
肝臓と漢方の関わり
「健康診断で肝機能の数値を指摘された」「お酒を控えているのに疲れが抜けない」――そんなご相談を、太陽堂でもよくいただきます。
肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、不調が進むまで自覚症状が出にくい臓器です。しかし、日々の生活習慣や体質の傾向によって、徐々に負担が蓄積されていきます。
漢方では、西洋医学のように数値だけを見るのではなく、体質や全身のバランスを踏まえて肝臓の働きを整えていきます。その際に代表的に用いられるのが「柴胡(さいこ)」を中心とした処方です。
肝機能を高める代表的な漢方薬
ここでは、肝機能をサポートする際によく用いられる代表的な漢方薬を3つご紹介します。(ただ太陽堂ではオーダーメイド品を推奨していますので、一般的に知られている中でのおススメという形でご理解ください。)
①小柴胡湯(しょうさいことう)
②黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
③大柴胡湯(だいさいことう)
の3つの漢方薬になってきます。
詳しい説明は各漢方薬のページをご覧になってみて下さい。
「柴胡剤」を基本にした応用
実際漢方薬を出すときは、これらの処方のみではなく組み合わせたり調整したりする事で効果を発揮します。
たとえば、「柴胡剤」に 茵蔯蒿(いんちんこう) を加えることで、肝臓の解毒作用や利胆作用をさらにサポートできます。
あるいは黄連解毒湯を併用し、体にこもった熱を冷ますことで肝臓への負担を減らす事も。
実際のご相談例
井戸水で肝機能が上がった方も…
以前、井戸水を飲んでから肝機能の数値が上がってしまった方がご相談に来られました。
その方には黄連解毒湯を中心に用い、身体の解毒能力を高めるような漢方薬を服用。
結果として、徐々に肝機能の数値が改善し、体調も安定していきました。
このように「何を摂ったから悪くなったのか」を特定することは難しいですが、体に入り込んだ不要なものを処理する力を後押しすることは、漢方の得意分野でもあります。
一人ひとりに合わせた処方が大切
漢方薬は「〇〇の数値が高いから、この薬」といった単純な選び方はしません。
体格や体質(虚弱なのか、体力があるのか)、症状の出方(冷えやすいのか、熱がこもりやすいのか)などを総合的に判断し、最適な処方を選んでいきます。
同じ「肝機能が気になる」というご相談でも、使う漢方薬が全く異なるのが漢方の面白いところであり、難しいところです。
まとめ
肝臓は、体の解毒・代謝・エネルギー管理を担う大切な臓器です。
数値が気になる方はもちろん、「最近疲れやすい」「顔や体がほてる」「食欲が安定しない」などの症状がある方も、体のサインを見逃さないことが大切です。
初回は1時間以上かけて丁寧にヒアリングを行い、あなたにぴったりの処方と養生法をご提案いたします。
お気軽に LINEやDMで「肝機能相談希望」 とご連絡ください。
また肝臓についてまとめているサイトもありますので、ぜひそちらをご参考にされて下さい。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。


