
「階段や坂道で息が切れて、同じ年代の人についていけない…」
「気胸をくり返していて、次はいつ起こるのかと不安でたまらない…」
「空咳が続いて、人前で話すのも気をつかう…」
「めずらしい病気で、体のことを相談できる場所がなかなか見つからない…」
リンパ脈管筋腫症(LAM:ラム)は、主に妊娠できる年代の女性にみられる、まれな肺の病気です。
診断と治療は、呼吸器内科の専門の先生のもとで進められます。
新宿の漢方薬局「太陽堂」では、肺にできた嚢胞(のうほう)そのものを漢方でなくすことは難しいと、最初に正直にお伝えしています。
そのうえで、病院の治療と併用しながら、空咳や息切れ、動悸といった日々の症状を和らげ、呼吸を支える体力を整えるお手伝いをいたします。
【この記事の結論:「リンパ脈管筋腫症(LAM)」に対する漢方の考え方】
- 不調の正体(原因):西洋医学では「LAM細胞という異常な細胞が増え、肺に小さな袋(嚢胞)が多数できる病気」とされます。漢方では、肺の潤い不足や水の巡りの滞り、体力の消耗が、咳や息切れを強めているととらえます。
- 漢方の考え方:嚢胞をなくすのではなく、肺を潤し、巡りを整え、体力を養うことで、呼吸の楽さと毎日の動きやすさを支えます。
- 対象となる主なお悩み:動いた時の息切れ、続く空咳、動悸や脈の速さ、疲れやすさ、くり返す気胸への不安。
リンパ脈管筋腫症(LAM)とは?西洋医学の原因と病院での治療
LAMは、筋肉の細胞(平滑筋)に似た「LAM細胞」が、肺やリンパ節、腎臓などでゆっくり増えていく病気です。
肺の中に小さな袋(嚢胞)が少しずつ増え、呼吸の働きに影響が出てきます。
患者さんは100万人あたり数人とされ、ほとんどが女性です。
女性ホルモン(エストロゲン)が病気の進み方に関わっていると考えられています。
遺伝子の変化による病気(結節性硬化症)に伴うタイプと、単独で起こるタイプ(孤発性)があります。
主な症状
- 階段や坂道、早歩きでの息切れ(労作時呼吸困難)
- 気胸(肺の嚢胞が破れて空気がもれ、肺が縮む状態)をくり返す
- 空咳、血の混じった痰(血痰)
- 胸やお腹にリンパ液がたまる(乳び胸水・腹水)
- 腎臓に良性の腫瘍(血管筋脂肪腫)ができることがある
※突然の激しい胸の痛みや急激な呼吸困難が現れた場合は、気胸などの危険な状態が疑われます。我慢せずに、直ちに救急や専門の医療機関を受診してください。
病院での検査とお薬の分類
診断には、胸部の高分解能CT(HRCT)で特徴的な嚢胞を確認し、呼吸機能検査(スパイロメトリー)で呼吸の働きを調べます。必要に応じて、肺の組織の検査が加わります。
治療では、LAM細胞が増えるのを抑えるお薬(mTOR阻害薬:シロリムスなど)や、気管支拡張薬が使われます。
息苦しさが強い場合は在宅酸素療法(HOT)、くり返す気胸には胸の処置(胸腔ドレナージや胸膜癒着術)や手術、病状によっては肺移植が検討されます。
いずれも、呼吸の働きを守るための大切な治療です。
飛行機の利用や妊娠、ホルモンに関わるお薬については、必ず主治医の先生にご相談ください。
この内容以外にも「太陽堂が考える肺疾患」についてお話しを書いています。どうぞ参考にされて下さい。
漢方での考え方|呼吸を支える体の土台を整える
漢方では、肺は「潤いを好み、乾燥をきらう臓器」と考えます。
また、呼吸の深さは肺だけでなく、胃腸の力や体全体のエネルギーに支えられているととらえます。
LAMでお悩みの方の体には、次のような偏りが重なっていることが多いと考えます。
| 漢方のとらえ方 | あなたの主な症状・体質 | 太陽堂の漢方アプローチ(働き) |
| 肺の潤い不足 「肺陰虚(はいいんきょ)」 | 空咳が続く、のどや口が乾く、痰が少なく切れにくい。夕方から夜に咳が出やすい。 | 【肺を潤し、咳をしずめる漢方薬】 乾いた肺に潤いを届け、刺激に過敏になった咳を和らげることを目指します。 |
| 水の巡りの滞り 「水滞(すいたい)」 | 体が重だるい、足や顔がむくみやすい、舌のふちに歯型がつく。 | 【余分な水をさばき、滞りを整える漢方薬】 水の流れを整え、体にたまりやすい余分な水をさばくことを目指します。 |
| 体力とエネルギーの不足 「気虚(ききょ)」 | 少し動くと息が上がる、疲れやすい、風邪をひきやすい、食が細い。 | 【肺と胃腸の力を補う漢方薬】 呼吸を支える体力と、風邪を寄せつけにくい体の土台を養います。 |
| 胸の巡りの乱れ | 息切れと一緒に動悸や脈の速さが気になる。胸がつかえる感じがする。 | 【胸の巡りを整え、動悸を和らげる漢方薬】 胸まわりの水と気の巡りを整え、心臓にかかる負担を軽くすることを目指します。 |
※漢方薬はお一人おひとりの体質に合わせてお作りします。病院でのお薬の内容をうかがったうえで、ご提案いたします。
【薬剤師コラム①】「嚢胞をなくす」ではなく、「呼吸と体力を支える」
担当薬剤師:前原(調剤薬局での勤務経験あり)
最初に正直にお伝えしているのは、「LAM細胞や肺の嚢胞そのものを、漢方薬でなくすことは難しい」ということです。
病院で使われるmTOR阻害薬は、病気の進行を抑えるための大切なお薬です。
そのうえで私たちが目を向けるのは、空咳や息切れ、動悸といった日々の症状と、それを支える体力の側です。
肺を潤して咳をしずめる漢方薬を土台に、余分な水をさばく働きのものを、体質に合わせて組み合わせていきます。
咳が落ち着いてきたら、家事程度でもかまいませんので、少しずつ体を動かすことをおすすめしています。血の巡りと筋肉を保つ積み重ねが、長い目で見た呼吸の助けになると考えているからです。
LAMは妊娠できる年代の女性に多く、女性ホルモンとの関わりが指摘されています。漢方の立場からも、ホルモンの揺らぎに目を配りながら、症状をできるだけ小さく抑える工夫を続けていきたいと考えています。
【改善実例】太陽堂での体質改善エピソード
ここでは、LAMと診断され、息切れや脈の速さに悩まれていた方の実例をご紹介します。
50代・女性|動いた時の息切れと頻脈からの変化
【ご相談内容】
15年ほど前から呼吸が苦しくなり、病院の検査でリンパ脈管筋腫症(LAM)と診断されました。
病院のお薬や酸素吸入を続けていましたが、症状が強く出るため、太陽堂にご相談に来られました。
動いた時の息切れと頻脈が気になり、マスクをすると日常生活もつらくなるとのことでした。
【漢方服用の経過】
肺の働きを整える漢方薬と、肺に潤いを与えて血流を整える漢方薬を組み合わせてご提案しました。
服用開始から2ヶ月:呼吸が以前より楽になってきたとのことでした。
服用開始から4ヶ月:無理をしなければ、呼吸が気にならなくなってきました。
服用開始から7ヶ月:呼吸が楽で、自転車での移動もできるようになったとのことでした。
服用開始から1年:徒歩での移動もしんどさがなくなり、当初に比べてとても楽になっているとのことでした。
服用開始から1年3ヶ月:腹式呼吸を意識しながら、筋力トレーニングもできるようになったとのことでした。
服用開始から1年7ヶ月:ドナーが見つかり、病院で肺移植の手術を受けられました。
服用開始から2年:手術のあと一時的に呼吸の働きは落ちたものの、体力が回復し、咳や息切れもやわらいできたとのことでした。
服用開始から2年3ヶ月:動悸が強く出るようになったため、胸の巡りを整えて心臓の負担を軽くする漢方薬を追加しました。
服用開始から2年9ヶ月:動悸が落ち着いたため、追加した漢方薬は終了しました。もとの漢方薬は、量を最小限にして続けておられます。
服用開始から3年10ヶ月:たまに咳が出る程度で、大きく体調をくずすことなく過ごせているとのことでした。
この方は、病院での治療と手術を受けながら、その前後の体調を漢方で支えてこられた例です。経過は、担当薬剤師の学術発表(伝統漢方研究会・2023年)と、太陽堂の症例の記録にもとづいています。
※効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。症状の改善を保証するものではありません。病院での治療は続けたうえでのご相談です。
【薬剤師コラム②】「治らない」と「良くならない」は、同じではありません
担当薬剤師:林(調剤薬局・漢方専門薬局での勤務経験あり)
LAMの診断を受けたとき、「完治が難しい」という言葉に大きなショックを受ける方は少なくありません。
病名がめずらしくても、東洋医学での体の見方は変わりません。
「治らない」と言われることと、「良くならない」ことは、同じではありません。嚢胞を元に戻すことは難しくても、日々の呼吸の楽さや体力を保ち、穏やかに過ごすことは目指せます。
大切なのは、無理なく動くこと、風邪をしっかり防ぐこと、しっかり食べて体重を減らさないこと。この3つが、肺を守る毎日の積み立てです。
漢方薬は、その積み立てを体力の面から支える伴走者だと考えています。呼吸器内科での検査と治療はしっかり続けながら、体質の側を漢方が受け持つ。この役割分担で、一緒に取り組んでいきましょう。
▼ 在宅酸素への不安については、こちらの記事でもお話ししています。
自宅でできるセルフケア・食養生
呼吸の働きを保ち、感染症から肺を守るために、毎日の習慣を整えましょう。
- 腹式呼吸と口すぼめ呼吸を習慣にする: お腹をふくらませてゆっくり吸い、吸う時間の倍以上をかけて、口をすぼめて長く吐きます。
- 無理のない範囲で体を動かす: 平らな道の散歩や家事など、主治医の先生の指示の範囲で続けましょう。
- 風邪をしっかり防ぐ: 手洗い、うがい、保湿、マスク、人混みでの対策を心がけます。
- しっかり食べて体重を減らさない: 呼吸にはエネルギーが必要です。肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質を意識しましょう。
- たばこの煙を避ける: ご自身の禁煙はもちろん、受動喫煙にも気をつけます。
よくあるご質問(FAQ)
病院のお薬(mTOR阻害薬のシロリムスや、気管支拡張薬など)を使っていますが、漢方薬は併用できますか?
はい、病院の治療を続けながら併用していただけます。
飲み合わせを確認したうえでご提案しますので、お薬手帳など今の治療内容が分かるものをお持ちください。漢方を始めることは、主治医の先生にもお伝えください。お薬の調整は、必ず主治医の先生とご相談のうえで行ってください。
どのくらいの期間で変化を感じられますか?
空咳や息切れの変化は、早い方で1〜3ヶ月程度で感じられることがあります。
ただし、LAMは長く付き合っていく病気です。症状を和らげながら体力を養うために、半年から年単位でじっくり続けていく方が多いです。
どのような時に病院を受診すべきですか?
突然の胸の痛みや急な息苦しさ、唇や爪が紫色になる(チアノーゼ)といった症状は、気胸などの可能性があります。すぐに救急を含む医療機関を受診してください。
血の混じった痰が出る、熱が続く、いつもより息切れが強い、急にお腹が張ってきた、といった場合も、早めに主治医の先生へご連絡ください。定期的な検査は欠かさず続けましょう。
費用はどのくらいかかりますか?
目安として、1週間あたり5,000円前後〜(1ヶ月で2万円前後から)とお考えください。相談料は無料です。
体質や組み合わせる漢方の内容によって変わるため、お作りする前に必ず金額をはっきりお伝えし、ご納得いただいてからスタートします。ご予算のご希望も遠慮なくお聞かせください。
まとめ|病院の治療と二人三脚で、呼吸と体力を支える
リンパ脈管筋腫症(LAM)と告げられた時の不安は、言葉では言い尽くせないものがあると思います。
リンパ脈管筋腫症(LAM)は、長い目で付き合っていく必要のある病気です。
漢方で嚢胞をなくすことはできませんが、空咳や息切れを和らげ、動ける体力を保つお手伝いはできると考えています。
めずらしい病気だからと、一人で抱え込まないでください。
呼吸器内科での治療を続けながら、体の土台づくりを一緒に進めていきましょう。
その他にも疑問に思ったことがあればお気軽にお問い合わせください。

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太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。





