12月を過ぎると「インフルエンザ」にかかる方が多くなってきますね。
11月から徐々にインフルエンザ感染者数が増え、12月には急激に増加し、1月下旬から2月初旬ごろ感染者がピークになる傾向になります。
「インフルエンザ」の事を調べていて思ったのですが、「インフルエンザ」のシーズンて何月から何月なんだろうと素直な疑問が生まれました…
そこで調べて見た所、「毎年、第36週(8月末~9月初旬)から翌年の第35週までの1年間」を「インフルエンザシーズン」と呼び、インフルエンザにかかった人数の統計を出すみたいです。(東京都感染症情報センターに書いてありました。)
「インフルエンザ」の漢方薬と言えば?
「インフルエンザ」になると病院で出される漢方薬は「麻黄湯」や「葛根湯」です。
「神秘湯」や「甘草湯」・「小青竜湯」なども出されることがありますが「麻黄湯」や「葛根湯」が基本の漢方薬になっています。
「麻黄湯」と「葛根湯」は何が違うのか考えていきましょう。
「麻黄湯」と「葛根湯」の違い
当たり前ですが、入っている生薬が違います。(笑)
「麻黄湯」は、
〇麻黄
〇杏仁
〇桂枝
〇甘草
の4種類。
「葛根湯」は、
〇葛根
〇麻黄
〇生姜
〇大棗
〇桂枝
〇芍薬
〇甘草
の7種類になっています。
入っている生薬を見て頂いたらわかると思いますが、入っているものが同じ生薬も多いです。
その為似ている症状にも使っていきます。
「麻黄湯」と「葛根湯」の共通している部分
どちらも「桂枝」と「麻黄」の温める作用の生薬が入っています。
温める作用により「表寒」、「表実」を取ります。(悪寒・発熱、頭痛や筋肉痛などの症状。)
風邪のひきはじめの「ぞくぞくする寒気」を取るのは「桂枝」と「麻黄」になりますね。
また「桂枝」と「麻黄」には発汗作用があり発汗する事で「水の滞り」を取ります。
「麻黄湯」と「葛根湯」の違う部分
「麻黄湯」には「麻黄」と「杏仁」が入っている為、「利水作用」があります。
「麻黄」の量が多い為、「葛根湯」よりも実証の方に使う事が多く「関節痛」に使っていきます。
「葛根湯」には「大棗」・「生姜」・「甘草」の脾と胃を補う作用と「葛根」による項背強(うなじと背中の強ばり)、上焦の炎症、充血(血滞)を改善する作用があります。
この「大棗」・「生姜」・「甘草」が入る事で筋肉痛にも使える事が大きな違いになってきます。
「麻黄湯」と「葛根湯」の使い分けまとめ
細かい作用としてはもっと色々ありますが、今回は「麻黄湯」と「葛根湯」の違いについて書かせて頂きました。
「麻黄湯」は「葛根湯」よりも「麻黄」の量が多い為、「葛根湯」よりも実証の方に使いやすい漢方薬になっています。
「関節痛」と言えば「麻黄湯」。
「筋肉痛」・「項背強(うなじと背中の強ばり)」といえば「葛根湯」。
適当に使うのではなく、症状や体質などから使い分けていく事が大事ですね。
※症状や効果効能は個人差があります。同等の効果を保証するものではないので、ご了承ください。