
大柴胡湯(だいさいことう)は、いわゆる「体力がありつつも、みぞおち周辺が張って苦しい感覚がある」タイプの方にぴったりの漢方。
って記載をよく見るけどこれってどんなタイプって皆わかるのかな?と思います(笑)
漢方薬の「こういう体質には」って話しは結構難しいですよね。
簡単に話すと
・ドラえもんのジャイアンがそのまま大きくなった感じ。
・高血圧・糖尿などをもっているちょっと小太りなおじさん。
こんなイメージですかね?
何となくこんな感じだなというのを理解してもらえたら嬉しいです。
「大柴胡湯」てどんな漢方薬?
「大柴胡湯」の中身は、
〇柴胡
〇黄ゴン
〇芍薬
〇大棗
〇半夏
〇枳実
〇大黄
〇生姜
の8種類になります。
小柴胡湯(柴胡、黄ゴン、半夏、人参、甘草、大棗、生姜)
に「人参」「甘草」を抜き
「芍薬」「枳実」「大黄」を加える
「人参」「甘草」を抜く事で虚より実へ。(人参は体力をつける漢方薬なので、そちらを抜く。)
「枳実」「大黄」で熱を取る。
「芍薬」で筋を緩める。
「大柴胡湯」の組み合わせについて。
「大柴胡湯」は「茵陳」・「山梔子」と組み合わせる、「黄連解毒湯」と組み合わせる事で肝臓に使用します。
「桂枝茯苓丸」、「桃核承気湯」、「黄連解毒湯」と組み合わせると「高血圧」に。
「地黄」を組み合わせると「糖尿病」に。
使う疾患としてはいわゆる「生活習慣病」が多い傾向にあります。
これも「体質改善薬」として「大柴胡湯」が働きやすいからというのが一番の理由だと思います。
「大柴胡湯」のまとめ
「大柴胡湯」は「小柴胡湯」と同様に体質改善薬として使う漢方薬の一つです。
入っている生薬を調整する事で、虚から実に近づけた漢方薬で熱を取る作用を強めています。
「体力がありつつも、みぞおち周辺が張って苦しい感覚がある」というのだとわかりにくいので、ジャイアンや小太りのお腹が出ている方で覚えましょう。
組み合わせる事で幅広い疾患に使えるので、万能な漢方薬だと思います。
ただこの組み合わせの部分は専門家でないと判断が難しい部分です…
ぜひ漢方薬局や漢方薬剤師にご相談ください。
今回ご紹介しました「肝臓疾患」に関しては、ホームページのまとめの部分で詳しくお話ししています。
ぜひ参考にされてみて下さい。

