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【薬剤師監修】息切れ・動悸・むくみのケアに。巡りを整える漢方「増損木防已湯」とは?

2026 5/12
ブログ
2026年5月8日2026年5月12日
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目次

少し動くだけで息が上がる…原因は「水」の滞りかも

「階段を上ると息が切れて立ち止まってしまう」
「夜、布団に入ると咳が出て息苦しい」
「夕方になると足がパンパンにむくむ」

こうした「呼吸の苦しさ」や「むくみ」のお悩み。年のせいだからと我慢していませんか?

実は東洋医学では、これらの症状は全身に血液を送り出すポンプ機能への負担と、その結果として引き起こされる「体内の余分な水分の停滞(水毒:すいどく)」が深く関係していると考えます。

ポンプ機能が弱ると、血液がスムーズに巡らず、肺や体に水分が溜まりやすくなります。これが息苦しさやしつこい咳、重だるいむくみとなって表れるのです。

そんな時、体に負担をかけずに不要な水をさばき、巡りをサポートしてくれるのが「増損木防已湯(ぞうそんもくぼういとう)」という漢方薬です。


【コラム】薬剤師 椙田の視点「西洋薬(利尿剤)と漢方のアプローチの違い」

強いむくみや息苦しさがある時、病院では尿として水分を強制的に出す『ラシックス(フロセミド)』などの利尿剤や、血圧を下げるお薬がよく処方されます。また、関節痛などで『ロキソニン』などの消炎鎮痛剤を日常的に飲んでいる方は、その影響で胃腸や腎臓に負担がかかり、結果として水が溜まりやすくなっているケースもあります。

利尿剤は『今すぐ水を抜いて楽にする』という点では非常に優れています。一方、漢方の増損木防已湯は、『なぜ水が溜まってしまうのか』という根本の体質(胃腸の弱さや巡りの悪さ)にアプローチします。

西洋薬で急性的な苦しさをしのぎつつ、漢方で『水が溜まりにくい土台づくり』をしていく併用アプローチが大変おすすめです。


増損木防已湯とは? 身体に優しい「7つの生薬」

漢方には「木防已湯(もくぼういとう)」という、体に溜まった水や熱を強力に取り除く有名なお薬があります。しかし、これは作用が強いため、体力が落ちている方や胃腸が弱い方には負担になることがありました。

そこで、木防已湯をベースに、よりマイルドに、長期的に飲みやすく改良されたのが「増損木防已湯」です。

増損木防已湯を構成する生薬の役割

生薬のグループ配合されている生薬期待されるアプローチ
余分な水をさばく防已(ボウイ)体に溜まって重だるさの原因となる「不要な水分」を優しく巡らせます。
こもった熱を冷ます石膏(セッコウ)炎症やイライラなど、体にこもった強い熱を内側からクールダウンさせます。
呼吸を楽にする紫蘇子(シソシ)、桑白皮(ソウハクヒ)気の巡りを良くし、肺にこもった熱を冷ますことで、咳や息苦しさを和らげます。
胃腸を整え、気を巡らす人参(ニンジン)、生姜(ショウキョウ)、桂皮(ケイヒ)胃腸の働きを助けて元気を補い、のぼせや動悸といった「気の乱れ」を落ち着かせます。

「水をさばく」「熱を冷ます」という基本の働きに加え、咳を鎮める生薬や胃腸を守る生薬がプラスされているため、体に優しく働きかけるのが特徴です。


【コラム】薬剤師 林の視点「夜の咳と、ポンプ機能の深いつながり」

『咳が出るから肺が悪い』と思われがちですが、実はポンプ機能(心臓)と肺は密接に繋がっています。全身の巡りが悪くなると、肺の周辺に水分がうっ滞しやすくなり、それが刺激となって『夜間に横になると咳が出る・息苦しい』という症状を引き起こすことがあります。

増損木防已湯には、『紫蘇子』や『桑白皮』といった一般的な咳止め漢方にも使われる生薬が含まれています。水分バランスを整えながら、呼吸器の負担も同時に和らげてくれる、とても理にかなった漢方薬なんですよ。


漢方薬と日常ケアに関するよくあるご質問(FAQ)

病院のお薬(血圧の薬など)と一緒に飲んでも大丈夫ですか?

基本的には併用可能です。

西洋薬で血圧やむくみの数値をコントロールしつつ、漢方薬で「巡りの滞り」という根本的な体質をケアする使い方はよく見られます。ご不安な場合は、お薬手帳をご用意の上、専門家にご相談ください。

ストレスで動悸がするのですが、そういった症状にも使えますか?

はい、用いられます。

東洋医学では、強いストレスは「気」を滞らせ、動悸や息苦しさを引き起こすと考えます。

増損木防已湯には「桂皮」など気を巡らせる生薬も含まれているため、自律神経の乱れからくる不調のケアにも適しています。

むくみ予防のために、日常生活で気をつけることはありますか?

「水をたくさん飲めば健康になる」と無理に水分を摂りすぎるのは、胃腸に負担をかけ、かえって水毒(むくみ)を引き起こす原因になります。

ご自身の体が処理できる「適量」を、冷たいものではなく温かい白湯やお茶でこまめに摂ることを心がけましょう。


まとめ:巡りを整え、スムーズな呼吸を取り戻す

「増損木防已湯」について解説しました。

作用の強い漢方薬をマイルドに改良し、体に溜まった「水」と「熱」を優しく取り除くことで、息切れ、動悸、咳、むくみといったデリケートな不調を総合的にサポートしてくれる心強い漢方薬です。

「少し動くのがおっくうになった」
「夜、息苦しさで目が覚めてしまう」

そんなお悩みは、体が「巡りを整えてほしい」とサインを出しているのかもしれません。ご自身の体質に合わない漢方薬を選ぶと胃腸の負担になることもありますので、一人で悩まずにぜひ太陽堂へご相談ください。

東洋医学の知恵を用いて、あなたが毎日を心地よく、深い呼吸で過ごせるようお手伝いをさせていただきます。

心臓弁膜症
虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)
心臓神経症(動悸・息切れ・過呼吸・胸痛)

太陽堂の特徴

”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”

特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)

特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。

特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。

記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

太陽堂について詳しく見る
林先生 自己紹介

記事作成者 薬剤師 椙田 彩純 

担当疾患;循環器、身体の痛み

臨床検査技師の両親の影響で、幼い頃から医療に関心を持つ。

大学卒業後、病院薬剤師として勤務。

対症療法が中心の現場で、繰り返す入退院や長期投薬を目の当たりにし、「もっと力になれる方法はないか」と模索する中で漢方と出会う。

現在は漢方の持つ幅広さと可能性に魅了され、一人ひとりの体質に寄り添った根本改善を追求している。

太陽堂について詳しく見る

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