
【この記事のポイント(まとめ)】
- お悩みの背景: ベピオゲルや抗生物質は「今ある炎症」を鎮めるのに有効ですが、やめると同じ場所に繰り返すのは、体内に火種(原因)が残っているからです。
- 漢方の視点: 漢方では、治りにくい大人ニキビを「血の巡りの滞り」や「デトックス(解毒)機能の低下」を知らせるサインと捉えます。
- 解決のヒント: お薬で無理に抑え込むのではなく、体の内側から老廃物をスッキリと流し、自ら生まれ変わる「肌の土台」を立て直すヒントを薬剤師が解説します。
※にきび(尋常性ざ瘡)の基本的な原因や、当薬局のより詳しいアプローチ・症例については、にきび・吹き出物の総合ページもあわせてご覧ください。
「皮膚科でベピオゲルをもらって塗っている間は落ち着くけれど、やめるとまた出てくる…」
「赤いニキビがひどく、抗生物質を飲んでいるが、繰り返す再発に嫌気がさしている…」
「生理前になると、決まって顎(あご)やフェイスラインに大きな吹き出物ができる…」
大人になってからできる「大人ニキビ(吹き出物)」。10代の頃のおでこや鼻にできるニキビとは違い、顎周りなどに繰り返しできやすく、跡に残りやすいのが厄介な特徴です。
今回は、西洋医学におけるニキビ薬(塗り薬や抗生物質)の役割と限界に触れながら、「なぜ同じ場所にばかり繰り返すのか」という体質的な背景と、体の内側からなめらかな肌を育む漢方の土台づくりについて解説いたします。
西洋医学(皮膚科)のお薬が「今あるニキビ」に果たす役割
病院(皮膚科)では、にきび(尋常性ざ瘡)に対して、主に以下のようなお薬が用いられます。
- 毛穴の詰まりを防ぐ塗り薬(ベピオゲル、ディフェリンゲル、エピデュオゲル等)ピーリング(角質を剥がす)のような働きで、毛穴の出口の詰まりを取り除き、ニキビの初期段階(白ニキビ)を防ぐお薬です。また、アクネ菌などの増殖を抑える働きもあります。
- 炎症を鎮める抗菌薬・抗生物質(ダラシンTゲル、ミノマイシン、ルリッド等)赤く腫れ上がった強い炎症を鎮めるために使われます。塗り薬だけでなく、重症の場合は飲み薬として処方されることもあります。
これらのお薬は、「今起きている炎症という火事を消す(火消し役)」、あるいは「毛穴の詰まりを外側から取り除く」という点で非常に優秀です。
しかし、お薬をやめると再発してしまう方が多いのは、
「なぜ何度も毛穴が詰まってしまうのか」
「なぜ過剰に皮脂や炎症が起きてしまうのか」
という、体の中の『火種(原因)』そのものが変わっていないからです。
【薬剤師コラム①】抗生物質の長期服用と「腸内環境(土壌)」の関係
担当薬剤師:石川 満理奈(調剤薬局での勤務経験あり)
調剤薬局でお話を伺っていると、「ニキビがひどい時だけ抗生物質を飲んで抑え込んでいる」という方が少なくありません。
もちろん急性期の強い炎症には必要なお薬ですが、抗生物質を長期間にわたって飲み続けると、腸内にいる「良い菌(善玉菌)」まで一緒に死滅させてしまうことがあります。
東洋医学では、腸(胃腸)は「栄養を作り出し、不要なものを便として排出する大切な土壌」と考えます。腸内環境が乱れると、体の中に老廃物が溜まりやすくなり、それが皮膚から溢れ出て、かえって肌トラブルを招きやすい体質になってしまうのです。
「外側から抑え込む」だけでなく、胃腸を労わり「自らの力でスッキリと老廃物を押し出せる」内側からのアプローチを一緒に考えてみませんか?
できる「場所」で分かる?漢方から紐解く大人ニキビのサイン
東洋医学(漢方)では、顔のどの部分にニキビ・吹き出物ができやすいかによって、体の中の「どこが疲れているか(バランスが崩れているか)」を読み解いていきます。
| できる場所 | 漢方的な見立て(体質) | 太陽堂でのサポートの方向性 |
| 顎(あご)・フェイスライン (Uゾーン) | ホルモンバランスと血の滞り(瘀血:おけつ) 生理前に悪化しやすい方に多いタイプです。骨盤周りなどの「血」の巡りが滞り、体に熱と老廃物が停滞してしまっている状態です。 | 滞った古い血液をスムーズに流し、過剰な熱を穏やかに冷ますことで、生理周期の変動に揺らぎにくい肌環境を育てます。 |
| おでこ・鼻周り (Tゾーン) | 胃腸の疲れと老廃物の蓄積(湿熱:しつねつ) 甘いものや脂っこい食事、アルコール、または強いストレスにより、体本来の「解毒(デトックス)」が追いつかず、余分な熱が上に昇っている状態です。 | 体内にこもった過剰な熱をマイルドに冷まし、不要な老廃物を尿や便としてスッキリと流し出す働きをサポートします。 |
| 口の周り・頬が乾燥する (大人ニキビ全般) | バリア不足と潤い不足(血虚:けっきょ) 過労や睡眠不足で体に「血(質の良い栄養と潤い)」が足りず、肌のターンオーバー(生まれ変わり)が乱れて古い角質が滞っている状態です。 | 体の隅々までたっぷりと質の良い栄養を補い、古い角質がスムーズに押し出される、潤いのあるなめらかな土台を育てます。 |
【薬剤師コラム②】「洗いすぎ」や「ピーリング」の落とし穴
担当薬剤師:前原 信太郎(調剤薬局での勤務経験あり)
大人ニキビに悩む方は、美意識が高く、スキンケアをとても熱心にされている方が多い印象を受けます。しかし、「毛穴を綺麗にしなければ」と洗浄力の強い洗顔料でゴシゴシ洗ったり、頻繁にピーリングを行ったりすると、肌を守るために必要なバリア機能まで奪ってしまいます。
肌の表面(バリア)が壊れると、体は「もっと皮脂を出して肌を守らなきゃ!」と過剰に反応し、さらなる毛穴の詰まりを生む悪循環に陥ります。
大人ニキビには、「外から奪う(剥がす)」ケアよりも、「内側から満たして、自らの力で生まれ変わるのを待つ」ケアが大切です。
漢方で体の内側からデトックス機能と巡りを整えることで、過剰なスキンケアやお薬に依存しすぎない、どっしりとした健やかな肌を育てていきましょう。
よくある質問(FAQ):お薬と漢方の併用について
皮膚科でベピオゲルやディフェリンゲルを処方されていますが、漢方薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
はい、もちろん併用可能です。
皮膚科の塗り薬で「今ある毛穴の詰まりや炎症」を外側からコントロールしつつ、漢方薬で「そもそも皮脂が過剰に出にくく、老廃物が溜まりにくい体質づくり」を内側から並行して行うのは、非常に理にかなった理想的なアプローチです。
お薬手帳をお持ちいただければ、ご相談の際に薬剤師が詳しく飲み合わせを確認いたします。
何年も繰り返している頑固なニキビですが、間に合いますか?
ご安心ください。
長引く大人ニキビは、ストレス、冷え、胃腸の弱りなどが何層にも複雑に絡み合っているケースがほとんどです。
表面的なケアだけでは限界を感じやすいですが、漢方で根本的な原因(瘀血や湿熱など)を一つずつ丁寧に紐解いていくことで、トラブルの起きにくい穏やかな日常を取り戻されている方は数多くいらっしゃいます。
漢方薬を飲み始めて、どのくらいで変化を感じられますか?
お肌のターンオーバーの周期(約28日〜)や体質によりますが、早い方であれば1〜3ヶ月程度で「生理痛が軽くなった」「お通じが良くなった」「新しい吹き出物ができるペースが落ちてきた」といった、全身のコンディションの変化を先に感じられる方が多いです。
肌の奥の環境がしっかりと入れ替わり、なめらかな土台が定着するまでには、数ヶ月単位でじっくりと腰を据えて取り組むことをお勧めしています。
まとめ:繰り返す大人ニキビ、お薬をやめるための「土台づくり」を
ファンデーションやコンシーラーでニキビを隠す日々や、お薬をやめるとまた再発してしまうという終わりの見えない不安は、心身にとって大きなストレスですよね。
西洋医学の知恵で急性期の症状を凌ぎつつ、東洋医学(漢方)の力で「お薬に頼らなくても良い、自ら生まれ変われる健やかな土台」を内側から育てていく。この丁寧な積み重ねが、穏やかな肌を取り戻すための近道だと私たちは考えています。
「自分はどのタイプだろう?」「根本から体質を見直したい」と思われたら、ぜひ一度、新宿の漢方薬局「太陽堂」にご相談ください。私たち薬剤師が、あなたのお体にしっかりと寄り添い、全力で伴走いたします。
当薬局のより詳しい漢方アプローチや、再発の不安から卒業された方のサポート事例については、こちらのページをご覧ください。
関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。











