
「まっすぐ歩いているつもりなのに、ふらついて壁に手をついてしまう…」
「ろれつが回りにくくなって、電話で聞き返されることが増えた…」
「体が硬くこわばって、思うように動かせない日がある…」
「病院ではリハビリを続けましょうと言われたけれど、ほかにできることはないのか…」
脊髄小脳変性症(せきずいしょうのうへんせいしょう)は、体の動きを調整する小脳や脊髄の神経が、少しずつ弱っていく病気の総称です。
診断と治療は、脳神経内科の専門の先生のもとで進められます。
新宿の漢方薬局「太陽堂」では、この病気に対して「治る」という言葉は使いません。
そのうえで、病院の治療やリハビリと併用しながら、体のこわばりやむくみ、気分の落ち込みといった日々のつらさを和らげ、「今できること」を守るお手伝いをいたします。
【この記事の結論:「脊髄小脳変性症」に対する漢方の考え方】
- 不調の正体(原因):西洋医学では「小脳や脊髄の神経細胞が少しずつ減っていく病気」とされます。漢方では、筋肉のこわばりや水の巡りの滞り、血の巡りの悪さ、土台の力の不足が、動きにくさを強めているととらえます。
- 漢方の考え方:病気そのものを元に戻すのではなく、こわばりをゆるめ、巡りを整えることで、毎日の動きやすさと気持ちの安定を支えます。
- 対象となる主なお悩み:ふらつき、ろれつの回りにくさ、手足のふるえ、体のこわばり、むくみ、気分の落ち込み。
脊髄小脳変性症とは?西洋医学の原因と病院での治療
小脳は、体のバランスや手足の細かな動き、話す時の口の動きを調整している場所です。
この働きが弱ると、力は入るのに動きがぎこちなくなる「運動失調」という状態が現れます。
脊髄小脳変性症には、遺伝によるタイプと、遺伝によらないタイプがあります。
患者さんは、近い病気の多系統萎縮症と合わせて全国で3万人を超えるとされています。
主な症状
- 歩く時にふらつく、足を広げないと歩きにくい
- ろれつが回りにくい、話し方がとぎれとぎれになる
- 字が書きにくい、箸が使いにくいなど、手の細かな動きがしづらい
- 手足がふるえる、体がこわばる
- タイプによっては、自律神経の乱れによる立ちくらみや排尿の不調、飲み込みにくさを伴う
※急にふらつきやろれつの回りにくさが悪化した時や、片側の手足に力が入らない時は、脳卒中の疑いがあります。すぐに救急医療機関を受診してください。
病院での検査とお薬の分類
脳神経内科では、診察で体の動きを確認し、頭部のMRIで小脳の萎縮などを調べます。
必要に応じて、遺伝子の検査が行われることもあります。
治療では、運動失調を和らげるお薬(TRH製剤:甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン製剤)が使われるほか、ふるえやこわばり、立ちくらみなど、症状に合わせたお薬が処方されます。
そして、バランスや歩行、話すこと・飲み込むことのリハビリテーションが、治療の大きな柱になります。
これらは、動ける期間をできるだけ長く保つための大切な治療です。
漢方での考え方|「今の動きやすさ」を支える
漢方では、筋肉のなめらかな動きは「肝(かん)」、体を支える土台の力は「腎(じん)」が受け持つと考えます。
また、水や血の巡りが滞ると、頭の重さやむくみ、冷えやしびれとして現れ、動きにくさを強めるととらえます。
同じ病名でも、体に現れている偏りは一人ひとり違います。
| 漢方のとらえ方 | あなたの主な症状・体質 | 太陽堂の漢方アプローチ(働き) |
| 筋肉のこわばりと神経の高ぶり 「肝風内動(かんぷうないどう)」 | 体が硬く動かしづらい、手足がふるえる。緊張や疲れ、ストレスで症状が強まる。イライラや気分の落ち込みがある。 | 【高ぶりをしずめ、こわばりをゆるめる漢方薬】 張りつめた神経と筋肉の緊張をゆるめ、なめらかに動きやすい状態を目指します。 |
| 水の巡りの滞り 「水毒(すいどく)」 | 足や顔がむくみやすい、頭が重い・頭痛がする、雨や台風など天気が崩れると調子が落ちる。 | 【余分な水をさばく漢方薬】 体にたまった余分な水を整え、頭や体の重だるさを和らげることを目指します。 |
| 血の巡りの滞り 「瘀血(おけつ)」 | 手足が冷える・しびれる、舌の裏の静脈が目立つ、肩や首のこりが強い。 | 【血の巡りを促す漢方薬】 巡りを助ける生薬を組み合わせ、栄養が体のすみずみまで届く土台を作ります。 |
| 土台の力の不足 「腎虚(じんきょ)」 | 足腰に力が入りにくい、疲れやすい、夜中に何度もトイレに起きる。 | 【土台の力を補う漢方薬】 年齢や長い療養で消耗した体の土台を養い、踏んばる力を支えます。 |
※漢方薬はお一人おひとりの体質に合わせてお作りします。病院でのお薬の内容をうかがったうえで、ご提案いたします。
【薬剤師コラム①】むずかしい病気だからこそ、症状をひとつずつ見ていきます
担当薬剤師:林(調剤薬局・漢方専門薬局での勤務経験あり)
脊髄小脳変性症は、むずかしい病気です。ご相談をお受けした時は、どの漢方をどう組み立てるか、とても時間をかけて考えました。
手がかりにしたのは、病名ではなく、「体が硬く動きづらい」「むくみがある」「頭痛がする」「気分がすぐれない」という、目の前のお一人の症状です。
こわばりには神経の高ぶりをしずめて筋肉をゆるめる漢方を、むくみや頭の重さには水の巡りを整えるものを、というように、症状をひとつずつ漢方の見方に置きかえて組み合わせていきます。
もうひとつ実感しているのは、続けることの大切さです。飲み忘れが増えた時期に調子を崩され、きちんと続けられるようになってから、また調子が上向いた方がいらっしゃいました。飲みにくさや負担も遠慮なくお聞かせください。続けやすい形を一緒に考えます。
【改善実例】太陽堂での体質改善エピソード
ここでは、小脳変性症と診断され、体のこわばりやむくみに悩まれていた方の実例をご紹介します。
60代・女性|体のこわばり・むくみ・頭痛・気分の落ち込みからの変化
【ご相談内容】
1年ほど前に、病院の検査で小脳変性症と診断されました。
「気分がすぐれない」「体が硬く動きづらい」「むくみがある」「頭痛がする」といった症状が気になり、ご相談に来られました。
ご来局の1ヶ月ほど前から、急に症状が強くなったとのことでした。
【漢方服用の経過】
神経の高ぶりをしずめて筋肉のこわばりをゆるめる漢方薬に、血の巡りを促す生薬を加えたものと、水の巡りを整えるものを組み合わせてご提案しました。
服用開始から1ヶ月:むくみと頭痛が取れ、気分の落ち込みもなくなったとのことでした。
服用開始から3ヶ月:引き続きむくみはなく、調子が良いとのことでした。一方で、飲みにくさから飲み忘れが増えてきました。
服用開始から5ヶ月:膝から下に力が入りにくく、ふるえが出て、長い距離の散歩がしづらくなってきました。きちんと服用を続けていただくようお伝えし、漢方の内容も見直しました。
服用開始から9ヶ月:漢方を組み替え、しっかり飲めるようになってから、調子が良くなっているとのことでした。
進行も視野に入れて長く付き合っていく病気のため、その後も体調に合わせて内容を調整しながら続けておられました(2021年の学術発表時点)。
※効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。症状の改善や進行の抑制を保証するものではありません。病院での治療は続けたうえでのご相談です。
【薬剤師コラム②】「治る」とは言いません。「今できること」を一緒に守ります
担当薬剤師:前原(調剤薬局での勤務経験あり)
進行も視野に入れて考えていく神経の病気に対して、太陽堂では患者さまに過度な期待を持たせる「治る」という言葉は使いません。
その代わりにお伝えしているのは、「症状を少しでも和らげて、今動ける範囲、今ご自身でできることを守っていきましょう」という、現実的で前向きな目標です。
こわばりやふらつきが少し和らぐだけでも、日常生活の中で「自分でできること」は増えていきます。
ご相談では、いつから、どこが、どんな時に一番困っているのかを丁寧にうかがい、生活の中で一番困っている場面から組み立てていきます。
患者さんの声に他の患者様の症例ものっています。(患者さんの声 発達障害・脳神経疾患) どうぞ参考にされて下さい。
自宅でできるセルフケア・食養生
住まいと毎日の習慣を少し工夫して、転倒を防ぎ、動ける体を保ちましょう。
- リハビリを続ける: 病院で教わった運動を、無理のない範囲で毎日の習慣にしましょう。
- 転倒を防ぐ住まいの工夫: 段差や滑りやすい敷物を見直し、手すりや明るさを確保します。
- 体を冷やさない: 冷えはこわばりを強めます。足首や首元を温めましょう。
- 睡眠と休息をしっかりとる: 疲れや寝不足の翌日は、ふらつきが出やすくなります。
- よく噛んでゆっくり食べる: むせやすい方は、とろみをつけるなどの工夫や食事の姿勢を、病院で相談しましょう。
よくあるご質問(FAQ)
病院のお薬(TRH製剤など)を飲んでいますが、漢方薬は併用できますか?
はい、病院の治療を続けながら併用していただけます。
飲み合わせを確認したうえでご提案しますので、お薬手帳など今の治療内容が分かるものをお持ちください。漢方を始めることは、主治医の先生にもお伝えください。お薬の調整は、必ず主治医の先生とご相談のうえで行ってください。
どのくらいの期間で変化を感じられますか?
むくみや頭の重さ、気分、体の動かしやすさの変化は、早い方で1〜3ヶ月程度で感じられることがあります。
ただし、ゆっくり進む可能性のある病気です。「元に戻す」ことではなく、「今の動きやすさをできるだけ長く保つ」ことを目標に、長い目で続けていく方が多いです。
本人が行けないのですが、家族が相談してもよいですか?
はい、ご家族からのご相談も承っています。
その際は、「いつから」「体のどこが」「どんな時に症状が強く出るのか」を、ご家族の目線でメモしてきていただけると助かります。生活の中の具体的な場面が、漢方を組み立てる大切な手がかりになります。
どのような時に病院を受診すべきですか?
急にふらつきやろれつの回りにくさが強くなった時、片側の手足に力が入らない時は、脳卒中の可能性があります。すぐに救急を受診してください。
飲み込みにくさやむせが増えた、転倒が増えた、立ちくらみで倒れそうになる、といった変化も、早めに主治医の先生へお伝えください。定期的な診察とリハビリは欠かさず続けましょう。
費用はどのくらいかかりますか?
目安として、1週間あたり5,000円前後〜(1ヶ月で2万円前後から)とお考えください。相談料は無料です。
体質や組み合わせる漢方の内容によって変わるため、お作りする前に必ず金額をはっきりお伝えし、ご納得いただいてからスタートします。ご予算のご希望も遠慮なくお聞かせください。
まとめ|できなくなったことより、今日できたことを
脊髄小脳変性症は、長い時間をかけて付き合っていく病気です。
漢方で病気そのものを元に戻すことはできません。
それでも、こわばりやむくみ、気分の落ち込みを和らげ、「今できること」を守るお手伝いはできると考えています。
病院の治療とリハビリを続けながら、体の土台づくりを一緒に進めていきましょう。
ご本人はもちろん、ご家族からのご相談もお待ちしています。
その他にも疑問に思ったことがあればお気軽にお問い合わせください。

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太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。





