今回ご紹介する漢方薬は「心臓弁膜症」や「動悸」・「心臓神経症」・「心房細動」などに使う事の多い「炙甘草湯」です。
「炙甘草湯」は心臓や息切れなどの「心臓に負担がある時」に使いやすい漢方薬になっています。
「不整脈」などの「心臓疾患」以外にも「バセドウ病(甲状腺機能亢進症)」などの動悸がおこる病気にも使える漢方薬です。
それでは「炙甘草湯」の解説していきますね~
「炙甘草湯」てどんな漢方薬?
「炙甘草湯」は、
〇地黄(ジオウ)
〇麦門冬(バクモンドウ)
〇桂枝(ケイシ)
〇大棗(タイソウ)
〇人参(ニンジン)
〇麻子仁(マシニン)
〇生姜(ショウキョウ)
〇炙甘草(シャカンゾウ)
〇阿膠(アキョウ)
の9種類からなる漢方薬です。
一般的な説明で「体力がおとろえて、疲れやすいものの動悸、息切れの方」に使いやすいとあります。
メインの漢方薬としては「桂枝」と「甘草」になり、「気の上昇」に使える生薬の組み合わせです。
「気の上昇」の基本的な症状としては「のぼせ」、「心悸亢進」、「神経症」、「足冷え」などになります。
これが最後の「動悸・息切れ」の部分ですね~
「体力がおとろえて、疲れやすいもの」は虚証を示しています。
中に入っている「麦門冬」・「人参」・「大棗」・「阿膠」が疲労や倦怠感を改善して、脾や胃の調和に役立つ生薬です。
実際にはこれだけでは不十分で「炙甘草湯」は「燥証」にも使えます。
「燥証」とは「乾燥」になり「皮膚の乾燥」や「口乾」などの症状です。
「地黄」や「麦門冬」・「麻子仁」が「燥証」に効果が高くなっています。(「麻子仁」は腸の枯燥で腸を潤して便秘を改善。)
ドキドキや動悸がしている方増えています…
今まで説明させて頂いたように「炙甘草湯」は「動悸・息切れ」に使える漢方薬になっています。
現代はストレス社会になり、ストレスがかかっている方が多いです。
自律神経の影響を受けやすい臓器として「心臓」・「大腸」・「膀胱」があり、その中の「心臓」が「心臓神経症」になります。
ドキドキが酷くて病院に行ったけど何も引っかからない…
静かにしていても動悸・息切れが…
明確な理由がわからない「動悸・息切れ」は「心臓神経症」かもしれません。
そんな時に使える漢方薬が「炙甘草湯」です。
「炙甘草湯」 まとめ
「炙甘草湯」についてご説明させて頂きました。
「気の上昇(動悸・息切れ)」や「虚証」・「燥証」を改善する漢方薬が「炙甘草湯」になっています。
病名は関係なく、特に「動悸」や「息切れ」の症状には使いやすい漢方薬です。
今回ご紹介しました「心臓弁膜症」・「心臓神経症」・「心房細動」に関しては、ホームページでお話ししています。
ぜひ参考にされてみて下さい。
太陽堂ホームページ 「心臓弁膜症」
太陽堂ホームページ 「心臓神経症」
太陽堂ホームページ 「心房細動」
※症状や効果効能は個人差があります。同等の効果を保証するものではないので、ご了承ください。