強皮症(レイノー現象)

強皮症の漢方薬

太陽堂では、

・自己免疫反応
・皮膚の硬化(線維化)による血流の障害
・血流が悪くなる事による壊疽・潰瘍

などの原因や状態を考え、漢方薬を選んでいきます。

・初期の段階は「レイノー現象」が自己免疫反応によりおこる為、
「自己免疫を調節する漢方薬」を使用します。

・進んでいくと血流が悪くなり、血液が末端に届かなくなる為、
「血流を良くする漢方薬」を使用。

・血流が悪くなり壊疽や潰瘍がおこる為、
「細胞の再生を助ける漢方薬」を使用。

上記3つが基本の漢方薬になり、合併しやすい症状や病気に対しても漢方薬を併用。

・肺が悪くなり「間質性肺炎」がおこると、「肺の炎症を取る漢方薬」
・関節のこわばり・痛みがおこると、「関節の炎症を取る漢方薬」
・心臓・腎臓の機能の機能の低下がおこると、「心臓・腎臓の働きを活性化する漢方薬」

などを使います。

強皮症とは

全身性硬化症とも呼ばれ、皮膚や内臓が硬くなる病気で30～50歳代の女性に多く、日本では約3万人の方が苦しまれている病気です。

半数以上の方に「レイノー現象」が現れ、冷たいものを触った時や寒い場所・緊張した時に「指先が突然白や紫になる症状」が出てきます。

また「指先のむくみ」や「こわばり」・「関節の痛み」が現れる方も。

「レイノー現象」が出る原因としては「自己免疫疾患」から「皮膚が固くなる」事により血流が悪くなる「血流障害」だと考えられます。

血流が悪くなる事で指先は凍傷状態になり、「壊疽」や「潰瘍」の症状に繋がる事が多いです。

また併発しやすい病気として

・間質性肺炎、肺高血圧症
・心不全
・リウマチなどの関節のこわばりや痛み
・シェーグレン症候群

などがあります。

強皮症の症例

症例①（昭和27年生、女性）

5年ほど前に病院にて、強皮症と診断。
最近になり酷くなってきたので、こちらにご相談に来られました。

初期の症状としては「レイノー現象」のみだったが、症状が悪化して「壊疽」や「潰瘍」まで出来てきたとの事。
壊疽が広がらないように、皮膚を削る作業を定期的に行っているとの事でした。

漢方の種類としては、

①血流を良くする漢方薬
②冷えを改善する漢方薬
③細胞の再生を助ける漢方薬

の3種類を出させて頂きました。

漢方服用開始から3ヶ月、血流が良くなり、レイノー現象が出る時間が少なくなっているとの事。
壊疽も止まっているとの事でした。

漢方服用開始から8ヶ月、寒い時期はレイノー現象は酷くなったが、暖かくなり楽になっているとの事。
引き続き壊疽も止まっているとの事でした。

漢方服用開始から2年、寒い時期でもレイノー現象は酷くなることなく過ごせているとの事。
現在も調子が維持できるように漢方薬服用中になります。

症例②（昭和40年生　女性）

3年ほど前に「強皮症」と診断。
最近になり症状が出るようになってきた為、こちらにご相談に来られました。

症状としては「手の浮腫み」・「レイノー現象」との事。
まだ潰瘍は出来ていないが、寒い場所に行くとうっ血して紫色になるとの事でした。

漢方の種類としては、

①血流を良くする漢方薬
②冷えを改善する漢方薬
③自己免疫を調節する漢方薬

の3種類を出させて頂きました。

漢方服用開始から4ヵ月、血流も良くなり、レイノー現象はほとんど出なくなっているとの事。
浮腫みも減っているとの事でした。

漢方服用開始から1年1ヵ月、レイノー現象も落ち着いているとの事で漢方薬の分量を半分まで落としました。
調子はいい状態を維持できているとの事。

漢方服用開始から2年、調子が良い状態が維持できているとの事で、今回で服用終了。
引き続きレイノー現象もなく過ごせているとの事でした。