
【太陽堂が解説する「逍遙散(しょうようさん)」の特徴とサポート】
- 漢方薬の主な働き: 逍遙散は、ストレスや緊張でギューッと滞ってしまった「気」の巡りをスムーズに整えながら、弱りがちな胃腸の働きを助けて「血(栄養)」を補い、心と体の緊張を優しく解きほぐす働きが得意な漢方薬です。
- 適した体質・サイン: ストレスを感じるとイライラしたり気分が落ち込んだりする、月経前や年齢に伴う心身のゆらぎを感じやすい、疲れやすくて胃腸が弱い、肩が張りやすいといったサインを持つ体質の方に向いています。
- 太陽堂での活かし方: 太陽堂では、この逍遙散を基本としつつ、お一人おひとりの現在の体質や生活習慣、ストレスの度合いに合わせて生薬を細かく調整し、体が本来持つ健やかさを引き出すオーダーメイドのサポートを行っています。
些細なことでイライラ、そして自己嫌悪…。その原因は「気の滞り」かも?
「仕事や人間関係のストレスで、些細なことでもイライラしてしまう」
「月経前になると気分が落ち込みやすく、感情のコントロールがうまくできない」
「疲れやすくて胃腸の調子も崩しがち。肩こりや頭の重だるさも気になる」
太陽堂には、このような「気分のゆらぎ」や「ストレスに伴う体の不調」に関するご相談が数多く寄せられます。真面目で気を遣う方ほど、知らず知らずのうちにストレスを溜め込み、心と体のバランスを崩してしまうことが少なくありません。
東洋医学(漢方)の視点で見ると、こうしたお悩みの根本には、ストレスによって体を巡るエネルギーである「気」が滞り、自律神経のバランス(肝の働き)が乱れている状態に加え、胃腸が弱って栄養(血)が不足している状態が隠れていると考えます。
今回は、滞った気をスムーズに巡らせて心の緊張を解きほぐし、不足した栄養を補って心身のバランスを整える漢方薬「逍遙散(しょうようさん)」について詳しく解説いたします。ご自身の体からのサインに当てはまるか、ぜひチェックしてみてください。
【コラム】薬剤師 林の視点「病院のお薬(ピルや抗不安薬)と漢方のアプローチの違い」
林:
「月経前の激しい気分のゆらぎや、慢性的なイライラ、不安感で婦人科や心療内科を受診すると、『低用量ピル(LEP)』でホルモンの波をフラットにしたり、『抗不安薬(デパスなど)』で高ぶった神経を落ち着かせたりするお薬が処方されることが一般的です。これらのお薬は、今ある辛い感情の波をスピーディにコントロールするために非常に優れています。
しかし、『なぜ自力でストレスを処理しきれなくなっているのか』という根本の部分に目を向けると、体質的な『気の巡りの悪さ』や『血(栄養)の不足による心の栄養失調』が背景にあることが多々あります。
お薬でしっかりと心身を休ませながら、漢方で『自ら気を巡らせ、穏やかな心を取り戻す土台』を育てていく併用スタイルは、将来のお薬の減量を見据えたい方や、体質から見直したい方に大変おすすめです。」
逍遙散という名前に込められた「自由で穏やかな心」
「逍遙(しょうよう)」という言葉には、「気ままに散歩する」「自由にふらふらと歩く」という意味があります。ストレスでガチガチに緊張し、余裕がなくなってしまった心と体を解きほぐし、「お散歩をしている時のような、のびのびとした穏やかな状態に導く」という願いが込められた美しい名前です。
漢方の世界では、ストレスを受け止める臓器を「肝(かん)」と呼びます。肝は自律神経のような働きをしており、全身の「気(エネルギー)」をスムーズに巡らせる役割を担っています。
強いストレスがかかると、この肝がダメージを受けて気の巡りがストップし、イライラ、憂鬱感、ため息、肩こりなどのサインが現れます。
さらに、肝がSOSを出すと、隣にある「脾(胃腸)」にも悪影響が及び、食欲不振や胃もたれを引き起こします(これを「肝脾不和:かんぴふわ」と呼びます)。胃腸が弱ると「血(栄養)」が作れなくなり、ますます精神が不安定になるという悪循環に陥ってしまうのです。
逍遙散は、「肝の緊張を緩める」「胃腸を元気にする」「血を補う」という3つのアプローチを同時に行い、この悪循環を断ち切るサポートをしてくれます。
【表】気を巡らせ、血を補い、胃腸を助ける8つの生薬のチームワーク
逍遙散は、8種類の生薬が絶妙なバランスで配合されています。それぞれの役割が明確に分かれており、チームとして働くことで心身のゆらぎを優しくサポートします。
| チームの役割 | 代表的な生薬 | どのような働きをするか |
| ① 滞った気を巡らせ、緊張を解く (疏肝解鬱) | 柴胡(サイコ)、薄荷(ハッカ) | ストレスでギューッと滞った「気」をスッキリと巡らせ、イライラや気分のつかえ、胸の張り感をフワッと和らげます。 |
| ② 不足した血(栄養)を補う (養血柔肝) | 当帰(トウキ)、芍薬(シャクヤク) | 心と体を安定させるための栄養(血)をたっぷりと補い、緊張でこわばった筋肉(肩こりなど)を優しく緩めます。 |
| ③ 胃腸の働きを助け、土台を作る (健脾和胃) | 白朮(ビャクジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ) | ストレスの悪影響を受けやすい胃腸の働きを助け、食べたものからしっかりとエネルギーを作り出せるようにサポートします。 |
【コラム】薬剤師 前原の視点「『加味逍遙散』との違い・使い分け」
前原:
「女性のゆらぎサポートとして有名な漢方薬に『加味逍遙散(かみしょうようさん)』がありますね。今回ご紹介している『逍遙散』とは何が違うのでしょうか。
結論から言うと、加味逍遙散は、逍遙散に『熱を冷ます生薬(牡丹皮・山梔子)』を加えたものです。見分ける最大のポイントは、『熱のサイン(のぼせ・強いイライラ)の有無』です。
- 加味逍遙散: ストレスが極限まで達して体内に『熱』を持ち、顔がカーッと赤くのぼせる、ホットフラッシュがある、怒りっぽく強いイライラがある方に適しています。
- 逍遙散: 熱感やのぼせはあまりなく、どちらかというと気分の落ち込み(憂鬱感)、めそめそ泣きたくなる、疲れやすさや胃腸の弱さが前面に出ている方に適しています。ご自身の状態が『熱を帯びているか』『冷えて弱っているか』を見極めることが非常に重要です。太陽堂では、その時のサインを正確に読み取り、一番合うバランスで調合を行っています。」
逍遙散に関するよくあるご質問(FAQ)
女性特有の漢方薬というイメージですが、男性が飲んでも良いですか?
もちろんです。逍遙散は「女性のゆらぎ」に用いられることが多いですが、決して女性専用ではありません。仕事のプレッシャーや人間関係のストレスで「胃腸の調子が悪くなる」「気分が沈む」「肩がパンパンに張る」といったサインがある男性にも、大変よく用いられます。性別問わず、体質に合っていればしっかりとサポートしてくれます。
病院のお薬(抗不安薬や睡眠導入剤)と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
はい、基本的には併用可能です。辛い不安感や不眠がある時は西洋のお薬でうまくコントロールしつつ、漢方で「ストレスに負けない心身の土台」をケアしていくスタイルは非常によく見られます。安全のため、事前にお薬手帳をご用意の上、ご相談ください。
どのくらいの期間で変化を感じられますか?
逍遙散は、不足している栄養を補いながら、滞りを流して体質を整えていく「マイルドな処方」です。そのため、飲んで数十分で気分が晴れるといった即効性よりも、「1〜2ヶ月続けてみたら、そういえば今月は月経前の気分の落ち込みが軽かった」「胃の調子が良くなってきた」というように、少しずつ穏やかな変化を感じる方が多いです。焦らずじっくりと向き合うことが大切です。
まとめ:ストレスの緊張を解きほぐし、のびのびと穏やかな毎日へ
「イライラや気分の落ち込みをサポートする逍遙散」について解説しました。
ポイントは以下の3つです。
- 気分のゆらぎや胃腸の不調は、ストレスによる「気の滞り」と「血の不足」が原因かも
- 逍遙散は、気を巡らせ、血を補い、胃腸を助ける3つのアプローチが得意
- 熱(のぼせ)が強い場合は加味逍遙散を。自分の体質を正確に見極めることが大切
「月経前になると自分が嫌になる」「ストレスですぐに胃が痛くなる」というお悩みを「性格だから仕方ない」と一人で抱え込まずに、ぜひ一度、太陽堂へご相談ください。
あなたのお身体のサインを丁寧に読み解き、一番適したオーダーメイドの漢方で、内側からホッと肩の力が抜け、のびのびと笑顔で過ごせる身体づくりのサポートをさせていただきます。LINEやDMからのご相談も随時受け付けております。
関連ページ(内部リンクのご案内)
ストレスによる自律神経の乱れや、女性特有のゆらぎについて、ホームページでも詳しくお話ししています。ぜひ参考にされてみてください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。












