
【太陽堂が解説する「温清飲(うんせいいん)」の特徴とサポート】
- 漢方薬の主な働き: 温清飲は、体にこもった余分な「熱」をしっかりと冷ましてイライラや赤みを鎮めつつ、不足している「血(栄養と潤い)」をたっぷりと補うことで、熱と潤いのバランスを同時に整える働きが得意な漢方薬です。
- 適した体質・サイン: 肌がカサカサして赤みや熱感を伴う、イライラして顔がのぼせやすい、月経や年齢に伴う女性特有のゆらぎ(不調)を感じやすい、といったサインを持つ体質の方に向いています。
- 太陽堂での活かし方: 太陽堂では、この温清飲を基本としつつ、お一人おひとりの現在の体質や生活習慣、胃腸の働きに合わせて生薬を細かく調整し、体が本来持つ健やかさを引き出すオーダーメイドのサポートを行っています。
「カサカサ乾燥」と「熱っぽい赤み」。相反するサインに隠れた原因とは?
「肌がカサカサに乾燥しているのに、触ると熱っぽく赤みがある」
「イライラして顔がのぼせやすい一方で、手足は冷えている気がする」
「月経の周期や、年齢を重ねたことによる心身のゆらぎが気になり落ち着かない」
太陽堂には、このような「乾燥と熱感」「イライラと冷え」といった、一見すると正反対のサインが同時に現れるお悩みに関するご相談が数多く寄せられます。
皮膚のトラブルから女性特有のゆらぎまで、症状が多岐にわたるため、「どう対処していいかわからない」と不安を抱える方が少なくありません。
東洋医学(漢方)の視点で見ると、こうした複雑なお悩みの根本には、体に余分な「熱」がこもって暴れている状態と、体を潤す栄養である「血(けつ)」が不足してカラカラになっている状態が同時に起こっていると考えます。
今回は、燃え盛るような余分な熱を強力に冷ましながら、不足した潤いと栄養をたっぷりと補って全身のバランスを整える漢方薬「温清飲(うんせいいん)」について詳しく解説いたします。ご自身の体からのサインに当てはまるか、ぜひチェックしてみてください。
【コラム】薬剤師 石川の視点「病院のお薬(皮膚科・婦人科)と漢方のアプローチの違い」
赤みを伴う肌の乾燥で皮膚科を受診すると、『ステロイド外用薬』で炎症の火事を消し、『保湿剤(ヘパリン類似物質など)』でフタをすることが一般的です。
また、イライラやのぼせといった婦人科系のゆらぎに対しては、『低用量ピル』や『ホルモン補充療法(HRT)』、精神的な不調には精神安定剤などが処方されることがあります。
これらのお薬は、今ある辛い症状をスピーディに抑え込むために非常に頼りになります。
しかし、『なぜ何度も熱がこもり、潤いが失われてしまうのか』という根本の部分に目を向けると、体質的な『熱の過剰』と『血の不足』が背景にあることが多々あります。
お薬で必要なコントロールを行いながら、漢方で『内側から余分な熱を冷まし、自らの力で潤いを生み出す土台』を育てていく併用スタイルは、複雑に絡み合ったお悩みを根本から見直したい方に大変おすすめです。」
2つの有名な漢方薬が合体した「温清飲」の凄さ
温清飲の最大の特徴は、まったく異なる働きを持つ2つの有名な漢方薬が、そのまま合体してできているという点にあります。
- 黄連解毒湯(おうれんげどくとう): 体にこもった強烈な「熱」を冷まし、イライラや赤みを鎮めるスペシャリスト。
- 四物湯(しもつとう): 不足した「血(栄養)」をたっぷりと補い、体を温めて潤いを与えるスペシャリスト。
つまり温清飲は、「冷ます(清)」ことと「温め補う(温)」ことを同時に行うことができる、非常にダイナミックな漢方薬なのです。
熱がこもって肌の水分を蒸発させ、カサカサになったところにさらなる炎症が起きる……という悪循環を断ち切るために、この「冷ます×潤す」のダブルアプローチが力を発揮します。
熱を冷まし、潤いを補う8つの生薬のチームワーク
温清飲は、上記の2つの処方を合わせた8種類の生薬から構成されています。役割がはっきりと分かれた、美しいチームワークを見てみましょう。
| チームの役割 | 代表的な生薬 | どのような働きをするか |
| ① 余分な熱を強力に冷ます (黄連解毒湯の働き) | 黄連(オウレン)、黄芩(オウゴン)、黄柏(オウバク)、山梔子(サンシシ) | のぼせ、イライラ、肌の強い赤みといった「過剰な熱(炎症のサイン)」を上から下までスッキリと冷まします。 |
| ② 血を補い、潤いを与える (四物湯の働き) | 当帰(トウキ)、芍薬(シャクヤク)、川芎(センキュウ)、地黄(ジオウ) | カラカラに乾いた体に栄養(血)を与え、肌を潤し、女性特有のサイクルを穏やかにサポートします。 |
【コラム】薬剤師 前原の視点「『消風散』や『当帰飲子』との違い・使い分け」
肌のトラブルに使う漢方として、これまでに『消風散(しょうふうさん)』や『当帰飲子(とうきいんし)』をご紹介しましたね。今回の『温清飲』とはどのように使い分けるのでしょうか。
見分けるポイントは、『ジュクジュクか、カサカサか』そして『赤み(熱感)があるか』です。
- 消風散: 『赤み・熱』があり、かつ『ジュクジュクとした分泌液』が出るサインに適しています。(熱を冷まし、水を流す)
- 当帰飲子: 熱感はほとんどなく、とにかく『カサカサに乾いて粉をふく』サインに適しています。(栄養を補い、潤す)
- 温清飲: ジュクジュク感はないが、『カサカサ乾燥している上に、強い赤みや熱感がある』方に適しています。(熱を冷まし、潤す)お肌の状態は季節や体調によって刻一刻と変化します。太陽堂では、その時のサインを正確に読み取り、一番合うバランスに調合を微調整していきます。
温清飲に関するよくあるご質問(FAQ)
女性特有の漢方薬というイメージですが、男性が飲んでも良いですか?
もちろんです。
温清飲は女性特有のゆらぎサポートに大変よく用いられますが、男性であっても「カサカサして赤みのある肌トラブル」や「強いストレスによるイライラ・のぼせ」といったサインが合致すれば、性別問わずしっかりとお役立ていただけます。
病院のお薬(ステロイド外用薬やピルなど)と一緒に使っても大丈夫ですか?
はい、基本的には併用可能です。
外側からのケアや、ホルモンバランスのコントロールを西洋薬で行いつつ、漢方で「熱と潤いのバランス」という体質的な土台をケアしていくスタイルは非常によく見られます。
安全のため、事前にお薬手帳をご用意の上、ご相談ください。
温清飲を飲むと、胃がもたれることはありますか?
温清飲には、熱を強く冷ます「黄連・黄芩」や、胃に重たくのしかかりやすい「地黄」が含まれています。
そのため、もともと胃腸が弱く、食欲が落ちやすい方や下痢をしやすい方が飲むと、胃もたれを感じることがあります。
太陽堂では、お客様の胃腸の強さを事前にお伺いし、胃を助ける生薬を加えたり、量を細かく調整したりして、無理なく続けられるよう工夫してお作りしています。
まとめ:熱を冷まし潤いを満たして、穏やかな心と肌へ
「カサカサと赤み、女性のゆらぎをサポートする温清飲」について解説しました。
ポイントは以下の3つです。
- 乾燥と赤みが混在するサインは、「熱のこもり」と「血(潤い)の不足」が原因かも
- 温清飲は、熱を冷ます(黄連解毒湯)と潤す(四物湯)を同時に行うのが得意
- 西洋のお薬と併用しながら、内側から「熱と潤いのバランス」を整える土台を作ることが大切
「薬を塗っても赤みが引かずカサカサする」「イライラしてのぼせるのが辛い」というお悩みを「体質だから仕方ない」と一人で抱え込まずに、ぜひ一度、太陽堂へご相談ください。
あなたのお身体と肌のサインを丁寧に読み解き、一番適したオーダーメイドの漢方で、内側からみずみずしく、穏やかに過ごせる身体づくりのサポートをさせていただきます。
関連ページ
肌のトラブルや、女性特有のゆらぎについて、ホームページでも詳しくお話ししています。ぜひ参考にされてみてください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。














