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【薬剤師監修】関節の重だるさ・ズキズキする痛みに。不要な水をさばく漢方「麻杏薏甘湯」

2026 5/19
ブログ
2026年5月19日
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  3. 【薬剤師監修】関節の重だるさ・ズキズキする痛みに。不要な水をさばく漢方「麻杏薏甘湯」
日本の伝統的な和紙風の背景を持つ、温かみのある水彩画調の漢方アイキャッチ。中央には湯気が立つ煎じ薬の器があり、その上に大きな文字で「麻杏薏甘湯」と書かれている。タイトルの上には「【薬剤師監修】」と「関節の重だるさ・ズキズキする痛みに。不要な水をさばく漢方。」と記載され、下部には「筋肉痛、神経痛、関節痛、湿疹・皮膚炎、イボなどがある方に。」という適応症が書かれている。煎じ薬の器を囲むように、以下の4つの構成生薬が水彩イラストで配置されている。左上から順に、麻黄(乾燥小枝)、杏仁(乾燥楕円形種子)、薏苡仁(乾燥丸い種子)、甘草(乾燥棒状根)。右下には様式化された。全体的に、不要な水をさばき、関節の痛みを和らげ、軽やかさを取り戻すような優しい色調と構成。
目次

膝や関節の「重い痛み」…その原因は体内の水分バランスかも?

「雨の日や夕方になると、関節がパンパンに張って重だるい」
「膝のあたりが何となく熱っぽく、スムーズに曲げ伸ばしができない」

太陽堂には、このような関節周りの不快感や重だるい痛みに関するご相談が多く寄せられます。

東洋医学では、こうした症状の背景に「水毒(すいどく:体内の水分代謝が滞った状態)」があると考えます。不要な水分が関節の隙間に溜まってしまうことで、関節を圧迫して重だるさを引き起こし、さらにそこに「熱(炎症のサイン)」が加わることで、ズキズキとした痛みに繋がってしまうのです。

今回ご紹介する「麻杏薏甘湯(まきょうよっかんとう)」は、体に溜まった余分な水をスッキリとさばきながら、関節にこもった嫌な熱を冷まして、軽やかな動きをサポートしてくれる漢方薬です。


【コラム】薬剤師 椙田の視点「西洋薬(ロキソニンや湿布)と麻杏薏甘湯の役割」

関節がズキズキ痛む時、西洋医学では痛みの原因物質を抑える『ロキソニン(ロキソプロフェン)』や『ボルタレン』といった消炎鎮痛剤、あるいは湿布(経皮吸収型鎮痛消炎剤)がよく使われます。

これら西洋薬は、『今そこにある強い痛みや炎症』をピンポイントで素早く和らげるのに非常に優れています。

一方で、漢方の麻杏薏甘湯は、『なぜそこが腫れて痛むのか?』という根本原因(水分の滞り)にアプローチします。ロキソニン等で一時的な辛さをしのぎつつ、漢方で『水分を溜め込まない、巡りの良い関節環境』を作っていく併用スタイルは、根本的な体質ケアとしてとてもおすすめですよ。


麻杏薏甘湯とは? 腫れと熱を優しく鎮める4つの生薬

麻杏薏甘湯は、たった4種類の生薬から構成されているシンプルな漢方薬です。しかし、そのチームワークによって「水を出す力」と「熱を冷ます力」がバランス良く発揮されます。

麻杏薏甘湯を構成する4つの生薬と役割

生薬名東洋医学的なアプローチ期待される役割
麻黄(マオウ)水分代謝を促し、痛みを和らげる杏仁や甘草と組み合わさることで、関節周辺の滞った「水毒」を動かし、腫れやだるさを引き締めます。
杏仁(キョウニン)麻黄の働きを助け、巡りを調和するアンズの種です。麻黄の強い働きをコントロールしながら、体内の水分の巡りをスムーズに整えます。
薏苡仁(ヨクイニン)熱を冷まし、筋肉のこわばりを緩めるハトムギの種皮を除いたものです。体にこもった余分な熱(ほてり)を冷まし、ズキズキする痛みを穏やかに鎮めます。
甘草(カンゾウ)急激な痛みを和らげ、全体をまとめる筋肉の急な緊張や痛みを和らげながら、他の生薬の働きを優しく調和させます。

有名な風邪薬「麻黄湯」とは何が違うの?

実は、麻杏薏甘湯は、風邪のひき始めに使われる有名な漢方薬「麻黄湯(まおうとう)」と、中身が1種類しか違いません。

  • 麻黄湯: 麻黄・杏仁・甘草 + 【桂皮(ケイヒ)】
  • 麻杏薏甘湯: 麻黄・杏仁・甘草 + 【薏苡仁(ヨクイニン)】

最後の1種類が違うだけで、得意分野が大きく変わります。麻黄湯に含まれる「桂皮」は体を芯から力強く温めるのに対し、麻杏薏甘湯に含まれる「薏苡仁」は体にこもった熱(炎症のサイン)を優しくクールダウンさせる微寒の働きを持っています。

そのため、麻杏薏甘湯は「冷えると痛みが悪化しやすいけれど、関節自体は熱を持って腫れぼったい」という、少し複雑なバランスの関節トラブルにとても使いやすい漢方薬なのです。


【コラム】薬剤師 前原の視点「関節が辛い時こそ、無理な運動は禁物です」

『筋肉が落ちるといけないから』と、関節が痛むのに無理をしてウォーキングを続けてしまう方がいらっしゃいます。しかし、関節が熱を持ったり腫れたりしている時は、内側で摩擦や炎症のサインが起きている証拠。その状態での無理な運動は、かえって負担を増やしてしまいます。

まずは麻杏薏甘湯などで不要な水をさばき、落ち着かせるのが先決です。運動をするなら、膝への負担が少ない『椅子に座った状態での片脚もも上げ』など、できる範囲からゆっくり始めていきましょうね。


麻杏薏甘湯に関するよくあるご質問(FAQ)

病院の痛み止め(ロキソニンなど)や、サプリメント(グルコサミン等)と一緒に飲めますか?

基本的には併用可能です。

西洋のお薬で現在の辛さをコントロールしつつ、漢方薬で「水の滞り」という体質的な土台をケアしていくアプローチはよく見られます。

安全のため、お薬手帳をご用意の上、事前に専門家へご相談ください。

薏苡仁(ヨクイニン)はお肌にも良いと聞きましたが、本当ですか?

はい、ヨクイニン(ハトムギ)は東洋医学において、皮膚の水分バランスを整え、ぽつぽつとした肌荒れ(イボなど)をケアする生薬としても非常に有名です。

麻杏薏甘湯は関節の水分バランスを整えるお薬ですが、水分の滞りによる「お肌のぽつぽつトラブル」のケアを目的として用いられることもあります。

胃腸が弱いのですが、飲み続けても大丈夫ですか?

構成生薬である「麻黄(マオウ)」は、体を動かす力が強い反面、胃腸がデリケートな方が飲むと、胃もたれや食欲不振、動悸などを感じるケースが稀にあります。

太陽堂では、胃腸が弱い方にはその働きを助ける「人参(ニンジン)」などの生薬を組み合わせるなど、一人ひとりに合わせた微調整を行っています。


まとめ:不要な水をため込まない、軽やかな毎日へ

「麻杏薏甘湯」について解説しました。

関節の隙間に溜まった「不要な水分(水毒)」をすっきりとさばき、こもった嫌な熱を冷ますことで、ズキズキ・重だるい痛みを優しくケアしてくれる頼もしい漢方薬です。

「夕方になると関節まわりが重苦しくて、動くのがおっくう」
「スムーズな曲げ伸ばしを取り戻して、毎日を心地よく過ごしたい」

そんなお悩みは、体の中の水分の巡りが滞っているサインかもしれません。一人で悩んだり、無理に動かして長引かせたりする前に、ぜひ太陽堂にご相談ください。東洋医学の知恵と、あなたのお体に合わせた細やかな調整で、すっきりと巡る健やかな体質づくりをサポートさせていただきます。

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太陽堂の特徴

”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”

特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)

特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。

特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。

記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

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林先生 自己紹介

記事作成者 薬剤師 椙田 彩純 

担当疾患;循環器、身体の痛み

臨床検査技師の両親の影響で、幼い頃から医療に関心を持つ。

大学卒業後、病院薬剤師として勤務。

対症療法が中心の現場で、繰り返す入退院や長期投薬を目の当たりにし、「もっと力になれる方法はないか」と模索する中で漢方と出会う。

現在は漢方の持つ幅広さと可能性に魅了され、一人ひとりの体質に寄り添った根本改善を追求している。

太陽堂について詳しく見る

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