「苓桂朮甘湯」と調べるとまず「眩暈(めまい)」・「耳鳴り」と出てくる事が多いです。
確かに「眩暈(めまい)」・「耳鳴り」でもよく使うのですが、他の症状にも使う事の多い「苓桂朮甘湯」。
「苓桂朮甘湯」ってなんで「眩暈(めまい)」・「耳鳴り」に使えるのか。
他にはどんな病気に使えるのか。
説明していきますね~
「苓桂朮甘湯」てどんな漢方薬?
「苓桂朮甘湯」の中身は、
〇茯苓
〇桂枝
〇白朮
〇甘草
の4種類になります。
お気づきの方もいると思いますが、「茯苓」の「苓」・「桂枝」の「桂」・「白朮」の「朮」・「甘草」の「甘」で「苓桂朮甘湯」なんです。
漢方の勉強を始めた時は、そのままの漢方薬の名前は助かりました。(笑)
他にも「麻杏甘石湯」という漢方薬も「麻黄」の「麻」・「杏仁」の「杏」・「甘草」の「甘」・「石膏」の「石」になります。
覚えやすいな~と思っていました。
話しが脱線してすいません(笑)
元に戻しましょう。
まず「苓桂朮甘湯」は水毒・気の上昇を改善する漢方薬と言われています。
水の巡りを良くする「白朮」と「茯苓」が水毒の改善を。
「桂枝」と「甘草」が気の上昇を改善してくれます。
「白朮」と「茯苓」のイメージとしては尿から水分を出す「利尿」ではなく、上手く水を巡らせる「利水」というイメージになります。
「水毒」がある事で「気の上昇」がうまれ、それが「動揺」に繋がります。
「苓桂朮甘湯」は「水毒」・「気の上昇」どちらも改善する漢方薬になりますね。
水毒、気の上昇とは
先ほどから出てきています「水毒」・「気の上昇」になりますが、どんな症状かお話ししていきますね。
「水毒」の症状とは
「水毒」の方がイメージしやすいと思うのですが、「水が滞っている状況」になります。
「苓桂朮甘湯」の「水毒」は、「立ちくらみ」や「乗り物酔い」などになります。
「最近では水を多く摂るように」と言われる事が多くなってきていますが、水の摂りすぎは「水毒」に繋がってしまいます。
夏の時期に摂りすぎた水分が、冬時期の「立ちくらみ」や「めまい」に繋がっているとも言われているくらいです。
過度な水分の摂りすぎは注意しましょう。
「気の上昇」の症状とは
「苓桂朮甘湯」の「気の上昇」は「水毒」による「気の上昇」も含まれます。
「気の上昇」の基本的な症状としては「のぼせ」、「心悸亢進」、「神経症」、「足冷え」などです。
自律神経の乱れにより「心悸亢進」や「神経症」はおこり、自律神経の調節で「苓桂朮甘湯」を使う事は多いです。
「苓桂朮甘湯」は組み合わせることで色々な症状に使えます。
「苓桂朮甘湯」は組み合わせて使う事の多い漢方薬になります。
一番有名なのでは「四物湯」と組み合わせて出来る「連珠飲」です。
「四物湯」は血虚(簡単に言うと血不足)に使う漢方薬になり組み合わせる事で、更年期障害や貧血・不安神経症などに使います。
他にも「キュウ黄散」という熱を取る漢方薬とも組み合わせる事が可能です。
今回ご紹介した漢方薬以外にも組み合わせる漢方薬や生薬は多いです。
「苓桂朮甘湯」のまとめ
眩暈(めまい)や耳鳴りで有名な「苓桂朮甘湯」ですが、実はそれ以外にも使える幅の広い漢方薬になっています。
基本の症状としては、「気の上昇」と「水毒」です。
神経症や動悸などにも使える「苓桂朮甘湯」でした。
今回ご紹介しました「眩暈(めまい)」や「耳鳴り」に関しては、ホームページでお話ししています。
ぜひ参考にされてみて下さい。
太陽堂ホームページ 眩暈(めまい)
太陽堂ホームページ 耳鳴り
※症状や効果効能は個人差があります。同等の効果を保証するものではないので、ご了承ください。