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【薬剤師監修】疲れが取れない方に。漢方「補中益気湯」の働きと、似た漢方との使い分け4選

2026 4/23
ブログ
2026年4月23日
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  3. 【薬剤師監修】疲れが取れない方に。漢方「補中益気湯」の働きと、似た漢方との使い分け4選
和紙のような質感の背景に、和風水彩画調で描かれた漢方薬「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」の解説イラスト。上部に「胃腸を立て直し、『元気』を補う。疲れ・食欲不振・寝汗をケア」、中央に大きな毛筆体で「補中益気湯」の文字が配置されています。中央には温かい湯気が立つ和風の器があり、その周囲を6種類の構成生薬のイラストが囲んでいます。左側上から「人参(にんじん)」「黄耆(おうぎ)」「白朮(びゃくじゅつ)」、右側上から「柴胡(さいこ)」「当帰(とうき)」「陳皮(ちんぴ)」とそれぞれの生薬名が記載されています。下部には「体力がなく胃腸が弱い方の、疲れ・食欲不振・寝汗に。」のテキスト。右下には小さな光の星のアクセントがあります。
目次

その疲れ、栄養ドリンクだけでごまかしていませんか?

「寝ても疲れが取れない」
「なんだかずっと体がだるい」
「風邪を引いた後、スッキリしない」

このようなお悩みを抱えて相談に来られる方は年々増えています。

病院でも、長引く体調不良や食欲不振、術後などで体力が落ちている時に非常によく処方されるのが、今回ご紹介する「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」です。

実は、病院で処方される漢方薬の中でもトップクラスの頻度で使われている、非常に頼りになるお薬なのです。

しかし、東洋医学において「疲れ」に対するアプローチは一つではありません。補中益気湯がどんなタイプの疲れに合うのか、詳しく紐解いていきましょう。


【コラム】薬剤師 椙田の視点「西洋の疲労回復と漢方の違い」

疲れた時、コンビニで『アリナミン』や『キューピーコーワ』などのビタミン剤、またはエナジードリンクを買って飲む方は多いですよね。また、だるさと一緒に頭痛があれば『ロキソニン』などの鎮痛剤でしのぐ方もいるでしょう。

これらの西洋のアプローチは、ビタミンB群などを直接補給したり、痛みをブロックしたりすることで、『一時的にエネルギーを前借りして動けるようにする』のが非常に得意です。

一方で漢方の補中益気湯は、『エネルギー(気)を作り出す工場である胃腸を立て直す』ことに注目します。その場しのぎではなく、根本から『疲れにくい体質の土台』を作りたい方に、漢方はとても心強い選択肢となります。


補中益気湯とは?「気」を補い、胃腸を元気にする10の生薬

補中益気湯は、10種類の生薬が組み合わさってできています。

  • 人参(ニンジン)・黄耆(オウギ)・当帰(トウキ)生命エネルギーである「気」と「血」を補い、体を元気にする働きをサポートします。特に「黄耆」は、滋養を助ける代表的な生薬です。
  • 白朮(ビャクジュツ)・陳皮(チンピ)胃腸の働きを助け、食欲不振や消化の弱さをケアします。
  • 柴胡(サイコ)・升麻(ショウマ)体にこもった微熱(内熱)をスーッと逃がすのを助け、上に引き上げる力をサポートします。
  • 生姜(ショウキョウ)・大棗(タイソウ)・甘草(カンゾウ)お腹を温め、全体のバランスを調和させます。

東洋医学では、寝汗をかきやすい状態は「エネルギーが漏れ出ているサイン(疲労)」と捉えますが、黄耆を含む補中益気湯は、こうした「漏れ」を防ぎながら元気を補うのが得意です。


こんな「疲れ」に。補中益気湯がサポートするサイン

東洋医学において、疲れの根本的な原因は大きく分けて「自律神経の乱れ」「肝の疲れ」「脾虚(ひきょ:胃腸の疲れ)」の3つに分類されます。

補中益気湯は、この中の「脾虚(胃腸機能の低下からくる全身の疲れ)」に最も適しています。

  • 食欲がなく、食べても栄養になっていない気がする
  • 微熱やだるさが長引いている(夏バテが抜けないような状態)
  • 手足に力が入らない、体重が落ちてきた

このように、胃腸の働きが落ちてエネルギーが作れない状態の方を、優しく底上げしてくれます。


補中益気湯と似た「疲れの漢方」4つの使い分け

「疲れ」に対処する漢方薬は他にもあります。ご自身の体質に合ったものを選ぶことが大切です。

漢方薬名主な特徴と適している方のタイプ
① 補中益気湯
(ほちゅうえっきとう)
【基本の疲れ・胃腸虚弱】
食欲不振、長引くだるさ、風邪を引いた後の微熱などに。胃腸を立て直してエネルギーを作りたい方に。
② 人参養栄湯
(にんじんようえいとう)
【乾燥や呼吸器の弱さを伴う疲れ】
補中益気湯に似ていますが、咳や息切れなど呼吸器系が弱り気味の方、またはご高齢の方の体力ケアによく用いられます。
③ 当帰六黄湯
(とうきりくおうとう)
【寝汗やほてりが強い疲れ】
「人参」を含まず、熱を冷ます生薬(黄連・黄芩など)と、血を補う「地黄」が含まれています。寝汗がひどく、体に熱がこもって疲弊している方に。
④ 清暑益気湯
(せいしょえっきとう)
【暑さによる激しい疲れ(夏バテ)】
名前に「暑」とある通り、元々は夏の暑さによる消耗(食欲不振や大量の汗)に用いられます。現在は季節を問わず、水分やミネラルが枯渇したような疲労感にも。

【コラム】薬剤師 林の視点「疲れを癒やす『食養生』のポイント」

『疲れたから焼肉やウナギで精をつけよう!』と思いがちですが、脾虚(胃腸が弱っている状態)の時に脂っこいものを食べると、かえって胃腸の負担になり逆効果です。

疲れを感じている時は、漢方薬でサポートしつつ、食事は『消化に良いもの』を心がけてください。温かいスープやおかゆ、お豆腐や白身魚などの良質なたんぱく質を摂り、胃腸を休ませてあげることが回復への一番の近道ですよ。


疲れと漢方に関するよくあるご質問(FAQ)

栄養ドリンクやビタミン剤(アリナミン等)と一緒に飲んでも大丈夫ですか?

基本的には併用可能です。

一時的な疲労回復にはビタミン剤を使い、根本的な体質作り(胃腸の立て直し)として補中益気湯を飲む、という風に役割を分けて活用される方もいらっしゃいます。

いつまで飲み続ければ良いですか?

風邪の後のだるさなどであれば、数日から数週間でスッキリ感を感じる方もいらっしゃいます。

慢性的な虚弱体質や長年の疲れのケアには、数ヶ月単位でじっくりと胃腸の土台を整えていくことをおすすめします。

胃腸の調子は悪くないのですが、疲れている時に飲んでも良いですか?

ご自身では気づいていなくても、東洋医学的に診ると「消化吸収力が落ちてエネルギー不足になっている」ケースはよくあります。

自己判断が難しい場合は、ぜひ一度専門家にご相談ください。


まとめ:自分の「疲れのタイプ」を知って、根本からのケアを

今回は「補中益気湯」を中心に、疲れに対する漢方の使い分けをご紹介しました。

「休んでも休んでも疲れが抜けない」「サプリメントを飲んでも実感がわかない」という方は、もしかするとエネルギーを作り出す「胃腸の土台(脾)」が弱っているのかもしれません。

同じ「疲労」でも、熱がこもっているのか、呼吸器が弱っているのかによって、最適な漢方薬は異なります。ご自身の疲れがどのタイプに当てはまるか分からない方は、一人で悩まず、ぜひ太陽堂にご相談ください。

あなたにぴったりの漢方ケアで、毎日を元気に過ごすためのお手伝いをさせていただきます。

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太陽堂の特徴

”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”

特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)

特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。

特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。

記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

太陽堂について詳しく見る
林先生 自己紹介

記事作成者 薬剤師 椙田 彩純 

担当疾患;循環器、身体の痛み

臨床検査技師の両親の影響で、幼い頃から医療に関心を持つ。

大学卒業後、病院薬剤師として勤務。

対症療法が中心の現場で、繰り返す入退院や長期投薬を目の当たりにし、「もっと力になれる方法はないか」と模索する中で漢方と出会う。

現在は漢方の持つ幅広さと可能性に魅了され、一人ひとりの体質に寄り添った根本改善を追求している。

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