
太陽堂には、腎臓のご相談で多くの方にお越しいただいています。
このページでは、実際のご相談で多くの方のお話を伺ってきた経験から、太陽堂が腎臓の病気をどう考え、何を見ながら漢方薬を組み立てているかをお話しします。
「クレアチニンが少しずつ上がってきた」「このままだと透析と言われた」「経過観察と言われたが、何もしないのは不安」——置かれている状況はさまざまですが、腎臓のご相談に共通する考え方があります。
【このページの結論:太陽堂が考える腎臓疾患】
- 何を見るか: 病院の検査数値(クレアチニン・カリウム・HbA1c・尿蛋白と尿潜血)を一緒に見ながら、漢方薬の選定と進み具合を確認します。
- 漢方の考え方: 腎臓に炎症が起こって働きが落ちていると考え、「腎臓の炎症を取る漢方薬」を中心に、血流や糖尿病など背景に合わせて組み立てます。病院の治療との併用が基本です。
- 病名ごとの詳しいお話: 慢性腎臓病(CKD)・IgA腎症・糖尿病性腎症・多発性のう胞腎などは、それぞれの専門ページにまとめています(このページの下にご案内があります)。
太陽堂が腎臓病で重視したいのは検査数値
太陽堂では病院の検査数値を見ながら、漢方薬の選定や進行度合いを確認していきます。
見ていく数値としては、
- クレアチニン
- カリウム
- HbA1c
- 尿蛋白・尿潜血
この4つが一番重要になってきます。
透析の判断では「GFR」も重要ですが、GFRはクレアチニンから計算される数値のため、太陽堂ではクレアチニンを中心に見ています。
「GFR」が60以下、蛋白尿のいずれかまたは両方が3カ月以上続いた状態になると「慢性腎臓病(CKD)」と診断されます。
また「GFR」が30以下、15以下になると透析の検討に入っていきます。
基本的に、働きが落ちた腎臓は元に戻りにくいと言われています。ただ、太陽堂のご相談では、病院の治療と併用しながら数値が落ち着いて経過している方もいらっしゃいます(個人差があります)。
腎臓に対する東洋医学と西洋医学の違いについて
病院(西洋医学)では、これ以上悪化させないように「制限」を中心に管理していくことが多くなっています。
食事でいうと「タンパク制限」「カリウム制限」などです。
東洋医学では、腎臓の働きを支えていくことを考えます。そのため太陽堂では、主治医や栄養士の先生の指示の範囲で、たんぱく質は極端に減らしすぎずにとっていただきたいとお話ししています。
その理由は、「腎臓にある糸球体」を作るために、必要な栄養素をとっていただきたいからです。制限の内容は、必ず主治医の先生の指示に従ってください。
そもそも腎臓の構造と機能
まず腎臓には濾過装置のような役割があり、とても複雑な構造になっています。
糸球体と呼ばれる、毛細血管が糸玉のように集まった部分があります(腎臓1つに対して100万個。2つで200万個)。
糸球体は腎臓の皮質にあり、ボーマン囊に包まれて腎小体を作ります。
この腎小体が血液を濾過し、血球やタンパク質以外の成分はボーマン囊へ押し出されて原尿になります。
濾過装置の穴は、赤血球(血尿)やたんぱく質(蛋白尿)より小さくなっています。腎臓の働きが落ちるとこの穴が緩み、「ろ過機能の低下」が起こります。
すると、たんぱく質が通るようになったり、毒素を拾えなくなってしまいます。
腎臓に影響を及ぼす病気とは
腎臓疾患がある方で見ておきたい病気が「心臓疾患」と「糖尿病」です。
心臓疾患がある場合は、
- ①血流量の低下
- ②心臓の筋肉量が落ちるため
クレアチニンが上がる可能性があります。
また、糖尿病をお持ちの方は、三大合併症により腎臓が悪くなることがあります。
糖尿病により「血中の糖濃度」が上がり、腎臓に悪影響を及ぼします。
太陽堂で使う漢方薬の種類
腎臓に炎症が起こり、腎臓の働きが落ちて悪くなっていると考えられます。
そのため「腎臓の炎症を取る漢方薬」を中心にお出しすることが多いです。
他には、
- 血流が悪い方には「血流を良くする漢方薬」
- 糖尿病を併発されている方には「糖尿病に対しての漢方薬」
を使い分けながら、漢方薬を検討していきます。漢方薬はお一人おひとりの体質と、病院での治療内容に合わせてお作りします。
腎臓病で気を付けていただきたいこと
「食事」と「生活習慣」になります。当たり前のように思うかもしれませんが、この2点はとても大事になってきます。
腎臓病を患っている方が、一番数値が上がる時期はいつだと思いますか?
結論、年始の1月に数値が上がる方が多くなっています。
数値が良くなってくるとつい油断して、年末・年始に食べ過ぎ・飲み過ぎて数値が上がった、という方は多いです。また、寒くなってくると動かなくなってきます。
動かないと血流が悪くなり、腎臓への血流量が減って、腎臓の働きが落ちてきます。
腎臓病は長く付き合っていく病気です。漢方薬を服用しているからと油断しないように、一緒に気を付けていきたいですね。
※尿がまったく出ない、体がひどくむくんで息苦しい、胸の痛みがある時は、すぐに医療機関を受診してください。
病名ごとの詳しいお話は、こちらのページへ
このページは「腎臓の病気全体の考え方」のご案内です。病院で言われたこと・今の状態に近いものから、詳しいページへお進みください。病名ごとの原因・病院での治療・漢方の組み立て・症例をまとめています。
| こんな方は | 詳しいページ |
| クレアチニンが上がってきた・eGFRが下がってきた/「もう少しで透析」と言われた | 慢性腎臓病(CKD) |
| 健診で血尿・たんぱく尿を指摘され、腎生検で診断された/扁摘パルスやステロイドで迷っている | IgA腎症 |
| 糖尿病があり、尿アルブミンやクレアチニンが上がってきた | 糖尿病性腎症 |
| 腎臓にのう胞が多数あると言われた/遺伝の病気で経過観察中/血圧も上がってきた | 多発性のう胞腎 |
| 高血圧が長く、血圧のお薬を飲んでいても腎機能が落ちてきた | 腎硬化症(高血圧性腎疾患) |
| 強いむくみと大量のたんぱく尿がある/ステロイドで治療中 | ネフローゼ症候群 |
| ステロイドを減らすと再発をくり返す | ステロイド依存性・頻回再発型ネフローゼ症候群 |
| 健診で血尿・たんぱく尿を指摘されたが、症状はなく「経過観察」と言われた | 無症候性血尿・蛋白尿 |
| 全身性エリテマトーデス(SLE)があり、腎臓への影響を指摘された | ループス腎炎(SLE) |
| 夕方に足がパンパン・朝の顔のむくみが気になる/原因がはっきりしない | むくみ(浮腫) |
太陽堂の腎臓のご相談から(症例)
実際にご相談をお受けした方の記録です。病院の治療と検査は続けたうえでの経過です。
※効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。
患者さんの声に他の患者様の症例ものっています。(患者さんの声 腎臓疾患) どうぞ参考にされて下さい。
腎臓の病気と漢方についてのよくあるご質問(FAQ)
病院のお薬と漢方薬は併用できますか?
はい、併用していただけます。病院のお薬で血圧や数値を管理しながら、漢方で腎臓の炎症や血流といった体質の側を整えていきます。お薬手帳と検査結果をお持ちいただければ、飲み合わせは薬剤師が確認します。お薬の減量や中止は、必ず主治医の先生にご相談ください。
「このままだと透析」と言われています。それでも相談できますか?
はい、ご相談いただけます。クレアチニンが上がった段階から来られ、数値が落ち着いて経過している方もいらっしゃいます。ただし「透析を避けられる」とお約束はできません。腎臓の働きは一度失われると戻りにくいため、早めに始めるほど守れる余力は大きくなります。
「経過観察」と言われただけで、症状はありません。相談する意味はありますか?
はい。腎臓の病気は、自覚症状がないまま数値だけが少しずつ動くことがあります。数値が上がり始めた段階ほど、体の内側から整える選択肢が多く残っています。健康診断や病院の検査結果をお持ちください。
食事の制限(たんぱく質・カリウム・塩分)はどうすればよいですか?
腎臓の働きの段階によって適量が違いますので、主治医や栄養士の先生の指示に従ってください。自己判断で極端に減らすと、栄養不足を招くことがあります。太陽堂では、検査数値を見ながら食事と生活のお話も一緒にしています。
漢方はどのくらいで変化を感じますか?
むくみやだるさ、血圧などの変化は、早い方で1〜3ヶ月程度で感じられることがあります。クレアチニンや尿蛋白の数値は、病院の定期検査で確認しながら、半年から1年の単位でじっくり見ていきます。効果の感じ方には個人差があります。
費用はどのくらいかかりますか? 遠方でも相談できますか?
目安として、1週間あたり5,000円前後〜(1ヶ月で2万円前後から)とお考えください。相談料は無料です。お作りする前に必ず金額をお伝えし、ご納得いただいてからスタートします。
ご遠方の方には、ヒアリングシートのやり取りによるご相談も全国から承っております。
まとめ|検査数値を一緒に見ながら、腎臓の「余力」を守る
腎臓の病気は、数値が少しずつ動いていく、長い付き合いになる病気です。太陽堂が受け持つのは、病院の治療と併用しながら、腎臓の炎症・血流・背景にある病気(糖尿病や心臓)に合わせて体質の側を整えることです。
「自分の場合はどうなんだろう」と思われた方は、どうぞ一人で抱え込まずに太陽堂へご相談ください。検査数値やお薬の内容、体質を丁寧にお伺いし、あなたに合わせた漢方ケアをご提案いたします。
ご遠方の方には、ヒアリングシートのやり取りによるご相談も全国から承っておりますので、まずはお気軽にお声がけください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
太陽堂がはじめての方へ
ご相談を考え始めた方は、まずこちらをどうぞ。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。















