
「皮膚科で液体窒素を当てているが、痛みが辛くて通院が憂鬱になっている…」
「SADBE(局所免疫療法)で頭皮をわざとかぶれさせているが、痒みとストレスが限界…」
「早く生やしたくてミノキシジルを塗っているが、一向に変化がない…」
ある日突然、ごっそりと髪の毛が抜け落ちてしまう「円形脱毛症」。病院での治療を一生懸命に頑張っているのに、痛みを伴う治療や終わりの見えない不安から、心身ともに疲れ切ってしまっている方が非常に多い疾患です。
今回は、西洋医学における「液体窒素」「SADBE」「ミノキシジル」といった治療の仕組みを解説しながら、外側からの刺激だけでなく、体の内側から健やかなヘアサイクルを支える漢方の土台づくりについてお伝えします。
【太陽堂における円形脱毛症の漢方サポートまとめ】
- 漢方の見立て: 西洋医学では自己免疫の暴走や局所の血行不良とされることが多いですが、漢方では「自律神経の乱れ」や「胃腸の弱りによる栄養(血)の不足」に注目して原因を探ります。
- アプローチ: お客様の現在の体質に合わせたオーダーメイドの煎じ薬で、不足している栄養(血)を補い、体が本来持つ力を引き出す土台づくりをサポートします。
- 今後のステップ: 根本的な原因を見極めるため、まずはじっくりとご相談を重ね、一人ひとりに合った無理のないペースで体質と向き合っていきます。
※円形脱毛症の基本的なメカニズムや、他疾患との見分け方については、当薬局の円形脱毛症 総合ページもご参照ください。
西洋医学の治療法(SADBE・液体窒素・ミノキシジル)の仕組み
円形脱毛症は、本来は体を守るはずの免疫細胞が暴走し、自分の毛根を「異物」と勘違いして攻撃してしまうことで起こります。病院(皮膚科)では、この暴走を抑えるために様々なアプローチが行われます。
- 液体窒素療法(冷却療法)
マイナス196度の液体窒素を脱毛部分に軽く押し当て、あえて軽い炎症を起こさせます。
その刺激によって免疫細胞の働きを変化させたり、局所の血流を促したりする狙いがありますが、チクチクとした痛みを伴うのが特徴です。 - SADBE(局所免疫療法)
難治性や多発型の場合によく行われます。
特殊な薬品(SADBE等)を頭皮に塗り、人工的に「かぶれ(アレルギー性接触皮膚炎)」を起こします。免疫細胞の注意を「毛根」から「かぶれ」に逸らすことで、毛根への攻撃を止めるという仕組みですが、強い痒みやリンパ節の腫れを伴うことがあります。 - ミノキシジル(外用薬)について
「AGA(男性型脱毛症)」の治療で有名なミノキシジルですが、実は円形脱毛症に対しては、日本の皮膚科学会のガイドラインでも推奨度はあまり高くありません。
ミノキシジルは血流を促すお薬ですが、円形脱毛症の根本原因である「免疫の暴走」を止める働きはないためです。
【薬剤師コラム①】「治療のストレス」が新たな火種になっていませんか?
担当薬剤師:石川 満理奈(調剤薬局での勤務経験あり)
調剤薬局で円形脱毛症の患者様とお話ししていると、「液体窒素の痛みが本当に辛い」「SADBEの痒みで夜も眠れない」という切実なお声をよく伺います。
円形脱毛症の最大の引き金は「ストレス」や「自律神経の乱れ」です。それなのに、治療そのものが強烈なストレスになってしまっては、本末転倒になりかねません。
痛みに耐え、歯を食いしばっていると、交感神経が極度に緊張して全身の血管が収縮し、ますます頭皮に栄養(血)が届きにくくなってしまうのです。
西洋医学の「外からの刺激」は有用な手段の一つですが、それと同時に「内側から心身をリラックスさせ、血の巡りを整える」という視点を持つことが、穏やかな日常を取り戻すための大切な鍵になります。
漢方から見る、円形脱毛症を長引かせる「3つの要因」
東洋医学(漢方)では、頭皮という「局所」だけでなく、自己免疫の暴走やヘアサイクルの乱れを引き起こす「全身のバランスの崩れ」にアプローチします。
| 漢方的な見立て(タイプ) | 症状の特徴と背景 | 太陽堂でのサポートの方向性 |
| ① 自律神経の乱れ (気滞・肝鬱) | 強いストレスがあり、治療の痛み・痒みも苦痛。 精神的な緊張によって自律神経が乱れ、血管がギュッと収縮して、毛根に栄養を運ぶ血流が滞ってしまっている状態です。 | 張り詰めた神経を優しくリラックスさせ、滞った「気」の巡りを良くすることで、ストレスに揺らがない穏やかな心身を育てます。 |
| ② 血流の滞りと栄養不足 (血虚・瘀血) | 肩こりがひどく、顔色がくすみがち。 東洋医学では「髪は血の余り」と考えます。胃腸の弱り等で血液自体が不足し(血虚)、髪を育むための新鮮な栄養が頭皮に届いていない状態です。 | 体内に質の良い栄養(血)をたっぷりと補給し、首から上の巡りをスムーズにして、健やかなヘアサイクルを支える環境を作ります。 |
| ③ 免疫の土台と生命力の低下 (腎虚) | アトピー等のアレルギー体質、冷え性がある。 過労や睡眠不足の蓄積により、体を根本から支える生命エネルギー(腎気)が低下し、免疫バランスが乱れやすくなっている状態です。 | 体を芯から温めてエネルギーを補給し、内側からエラーが起きにくい、どっしりとした健やかな土台を育てます。 |
【薬剤師コラム②】「木」を見るだけでなく「森(土壌)」を育てる
担当薬剤師:前原 信太郎(調剤薬局での勤務経験あり)
抜け毛を見ると、どうしても「頭皮(毛根)」にばかり目が行ってしまいますよね。植物に例えるなら、枯れてしまった「葉っぱ」に一生懸命スプレーをかけているような状態です。
しかし、植物を元気に育てるためには、葉っぱだけでなく、根っこが張っている「土壌」の環境を整える必要があります。人間の体で言えば、この土壌にあたるのが「胃腸の働き(栄養を作り出す力)」や「自律神経のバランス」「全身の血流」です。
漢方薬は、この「土壌」にたっぷりの栄養と潤いを与え、体が本来持つ力を引き出すためのサポートをしてくれます。「治療が辛い」「お薬を塗るだけでは不安」と感じたら、ぜひ内側の土台環境にも目を向けてみてください。
よくある質問(FAQ):病院の治療と漢方の併用について
病院でSADBE療法を受けていますが、漢方薬は一緒に使っても大丈夫ですか?
はい、もちろん併用可能です。
皮膚科での局所免疫療法(外側からのアプローチ)と並行して、漢方薬で「免疫のバランスや血流を整える土台づくり(内側からのアプローチ)」を行うのは、非常に理にかなった選択です。
お薬手帳をお持ちいただければ、詳しく飲み合わせを確認いたします。
漢方薬を飲み始めて、どのくらいで変化を感じられますか?
ストレスの度合いにもよりますが、早い方であれば1~3ヶ月程度で「治療のストレスで眠れなかったのが、ぐっすり眠れるようになった」「胃腸の調子が良く、肩こりが和らいだ」といった全身のコンディションの変化を感じられる方が多いです。
健やかなヘアサイクルが定着するには、半年〜数ヶ月単位でじっくりと腰を据えて取り組むことをお勧めしています。
まとめ:痛みに耐え続ける前に、内側の土台を見直しませんか
円形脱毛症は、ご本人が抱える精神的な負担が本当に大きい疾患です。
「痛い治療に耐えなければ」
「早く何とかしなければ」
と一人で焦りを抱え込むことは、体にとって大きなストレスになります。
外側からの刺激(治療)だけでなく、漢方の知恵で「心身の緊張を解きほぐし、体が本来持つ力を引き出す土台づくり」を始めてみませんか?
「今の治療に限界を感じている」
「根本的な自分の体質を知りたい」
という方は、ぜひ一度、新宿の漢方薬局「太陽堂」にご相談ください。私たち薬剤師が、しっかりと寄り添いサポートいたします。
当薬局のより詳しい漢方アプローチや、不安から穏やかな日常を取り戻されたサポート事例については、こちらのページをご覧ください。
関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。










