
六君子湯を飲んでいるのに、胃もたれ・逆流が変わらない……
「病院で機能性ディスペプシアと言われて『六君子湯(りっくんしとう)』を出されたけれど、胃の重さがそのまま」
「胃酸を抑えるお薬(タケキャブなど)と一緒に何ヶ月も飲んでいるのに、胸やけが戻ってくる」
「胃に良い漢方の定番と聞いたのに、自分には全く効いている気がしない」
太陽堂には、このような「長引く胃の不調・逆流感」に関するご相談が数多く寄せられます。食べることは毎日の楽しみであり生きる基本でもあるため、胃の調子が悪いと心まで塞ぎ込んでしまいますよね。
こうしたご相談に対する、私たち太陽堂からの正直な答えをお伝えします。
——六君子湯が効かない一番の理由は、「そもそも、あなたの胃の不調の“原因”に合っていない」ことが多いのです。
今回は、病院で最もよく処方される胃の漢方薬のひとつ「六君子湯」について、なぜ効かないと感じるのか、そして太陽堂ではどう原因を見分けて組み立てていくのかを、薬剤師が詳しく解説いたします。
【太陽堂が解説する「六君子湯(りっくんしとう)」の特徴とサポート】
- 漢方薬の主な働き: 六君子湯は、弱ってしまった胃腸にエネルギー(気)を「補い」、胃の中にポチャポチャと溜まった余分な「水分」をさばいて、消化する力をベースアップする働きが得意な漢方薬です。
- 適した体質・サイン: もともと胃腸が弱く食欲がわかない、少し食べただけでお腹がいっぱいになる(早期膨満感)、疲れると胃にくる、という「胃の力そのものが弱っている」体質の方に向いています。
- 太陽堂でのサポート: 「とりあえず胃の薬だから」と飲むのではなく、太陽堂ではその不調の原因が『力不足』なのか『逆流の熱』なのか『ストレス』なのかを確実に見極め、お一人おひとりの体質に合わせて生薬を細かく調整し、根本的な見直しをサポートします。
【コラム】薬剤師 前原の視点「消化器内科のお薬(PPI・胃薬)と漢方の役割の違い」
「胃もたれや胸やけで消化器内科を受診すると、強力に胃酸の分泌を抑える『PPIやP-CAB(タケキャブ、ネキシウムなど)』、胃の粘膜を守る『ムコスタ』、胃の動きを良くする『アコファイド』といったお薬が処方されます。これらは、今ある激しい炎症や酸のダメージをスピーディにブロックするために非常に優れており、不可欠な治療です。
しかし、『なぜこれほど胃の働きが乱れ、胃酸が逆流してしまうのか』という根本に目を向けると、体質的な『全身のエネルギー不足』や『ストレスによる気の滞り』が背景にあることが多々あります。
病院のお薬で今の辛いダメージをしっかりカバーしつつ、漢方で『内側から胃の働きを整え、お薬を手放せる土台』を育てていく併用スタイルは、いつまでも続く胃の不安から抜け出したい方に大変おすすめです。」
六君子湯は「胃の力を補う」薬——だから合わない人がいる
六君子湯がぴったりと合うのは、「胃の働く力そのものが弱っている(エネルギー不足)」のタイプの方です。
「食欲がわかない」「疲れるとすぐに胃にくる」「少し食べるともう重くなって食べられない」という方にとっては、胃を元気にする名薬となります。
ところが、ひとくちに「胃もたれ・胃の不快感」と言っても、東洋医学ではその原因は人によって全く異なると考えます。
胃酸が上に上がってくる「逆流」、ストレスでキリキリ痛む「気の滞り」、食べすぎ・飲みすぎによる「停滞」——これらは、胃のエネルギーが不足しているのではなく、別の問題が起きています。
そこに六君子湯という「補う」お薬を入れても、解決の方向性が違うため空回りしてしまいます。これが、「六君子湯が効かない・変わらない」の正体であることが非常に多いのです。
【見分け表】あなたの胃の不調はどの原因・タイプ?
太陽堂の問診では、まずこの「原因の見極め」から始まります。同じ胃の不調でも、原因が変われば選ぶ漢方薬の方向性はガラリと変わります。
| 胃の不調のタイプ | サイン(見分けの入り口) | 漢方薬の方向性 |
| 胃の力不足 (六君子湯の得意分野) | 食欲がわかない・疲れると胃にくる・少量で重くなる | 補う方向。 ※このタイプなら六君子湯が活きます |
| 逆流タイプ (半夏瀉心湯など) | 胸やけ・げっぷ・酸っぱいものが上がる・みぞおちのつかえ | こもった熱をさばき、下へ降ろす方向。 |
| ストレスの胃痛 (安中散など) | 緊張や心配ごとでキリキリ痛む・冷えると悪化する | 胃を温めて緊張を緩め、巡らせる方向。 |
| 消化不良・停滞 (平胃散など) | 食べすぎ・飲みすぎ・お腹がパンパンに張る(膨満感) | 溜まったものを動かして片づける方向。 |
表に出てきた漢方薬の解説はこちらです。
【コラム】薬剤師 石川の視点「正直に言うと、六君子湯はあまり使いません」
「病院の処方では定番中の定番である六君子湯ですが、私自身は店頭のご相談でこれ単独でお出しすることはあまり多くありません。
純粋に『胃のエネルギー不足だけ』という方は意外と少なくて、お話を深くおうかがいすると、逆流の熱が絡んでいたり、ストレスの痛みが強かったりと、原因が別のところにあることがほとんどだからです。ストレスでキリキリ痛む方なら『安中散』を使いますし、逆流なら熱をさばいて下へ降ろす『半夏瀉心湯』の方向を選びます。
六君子湯で変わらなかった方は、『胃に効く漢方がダメだった』のではなく、まだ自分の原因に合う漢方に出会っていないだけです。『いつ・何をすると悪化するか』を教えていただければ、原因の見当がつきますよ。」
効いているサインは「胃の張り」
六君子湯などの胃の漢方薬がご自身の体に合っているかどうかを見極める、分かりやすいサインがあります。それは「胃の張り(みぞおちの重だるさ)」が良くなってくるかどうかです。
食後の重さがスッキリする、げっぷが減る、食欲が少しずつ湧いてくる、といった変化が見え始めれば、方向は合っています。
逆に、数週間〜数ヶ月まじめに飲み続けてもこれらが全く動かない・変わらないなら、我慢して続けるよりも「原因の見直し」をするタイミングです。
PPI(タケキャブなど)と一緒に飲んでいる方へ
逆流性食道炎で、PPIやP-CAB(タケキャブなどの胃酸を強力に抑えるお薬)と六君子湯を併用している方は多いと思います。PPIの服用は主治医の先生の方針が最優先ですので、自己判断で急にやめないでください(反動で胃酸が強く出ることがあります)。
そのうえで、「PPIを飲んでも胸やけが戻ってくる」「一生やめられないのではないかと不安」という方は、胃の環境・粘膜・動きを体質側から立て直すという漢方ならではの道があります。くわしくはこちらの記事をご覧ください。
実際の経過の記録(症例)
「長引いた逆流性食道炎」を、原因から組み立て直して立て直した方の、実際の経過の記録です。(※感じ方や必要な期間には個人差があります)
【ケース】逆流性食道炎による長年の胸やけ/70代・女性
5年ほど前から胸やけがするようになり、病院で「逆流性食道炎」と診断された方です。胸の詰まりと胃酸の逆流があり、げっぷが出ると楽になるとのことでした。胃酸の逆流を抑える煎じ薬と、吐き気を改善する煎じ薬の組み合わせに切り替えたところ、2ヶ月で調子の良い日が増え、約1年で胸やけ・胃酸の逆流ともになくなり治療終了となりました。
胃の不調と漢方についてのよくあるご質問(FAQ)
病院でもらった六君子湯は、やめた方がいいですか?
自己判断でやめる必要はありません。処方されたお薬は主治医の先生の方針が最優先です。そのうえで、まじめに続けていて「胃の張りや食後の重さ」に変化がないなら、あなたの胃の不調の「原因のタイプ」が違う可能性があります。いつ・何をすると悪化するかを添えて、一度専門家にご相談ください。
漢方の効果は、どのくらいで判断すればいいですか?
胃の漢方薬の場合、合っていれば比較的早く(数日〜数週間で)「食後の胃の張りが少し楽になった」「食欲が湧いてきた」といった小さな変化(サイン)が見え始めます。数ヶ月続けてもこれらが全く動かないなら、我慢して同じものを続けるより、原因と組み立ての見直しをおすすめします。
すぐに病院へ行った方がよいのは、どんなときですか?
黒い便が出る、体重が急激に減ってきた、食べ物を飲み込みにくい、強い胃の痛みが続く、健康診断で貧血を指摘された——こうしたサインがあるときは、胃潰瘍やその他の重大な病気の可能性があるため、漢方相談より先に、必ず消化器内科を受診して胃カメラなどの検査を受けてください。
まとめ:「補う」の前に、「原因」を見分けることが一番の近道
「六君子湯が効かない理由と、原因の見分け方」について解説しました。ポイントは以下の3つです。
- 六君子湯は「胃の力を補う」薬。逆流やストレスが原因なら狙いがずれる
- 逆流なら半夏瀉心湯、ストレスなら安中散など、原因で選ぶ漢方は変わる
- 効いているサインは「胃の張り」。動かないまま続けず、原因の見直しを
「病院の定番の胃薬が効かなかった」「もうずっと胃がスッキリしない」とあきらめて終わらせず、いつ・何をすると悪化するのか、その様子ごと私たちに聞かせてください。(※感じ方や必要な期間には個人差があります)
あなたのお身体のサインを丁寧に読み解き、一番適した原因ごとのオーダーメイドの漢方で、美味しく食べてスッキリと消化できる毎日を取り戻すサポートをさせていただきます。LINEやDMからのご相談も随時受け付けております。
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太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
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当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
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特徴その3.
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お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
太陽堂がはじめての方へ
ご相談を考え始めた方は、まずこちらをどうぞ。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。















