | ドーム状の「硬いしこり(イボ)」が多発し、強烈に痒い。 | 乾燥肌を掻きむしり続けた結果、皮膚が硬くなって結節性痒疹に悪化してしまうケースがあります。 |
| 蕁麻疹(じんましん) | 蚊に刺されたような平べったい膨らみ。数時間で消える。 | 掻痒症は「膨らみ」は出ず、常に乾燥して痒い状態が続きます。 |
【西洋医学(病院)での一般的な治療】
病院(皮膚科)では、皮膚の水分を保つための「ヘパリン類似物質(ヒルドイドなど)」や「尿素クリーム」、水分の蒸発を防ぐ「ワセリン」などの保湿剤が処方されます。痒みが強い場合は、痒みをブロックする「抗ヒスタミン薬(飲み薬)」が出されます。また、掻きむしって湿疹化してしまった部分には、一時的にステロイド軟膏が使用されます。
【薬剤師コラム①】保湿剤の限界と「ロキソニン」による胃腸荒れ
担当薬剤師:石川 満理奈(調剤薬局での勤務経験あり)
「ヒルドイドを毎日たっぷり塗っているのに、数時間経つとまた粉を吹いて痒くなります」というご相談を非常によくお受けします。
ヒルドイドやワセリンは、皮膚の表面にフタをして水分を逃がさないようにする素晴らしいお薬です。しかし、例えるなら「干からびた砂漠の上に、ビニールシートを被せている状態」です。体の中に「湧き出るお水(潤いのもと)」が枯渇していれば、いくら外からフタをしても根本的な解決にはなりません。
また、頭痛や腰痛などでロキソニン(NSAIDs)をよく飲まれる方は、胃腸の粘膜が荒れやすくなります。東洋医学では、「胃腸(脾)は食べたものを栄養と潤い(血・津液)に変え、全身に送り出す源」と考えます。胃腸が荒れると皮膚を潤すための栄養が作られず、乾燥と痒みがさらに悪化してしまうのです。
漢方では、外からの保湿に加え、内側から「潤いの源」をたっぷりと補給するアプローチをご提案しています。
太陽堂の漢方アプローチ|「内側からの潤い」と「血流」を整える
東洋医学(漢方)では、老人性皮膚掻痒症の激しい痒みを、加齢により全身を潤す栄養や水分が枯渇した「血虚生風(けっきょせいふう)」や「陰虚(いんきょ)」、そして全身に栄養を届ける力が落ちた「瘀血(おけつ)・気虚(ききょ)」と捉え、体質に合わせてアプローチします。
| お悩みのタイプ | 漢方的な見立て | 太陽堂の漢方アプローチ(働き) |
| 粉を吹くほど乾燥している 夜、布団に入ると痒くなる | 皮膚の栄養と潤い不足(血虚生風) 加齢や疲労により、肌をみずみずしく保つための栄養(血)が不足し、乾燥による痒み(風)が生じている状態。 | 【皮膚を潤し、痒みをなだめる漢方】 体内に質の良い栄養(血)をたっぷりと補給して皮膚の末端まで届け、乾燥を防いで内側からバリア機能を育てます。 |
| 手足がほてり、口が渇く 掻きむしると熱っぽくなる | 冷却水(潤い)の枯渇(陰虚内熱) 体を潤し、熱を冷ますための「水分(陰)」が不足しているため、体内に微熱がこもり、乾燥と痒みを引き起こしている状態。 | 【水分を補い、微熱を冷ます漢方】 体内の乾きを癒す「潤い(津液)」を補給し、こもった過剰な熱を穏やかに冷ますことで、肌の突っ張り感や痒みをマイルドにします。 |
| 疲れやすく、食欲がない 肌がくすんでツヤがない | 胃腸の弱さと血流低下(脾虚・瘀血) 胃腸が弱く、食べ物から潤いを作り出せない状態。また、血流が滞り、皮膚の隅々まで栄養が運ばれていない状態。 | 【胃腸を整え、巡りを良くする漢方】 胃腸を芯から助けて「潤いを作り出す力」を高め、滞った血流をスムーズに流すことで、新しい健康な皮膚が育ちやすい環境を作ります。 |
【薬剤師コラム②】お風呂での「洗いすぎ」にご注意を
担当薬剤師:前原 信太郎(調剤薬局での勤務経験あり)
乾燥による痒みでお悩みの方にぜひ見直していただきたいのが、「お風呂での習慣(養生)」です。
「痒いから、熱いお湯に入ってナイロンタオルでゴシゴシ洗うと気持ちが良い」という方がいらっしゃいますが、これは皮膚にとって大きなダメージとなります。熱いお湯(40度以上)や強い摩擦は、皮膚に残されたわずかな皮脂や保湿成分(セラミドなど)を根こそぎ奪い取ってしまいます。
お風呂の温度は「ぬるめ(38〜39度)」に設定し、体は綿のタオルや手で優しく撫でるように洗うだけで、汚れは十分に落ちます。
太陽堂の漢方サポートでは、漢方薬による体質改善はもちろん、このような「皮膚のバリアを守るための生活習慣」も併せてアドバイスさせていただき、再発を防ぐ二人三脚のケアを行っています。
皮膚掻痒症の不快感を和らげる漢方サポートの症例
保湿剤や痒み止めの飲み薬を手放せなかった方が、漢方を取り入れることで「しっとりとした穏やかな日常」を取り戻された事例をご紹介します。
事例① 60代女性|夜も眠れない「すねと背中の激しい乾燥・痒み」
数年前から冬になるとすねや背中が粉を吹き、夜、布団に入って体が温まると猛烈な痒みに襲われていました。皮膚科でヒルドイドと抗ヒスタミン薬をもらっていましたが、薬を飲むと日中ボーッとしてしまうのが嫌でご相談に来られました。
- お悩み: 夜間の激しい痒み、粉を吹く乾燥、飲み薬の副作用(眠気・口渇)。
- サポート内容: 加齢による皮膚の栄養不足(血虚生風)と見立て、体内に潤い(血)を補い、乾燥による痒み(風)を鎮める漢方薬をご提案しました。お風呂の入り方のアドバイスも行いました。
- 経過:
- 1ヶ月後: 夜中に痒みで目が覚める回数が半分ほどに減り、少しずつ眠れるようになってきました。
- 3ヶ月後: すねの粉吹きがマシになり、抗ヒスタミン薬を飲まなくても痒みを我慢できるようになりました。
- 半年後: 皮膚の内側からしっとりとした潤いを感じるようになり、ヒルドイドを塗る回数も激減しました。「冬でも痒くならずに過ごせました」とお喜びいただき、無事に服用終了(卒業)となりました。
事例② 70代男性|ロキソニンの影響?「全身のカサカサとほてり」
腰痛のため整形外科でロキソニンを長期間処方されており、それと同時期から全身がカサカサになり、手足が熱を持って痒くなるようになりました。保湿剤を塗っても追いつかずご来局されました。
- お悩み: 全身の乾燥と熱感、胃腸の荒れ、慢性的な痒み。
- サポート内容: お薬の影響等による胃腸の弱り(脾虚)と、潤い不足による熱(陰虚内熱)と見立て、胃腸を保護しながら水分(陰)を補給し、微熱を冷ます漢方薬をご提案しました。
- 経過:
- 1ヶ月後: 手足のほてり感が和らぎ、掻きむしった後のヒリヒリとした熱っぽさが引いてきました。
- 3ヶ月後: 胃腸の調子が良くなり、皮膚の乾燥が和らいできました。
- 5ヶ月後: 全身のカサカサが落ち着き、痒みによるストレスがなくなったため、服用終了となりました。
老人性皮膚掻痒症・漢方サポートについてのよくある質問(Q&A)
病院の保湿剤(ヒルドイドなど)や痒み止めの飲み薬と一緒に漢方薬を使っても大丈夫ですか?
はい、もちろん併用可能です。まずは病院の保湿剤で外側からのバリアを保ちつつ、漢方薬で「内側から皮膚の栄養と潤いを作り出す体質づくり」を並行して行うのが、最も安心で確実なステップです。
漢方で内側の潤いが整ってくれば、自然と保湿剤を塗る回数やお薬に頼る頻度を減らしていくことが期待できます。
高齢でたくさんのお薬を飲んでいますが、漢方薬を飲んでも負担になりませんか?
漢方薬は、ご高齢の方の体質や体力に合わせて、負担の少ない優しいお薬を細かく調整してお組みすることができます。
むしろ、加齢による胃腸の弱りや体力の低下をサポートする働きもあるため、元気な体づくりにも繋がります。現在服用されているお薬手帳をお持ちいただければ、飲み合わせや負担をしっかりと確認いたします。
漢方薬を飲み始めて、どのくらいで乾燥や痒みに変化を感じられますか?
体内の潤いの枯渇具合によりますが、早い方であれば1~3ヶ月程度で「夜の痒みがマシになった」「皮膚のツッパリ感が和らいだ」といった変化を感じられる方が多いです。
肌のターンオーバーが整い、内側からしっとりとした健やかな皮膚が育つには、数ヶ月単位でじっくりと取り組むことをお勧めしています。
その他にも疑問に思ったことがあればお気軽にお問い合わせください。

関連するお悩み(皮膚・自律神経の不調)
老人性皮膚掻痒症は、加齢による体力の低下や胃腸の弱さ、アトピー体質と深く関わっています。ご自身の症状に近いページもぜひご参照ください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。




