
太陽堂には多くの非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の方にお越しいただいています。
このページでは、実際のご相談で多くの方のお話を伺ってきた経験から、太陽堂が考える非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の原因や症状の特徴についてお話しします。
病気の詳しいご説明や一般的な症状については、非結核性抗酸菌症(肺MAC症)のページをご覧ください。
太陽堂が考える非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の原因
一般的に言われている非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の原因は、ガーデニングや農作業などの「土に触れること」、お風呂場や水回りなどの「カビの多い場所に長くいること」です。
それも原因の1つと考えられるのですが、土いじりや水回りの掃除は、どなたでも日常的にしていることです。同じ環境にいても、かかる方とかからない方がいる——ご相談を重ねる中で、太陽堂では次の3つの背景が関係していると考えています。
①免疫の低下
まず考えられるのが、「免疫が落ちていること」です。
検査で肺の影が見つかった時に「病気にかかってしまった」と思われる方が多いのですが、私はそうではないと考えています。
これはあくまで経験からの推測になりますが、影が見つかる2〜3年ほど前には、すでにこの病気にかかっていると思っています。
実際にご相談の中で当時のことをお伺いすると、「疲れやストレスが重なっていて、思い当たる節がある…」と言われる方が多くいらっしゃいます。
②女性ホルモン
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)は、中高年の女性に多い病気です。そのため、更年期などによる「女性ホルモン」の変化も関係しているのではないかと考えています。
また、女性ホルモンとの関わりからか、乳がんを経験された方のご相談が比較的多いことも、太陽堂で感じている特徴の1つです。
③気管支拡張症
3つ目は「気管支拡張症」です。非結核性抗酸菌症(肺MAC症)でご相談に来られる方は、気管支拡張症を併発されていることが非常に多いです。
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)には「結核類似型」「小結節・気管支拡張型」といった病型があります。「気管支拡張型」という型があるくらいですので、気管支が広がる病気である気管支拡張症とは深い関係があると考えています。
気管支拡張症の詳しいご説明や一般的な症状については、気管支拡張症のページをご覧ください。
以上が、太陽堂が考える3つの原因です。ぜひ参考にしていただければと思います。
太陽堂が考える非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の症状
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)のメインの症状は「咳・痰」です。しかしそれ以外にも、風邪の引きやすさ・微熱・体重減少・食欲不振・疲れやすさといった、東洋医学でいう「脾虚(ひきょ)」の状態の方が多くいらっしゃいます。
脾虚とは、胃腸の働きが弱り、身体のエネルギーが不足した状態のことです。簡単にいうと「夏バテのような状態が慢性的に続いている」とイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。
そしてもう1つ多い症状が「血痰・喀血」です。それぞれ、もう少し詳しくお話ししていきますね。
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の咳や痰について
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)では、「濃く切れにくい痰」の方が多いです。色は黄色い痰の方が多いですが、薄い痰の中に黄色が混じるという方もいらっしゃいます。
そして、その「濃く切れにくい痰を排出するための咳」が、この病気の咳の特徴です。
日中は立ったり座ったりしている時間が長いため痰は詰まりにくいのですが、横になると痰が流れにくくなるため、症状は「夜間」や「朝方」に強くなります。(身体が温まると痰が出やすくなるという方もいらっしゃいます。)
「濃く切れにくい痰」と「その痰を出すための咳」は、東洋医学では「乾燥の咳」という部類に入ります。そのため空気が乾燥する「冬」に悪化しやすく、夏場も「クーラー」の乾燥によって症状が悪くなる方がいらっしゃいます。
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)での体重減少・微熱などについて
風邪の引きやすさ・微熱・体重減少・食欲不振・疲れは、先ほどお話しした「脾虚」の状態です。咳や痰と併発している方もいらっしゃいますが、咳や痰は全くないのに、微熱や体重減少に苦しまれている方もいらっしゃいます。
病気そのものによって脾虚になっている方もいらっしゃいますが、病院のお薬(クラリスロマイシン・リファンピシン・エタンブトールなど)は服用が長期間にわたるため、その間に体力面の負担が積み重なってしまう方も多いと感じています。
実際に、「治療を続ける中で、3年で10キロ痩せてしまった…」というご相談も少なくありません。
病院での治療と定期的な検査は、経過を診ていただくうえで大切な土台です。そのうえで、長い治療期間を体力の面で支え、落ちてしまった食欲や体重を立て直していくことが、漢方の受け持つ役割だと考えています。
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の血痰・喀血について
血痰や喀血は、非結核性抗酸菌症(肺MAC症)や気管支拡張症が元にあることは確かです。
ただ、ご相談を重ねる中で感じるのは、病気の悪化とは関係なく「血流が悪くなっている方」が多いということです。
太陽堂では問診の後に舌診(舌の状態を見せていただく確認)を行っていますが、「紅舌(舌が赤い状態)」や「舌下静脈の怒張(舌の裏の血管が膨れている状態)」といった、血流の悪さを表すサインが出ている方が多いです。(東洋医学では「瘀血(おけつ)」といいます。)
「咳や痰、体重は良くなってきたのに、先日血痰が出ました」と言われる方も多くいらっしゃいます。
他の症状は気にならないけれど血痰が…という方は、血流を良くするために「お湯にゆっくりつかる」「軽い運動をする」ことをぜひ心がけてみてくださいね。
患者さんの声にも、血痰・喀血で苦しまれていた方の声を載せています。(患者さんの声 血痰・喀血)
どうぞ参考にされてください。
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)で気を付けていただきたいこと
気を付けていただきたいのは、「風邪をひかないようにする」ことと「疲れをためないようにする」ことの2点です。
当たり前のように思うかもしれませんが、この2点がとても大事になってきます。
風邪を引いてしまうと…
風邪を引く→咳が出る→肺への負担が増える→非結核性抗酸菌症(肺MAC症)が悪化する→さらに風邪を引きやすくなる
という悪循環に入ってしまいます。
風邪は気を付けていても引いてしまうものですが、できる限り引かないように予防を心がけていくことが大事です。
疲れについては、疲れがたまることで「免疫」が落ち、非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の悪化につながってしまいます。
頑張りすぎず、こまめに休息を取ることを意識してみてください。
以上が、太陽堂が考える非結核性抗酸菌症(肺MAC症)です。
また何かわかったことがありましたら、追加でお話しさせていただきますね。
「自分の場合はどうなんだろう」と思われた方は、どうぞ一人で抱え込まずに太陽堂へご相談ください。症状の出方やお薬の内容、体質を丁寧にお伺いし、全国対応のオンライン相談・店頭相談にて、あなたに合わせた漢方ケアをご提案いたします。
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記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。














