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赤み・腫れ・激痛に「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)」|熱を冷まして水を抜く「強力除湿」漢方

2026 2/11
ブログ
2026年2月11日
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  3. 赤み・腫れ・激痛に「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)」|熱を冷まして水を抜く「強力除湿」漢方
顔や腕に赤くジュクジュクした湿疹がある男性と、スポーツなどで膝が赤く腫れて熱を持っている女性のイラスト。越婢加朮湯が合う「熱と水」の停滞サイン

「湿疹が赤く腫れ上がり、掻くとジュクジュクした汁が出る」
「スポーツで足を痛めて、パンパンに腫れて熱を持っている」
「腰のヘルニアで、足にしびれと激痛が走る」

一見バラバラに見えるこれらの症状ですが、漢方の視点で見ると共通点があります。

それは、体に「余分な熱(炎症)」と「余分な水(腫れ)」が同時に溜まり、パンパンになっていることです。

そんな時に頼りになるのが、強力な清熱・利尿作用を持つ漢方薬「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)」です。

今回は、頑固な皮膚トラブルから、ヘルニアなどの激しい痛みまで幅広く使われるこの漢方薬について、太陽堂が詳しく解説します。


顔や腕が赤く腫れて痒そうな湿疹がある男性や、スポーツで膝を痛めて熱を持っているイメージイラスト

目次

越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)とは?「強力なクーラー+除湿機」

越婢加朮湯は、炎症や熱感が強い症状に使われる漢方薬です。 その働きは、家電に例えるなら「最強設定のクーラーと除湿機」を同時にかけているようなものです。

「石膏」が熱を奪い、「麻黄」が水を飛ばす

この漢方のパワーの源は、主に以下の生薬の組み合わせにあります。

  • 石膏(セッコウ): 鉱物由来の生薬。強力に熱を冷まし、炎症を鎮火させる。
  • 麻黄(マオウ): 発汗を促し、皮膚表面の浮腫み(水)を一気に発散させる。
  • 蒼朮(ソウジュツ)もしくは白朮(びゃくじゅつ):溜まった余分な水分を乾かす。

これらが協力して、皮膚や関節に溜まった「熱湯のような悪い水」を体の外へ追い出します。

そのため、分泌物が多い皮膚や、熱を持って腫れる関節などに高い効果を発揮します。


【チェック表】あなたの「腫れ」はどっち?(実腫と虚腫)

同じ「むくみ・関節の腫れ」でも、指で押した時の反応で、使うべき漢方は正反対になります。

漢方ではこれを「実腫(じっしゅ)」と「虚腫(きょしゅ)」と呼び分けます。

比較越婢加朮湯(実証・体力あり)防已黄耆湯(虚証・体力なし)
腫れの種類実腫(じっしゅ)虚腫(きょしゅ)
押した時の反応皮膚に弾力があり、押してもすぐに元に戻る。皮膚が柔らかく、押すと指の跡がついて戻らない。
痛みの特徴激しい痛み
熱感がある、赤く腫れる
重だるい痛み
冷えると痛む、ブヨブヨしている
向いている人スポーツマン・ガッチリ型
体を使いすぎて痛めた人
色白ぽっちゃり型
骨や筋肉が弱っている人
新宿の漢方薬局【太陽堂】
膝に水が溜まる痛み・骨折の回復に「防己黄耆湯」|腫れを引かせて治癒を早める | 新宿の漢方薬局【太陽堂… 「膝に水が溜まってしまい、整形外科で何度抜いても繰り返してしまう」「骨折や捻挫をしてからだいぶ経つのに、腫れが引かず痛みが残っている」「雨の日や台風が近づくと、…

薬剤師 椙田からのアドバイス

「同じ『膝に水が溜まる』症状でも、防已黄耆湯は老化などで骨が弱っている方向け。

対して越婢加朮湯は、まだ筋肉もしっかりある現役世代やスポーツマンが、『無理をして炎症を起こした時』に使うイメージです。

ご自分の腫れを指で押してみて、すぐにパンッと戻ってくるなら越婢加朮湯の出番かもしれません。」


漢方の力で、皮膚の赤みと水分が引いていき、サラサラの肌に戻っていくイメージ図

越婢加朮湯が効く「3つの炎症トラブル」

1. 分泌物の多い湿疹・皮膚炎

皮膚が赤く盛り上がり、掻くと汁(浸出液)が出るようなジュクジュクした湿疹に最適です。

体の内側にこもった「湿熱(しつねつ)」を冷まして乾かすことで、痒みと赤みを素早く引かせます。

2. 熱を持つ関節痛・ヘルニア・坐骨神経痛

関節リウマチの初期のような「赤く腫れて熱い痛み」や、急性の腰痛(ヘルニア)にも使われます。

神経の周りに溜まった水分が炎症を起こし、圧迫している状態(水毒)を解消することで、激痛を和らげます。

薬剤師 林の体験談:野球でヘルニアになった時

「実は私自身も野球をやっていた時に、腰のヘルニアになり坐骨神経痛に苦しんだ経験があります。

その時に飲んだのが、この『越婢加朮湯』でした。

私は痛みも激しく、炎症が起きている状態だったので、『越婢加朮湯』を中心に漢方薬を作りました。腫れが引くと神経への圧迫も減り、楽になったのを覚えています。」

3. 花粉症・目の痒み

春先の花粉症で、「目が真っ赤になって痒い」「涙が止まらない」という症状にもよく効きます。

これも、目の粘膜に「熱」と「水」が溜まっている状態だからです。


【改善症例】長年治らなかった「大人の湿疹・浸出液」が改善

皮膚科の薬だけでは繰り返してしまう皮膚トラブルも、体の内側の「熱」を取ることで劇的に良くなることがあります。

【30代 男性】夏に悪化する湿疹・皮膚炎

ご相談内容: 夏場や、お酒を飲んで体が温まると、首や肘の内側が真っ赤に腫れ上がり、黄色い汁(浸出液)が出てきて止まらなくなる。

ステロイド軟膏を塗っているが、痒みが強くて眠れず、掻き壊してしまう悪循環に悩んでいました。

漢方薬の選定: 夏場・浸出液という皮膚の状態より燥と湿で分けると「湿」の皮膚の状態です。

また「黄色い汁(浸出液)」という点からも強力に熱を冷まし、浸出液を乾かす「越婢加朮湯」を出させて頂きました。

改善の経過:

  • 服用3ヶ月目 浸出液も減り、皮膚の痒みもなくなってきたとの事。
  • 服用6ヶ月目 赤みがひき、汁が出なくなりました。掻く回数が激減し、皮膚が再生し始めました。
  • 服用1年目 皮膚の状態もある程度落ち着き、調子も良いとの事。
    痒みもなく過ごせているとの事で、服用終了とさせて頂きました。

越婢加朮湯に関するFAQ(よくある質問)

顔の赤みにも使えますか?

はい、炎症が強い「顔の赤み」には非常に効果的です。

越婢加朮湯は「熱」と「腫れ」を引かせる力が強いため、顔全体がほてって赤い症状によく使われます。

一方で、乾燥してカサカサしている皮膚の症状などには向きません。その場合は、肌に潤いを与える別の漢方(をご提案します。

どのくらいで痒みや腫れが引きますか?

早ければ1ヶ月~3ヶ月です。

炎症を抑える力が強いため、赤みやジュクジュクなどの急性症状は比較的早く落ち着きます。

ただし、慢性的な肌質自体を変えていくには、数ヶ月単位での服用と、生活習慣の改善が必要です。

お酒や辛いものは控えた方がいいですか?

はい、できるだけ控えてください。

越婢加朮湯は、せっかく体の「熱」を冷ますお薬です。

そこへアルコールや唐辛子などの香辛料が入ると、再び体に熱がこもってしまい、薬の効果が打ち消されてしまいます。 特に皮膚の赤みや痒みが強い時期は、これらを避けるだけでも治りが早くなります。


まとめ:その赤みと腫れ、「火事」を消せば楽になる

越婢加朮湯は、体に燃え盛る「炎症の火」を消し、溢れ出した「水」を乾かす、非常に頼もしい漢方薬です。

  • 湿疹がジュクジュクして治らない
  • スポーツや使いすぎで関節が赤く腫れた
  • ヘルニアで激しい痛みがある

こうした症状でお悩みの方には、救世主となるかもしれません。

「自分の湿疹や痛みには合うのかな?」
「胃腸が弱いけど飲める?」

そんな不安がある方は、ぜひ太陽堂までご相談ください。

あなたの体質と症状のステージを見極め、最適な漢方治療をご提案いたします。

痛みの疾患の説明

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太陽堂の特徴

”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”

特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)

特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。

特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。

記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

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林先生 自己紹介

記事作成者 薬剤師 椙田 彩純 

担当疾患;循環器、身体の痛み

臨床検査技師の両親の影響で、幼い頃から医療に関心を持つ。

大学卒業後、病院薬剤師として勤務。

対症療法が中心の現場で、繰り返す入退院や長期投薬を目の当たりにし、「もっと力になれる方法はないか」と模索する中で漢方と出会う。

現在は漢方の持つ幅広さと可能性に魅了され、一人ひとりの体質に寄り添った根本改善を追求している。

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