
太陽堂には、肺や気管支の症状でお悩みの方に数多くお越しいただいています。
このページでは、太陽堂が肺の病気をどう考え、どの症状からどう漢方薬を組み立てているかをお話しします。太陽堂には、肺や気管支の症状にお悩みの方が数多く来局されます(年間で新しく400名ほど)。
近年は、コロナウイルスやPM2.5など外からの要因で、咳・痰・息切れなどの症状に苦しまれている方も多くなっています。
【このページの結論:太陽堂が考える肺疾患】
- いちばん大事にしていること: 病名よりも、「どのような症状が出ているか」(痰の色・咳・息切れ・血痰)を重視します。
- あわせて見るもの: 検査数値(CRP・白血球・KL-6・酸素飽和度)を、お持ちの方には見せていただきます。
- 漢方の考え方: 肺や気管支の炎症を鎮める漢方薬を中心に、症状に合わせて組み立てます。病院の治療との併用が基本です。
- 病名ごとの詳しいお話: 肺MAC症・気管支拡張症・間質性肺炎・COPDなどは、それぞれの専門ページにまとめています(このページの下にご案内があります)。
太陽堂では病名ではなく、どのような症状が出ているかを重視
肺の病気と言っても、
- 非結核性抗酸菌症(肺MAC症)
- 気管支拡張症
- COPD(慢性閉塞性肺疾患・肺気腫)
- 咳喘息
- 肺アスペルギルス症(肺真菌症)
- 間質性肺炎
など色々な病気があり、原因もさまざまです。
痰の色や咳・息切れなど、出ている症状が大事
その方により症状はさまざまで、病名よりも何の症状が出ているかが大事になってきます。まず全体を表にまとめます。
| 出ている症状 | 体の中で起きていること(考え方) | 重ねる漢方の働き |
| 黄色の痰が出ている | 肺や気管支に炎症がある/菌に感染している | 【炎症を取る漢方薬】【菌の除去をする漢方薬】 |
| 透明の痰が出ている | アレルギーや、鼻水がのどをつたっている/体の冷え・水の巡りの悪さ | 【アレルギーに対しての漢方薬】【水の流れを整える漢方薬】 |
| 痰を伴わない咳が出ている | 気管支の炎症/咳喘息 | 【気管支の炎症を取る漢方薬】 |
| 息切れが気になる | 肺の炎症/肺の働きが落ちている(肺が硬くなっている) | 【肺の炎症を取る漢方薬】【肺の硬さを取る漢方薬】 |
| 血痰・喀血が出ている | 気管支や肺の血管がもろくなっている | 【血管を強くする漢方薬】【血流を整える漢方薬】 |
黄色の痰が出る場合: ①肺に炎症がある、②菌に感染している、などが原因になるため、「炎症を取る漢方薬」や「菌の除去をする漢方薬」を使います。肺だけではなく気管支に炎症が起きている場合も多いので、「気管支の炎症を取る漢方薬」を使うことも検討します。
透明の痰が出ている場合: 何かのアレルギーや、鼻水がのどをつたって痰がたまっている方が多いです。特に透明のネバネバした痰の方は鼻水の可能性があり、その場合は「アレルギーに対しての漢方薬」や「鼻の炎症を取る漢方薬」を。また①体が冷える、②水の巡りが悪い、なども原因になるため、「体を温める漢方薬」や「水の流れを整える漢方薬」も使います。
痰を伴わない咳が出ている場合: 気管支の炎症や咳喘息の時に出やすい症状です。風邪のあとに咳だけ残る時は、気管支に炎症が起こっている場合が多いので、「気管支の炎症を取る漢方薬」を使います。
息切れが気になる場合: 肺が炎症を起こしている、肺の働きが落ちている(肺が硬くなっている)ことが多いです。「肺の炎症を取る漢方薬」「肺の硬さを取る漢方薬」を使っていきます。
血痰・喀血が出ている場合: 気管支や肺の血管がもろくなり、破れていることが多いです。血流が悪くなることで血管がもろくなると考え、「血管を強くする漢方薬」「血流を整える漢方薬」を使っていきます。
※大量の喀血、急な強い息苦しさ、唇や爪が紫色になる、高熱が続くといった時は、すぐに医療機関を受診してください。
検査数値も大事にしています
太陽堂にお越しになる場合、お持ちの方には検査数値も持ってきていただくことが多いです。
- CRP
- 白血球
- KL-6
などが大事になってきます(血液以外では、酸素飽和度なども)。
CRPは炎症のマーカーで、今どれくらいの炎症が起こっているかの目安になります。0.3以下が基準値で、0.3を超えてくると炎症が起こっているサインです。
ただ、肺の炎症だけではなく色々な炎症(例えばリウマチの方であれば手など)の目安になるため、CRPが高いから肺が炎症を起こしている、という訳ではありません。
白血球は血液成分の一つで、体への異物の侵入に対して体を守る働きがあります。元々高い方、元々低い方、病院のお薬により白血球が高くなる方などさまざまですが、一般的に
- 白血球が低い → 菌やウイルスに対する力が落ちている
- 白血球が高い → 今、菌やウイルスが暴れている
と考えられます。
KL-6は「間質性肺炎」の目安になり、どれだけ肺が硬くなっているかを確認するために使います。
肺疾患で気を付けていただきたいこと
「食事」と「生活習慣」になります。当たり前のように思うかもしれませんが、この2点はとても大事になってきます。
特に「体を冷やさない」「炎症を強めない」ことに注意が必要です。
体を冷やしやすいものとして、苦みのあるもの(ビール・コーヒー・ゴーヤなど)はとりすぎに気を付けましょう。逆に、体を温める発酵食品(お味噌汁など)や紅茶はおすすめです。
炎症を強めやすい食材として、唐辛子やもち米は控えめに。
脂もの・白砂糖・乳製品・小麦粉も、とりすぎると肺の症状が強くなりやすいので、できる範囲で控えましょう。
食事は「和食中心」を心がけて、無理のない範囲で体を動かしましょう。
病名ごとの詳しいお話は、こちらのページへ
このページは「肺の病気全体の考え方」のご案内です。病院で言われたこと・今の症状に近いものから、詳しいページへお進みください。病名ごとの原因・病院での治療・漢方の組み立て・症例をまとめています。
咳・痰が続く
| こんな方は | 詳しいページ |
| 肺MAC症と言われた/経過観察中/3剤の治療を続けるか迷っている/血痰が出る | 非結核性抗酸菌症(肺MAC症) |
| 毎日痰が出る/夜に咳で眠れない/抗生剤が長く続いている | 気管支拡張症 |
| 風邪のあとに咳だけ残る/季節の変わり目に咳が出る | 咳喘息 |
| 吸入薬が手放せない/くり返す咳・息苦しさ | 気管支喘息 |
| 痰と咳が止まらず、感染をくり返す | 慢性下気道感染症 |
息切れ・肺が硬くなる
| こんな方は | 詳しいページ |
| ひどい咳・息苦しさがある/KL-6が高いと言われた | 間質性肺炎 |
| 階段や坂道で息が切れる/長くタバコを吸っていた | COPD(慢性閉塞性肺疾患・肺気腫) |
| 「経過観察」と言われて不安/ステロイドを迷っている | サルコイドーシス |
| カビやほこりのある環境で、咳・痰・息切れ・熱が出る | 過敏性肺炎 |
カビ(真菌)による肺の病気
| こんな方は | 詳しいページ |
| 咳や痰が止まらない/血痰が出る/抗真菌薬を続けている | 肺アスペルギルス症(肺真菌症) |
| 喘息があり、アスペルギルスへのアレルギーと言われた | アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA) |
そのほかの肺・呼吸のお悩み
| こんな方は | 詳しいページ |
| 気胸をくり返していて、再発が不安 | 気胸(自然気胸など) |
| 胸に水がたまる/息苦しさをくり返す | 胸膜炎・胸水 |
| CPAPがつらい/日中の眠気・疲れが抜けない | 睡眠時無呼吸症候群(SAS) |
太陽堂の肺・気管支のご相談から(症例)
実際にご相談をお受けした方の記録です。病院の治療と検査は続けたうえでの経過です。
※効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。
患者さんの声に他の患者様の症例ものっています。(患者さんの声 喘息・肺疾患(呼吸器疾患)) どうぞ参考にされて下さい。
肺の病気と漢方についてのよくあるご質問(FAQ)
病院のお薬(抗生剤・吸入薬・ステロイドなど)と漢方薬は併用できますか?
はい、併用していただけます。お薬手帳をお持ちいただければ、飲み合わせは薬剤師が確認します。病院のお薬の減量や中止は、自己判断せず主治医の先生にご相談ください。
病名がはっきりしていなくても相談できますか?
はい、ご相談いただけます。太陽堂では病名よりも、痰の色・咳・息切れ・血痰など「今出ている症状」を詳しく伺って組み立てます。病院の検査は並行して受けてください。
痰の色で、漢方は変わりますか?
はい、変わります。黄色の痰には炎症や菌に対する働きを、透明の痰にはアレルギーや水の巡りに対する働きを重ねます。痰の色・量・出やすい時間帯をお聞かせください。
漢方はどのくらいで変化を感じますか?
咳や痰の変化は、早い方で1〜3ヶ月程度で感じられることがあります。画像や数値の変化は、病院の検査で確認しながら、半年〜1年の単位で見ていきます。効果の感じ方には個人差があります。
どんな時に病院を受診すべきですか?
大量の喀血、急な強い息苦しさ、唇や爪が紫色になる、高熱が続くといった時は、漢方で様子を見る場面ではありません。すぐに医療機関を受診してください。
費用はどのくらいかかりますか? 遠方でも相談できますか?
目安として、1週間あたり5,000円前後〜(1ヶ月で2万円前後から)とお考えください。相談料は無料です。お作りする前に必ず金額をお伝えし、ご納得いただいてからスタートします。
ご遠方の方には、ヒアリングシートのやり取りによるご相談も全国から承っております。
まとめ|病名ではなく「今出ている症状」から組み立てる
肺の病気は、同じ病名でも症状の出方が一人ひとり違います。太陽堂が受け持つのは、病院の治療と併用しながら、痰・咳・息切れ・血痰といった症状と検査数値を見て、体質の側を整えることです。
「自分の場合はどうなんだろう」と思われた方は、どうぞ一人で抱え込まずに太陽堂へご相談ください。症状の出方や検査の結果、お薬の内容、体質を丁寧にお伺いし、あなたに合わせた漢方ケアをご提案いたします。
ご遠方の方には、ヒアリングシートのやり取りによるご相談も全国から承っておりますので、まずはお気軽にお声がけください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
太陽堂がはじめての方へ
ご相談を考え始めた方は、まずこちらをどうぞ。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。














