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【薬剤師監修】更年期の大汗(スウェッティング)や不眠に。加味逍遙散との違いと「柴胡桂枝乾姜湯」の働き

2026 4/22
ブログ
2026年4月22日
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和紙のような質感の背景に、和風水彩画調で描かれた漢方薬「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」の解説イラスト。上部に「神経の疲れを癒やし、「のぼせ・冷え」による不眠・動悸をケア」、中央に大きな毛筆体で「柴胡桂枝乾姜湯」の文字。中央には湯気の立つ器があり、その周囲を6種類の構成生薬のイラストが囲んでいる。左側上から「柴胡(さいこ)」「桂枝(けいし)」「乾姜(かんきょう)」、右側上から「黄芩(おうごん)」「牡蛎(ぼれい)」「甘草(かんぞう)」とそれぞれの生薬名が記載されている。下部には「体力がなくデリケートな方の、不眠・更年期・神経症に。」のテキスト。右下に小さな光の星のアクセントがある。
目次

止まらない「滝のような汗」と「不眠」に悩んでいませんか?

更年期の時期に差し掛かると、「急に顔がカーッと熱くなる(ホットフラッシュ)」だけでなく、

「突然、滝のような大量の汗が吹き出す(スウェッティング)」
「寝汗がひどくて夜中に目が覚めてしまう」

といった、汗のトラブルでお悩みの方が急増します。

このような更年期の症状に対して、病院では「加味逍遙散(かみしょうようさん)」がよく出されます。しかし、「ほてりは良くなったけれど、大汗(スウェッティング)が全然治まらない…」というお声をよく耳にします。

実は、「神経の高ぶりからくる大量の汗」や「不眠」、「体の芯の冷え」を伴うデリケートな方にピタッと合うのが、今回ご紹介する「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」なのです。

加味逍遙散との決定的な違いや、スウェッティングをサポートするメカニズムについて詳しく解説していきます。


【コラム】薬剤師 石川の視点「更年期の汗と睡眠:西洋薬と漢方のアプローチ」

更年期の辛い発汗やほてりに対して、婦人科では女性ホルモンを補う『ホルモン補充療法(HRT)』が行われることがあります。また、それに伴う不眠や頭痛に対して、『マイスリー』や『デパス』といった睡眠・抗不安薬、『ロキソニン』などの鎮痛剤が処方されるケースも多いでしょう。

西洋薬は不足したホルモンを直接補ったり、脳の興奮を素早く抑えたりするのに非常に優れています。一方で、漢方の柴胡桂枝乾姜湯は『なぜ異常に汗が出るのか?』という自律神経と水分代謝のアンバランスに着目します。

薬で無理やり汗を止めるのではなく、自律神経の過緊張を優しく解きほぐし、体温調節機能を本来の働きに戻していくのが漢方ならではのアプローチです。


徹底比較!「加味逍遙散」と「柴胡桂枝乾姜湯」の違い

どちらも更年期のゆらぎや自律神経の乱れに使われる代表的な漢方薬ですが、得意とする「症状」と「体質」が明確に異なります。

1. 「加味逍遙散」が合う人

  • 得意な症状: ホットフラッシュ(急なのぼせ)、強いイライラ、気分の落ち込み、肩こり。
  • 特徴: 「熱」を冷ますのが得意で、カーッと熱くなったり寒くなったりを繰り返す症状にはよく合いますが、「大量の汗(スウェッティング)」を抑える働きはあまり強くありません。 体力は「中程度」の方に向いています。

2. 「柴胡桂枝乾姜湯」が合う人(スウェッティングに強い!)

  • 得意な症状: 大汗(スウェッティング)、寝汗、不眠、動悸、首から上は熱いのに足元は冷える(冷えのぼせ)。
  • 特徴: この漢方薬には、カキの貝殻である「牡蛎(ボレイ)」という生薬が含まれています。
    牡蛎には、神経を鎮めるだけでなく、体内の水分が不必要に外へ漏れ出すのを防ぐ「引き締め(収斂:しゅうれん)作用」があります。
    これにより、厄介なスウェッティングや寝汗をしっかりとケアできるのです。体力があまりなく、神経が細やかな方に向いています。

柴胡桂枝乾姜湯が心と体を整えるメカニズム

柴胡桂枝乾姜湯は、7種類の生薬が組み合わさって、疲労しきった心と体を優しく立て直します。

  1. 牡蛎(ボレイ): スウェッティング(大汗)や寝汗の「漏れ」を防ぎ、高ぶった神経を落ち着かせる。
  2. 柴胡(サイコ)・黄芩(オウゴン): ストレスで頭や胸にこもった「熱」をスーッと逃がし、自律神経の緊張を解く。
  3. 乾姜(カンキョウ)・桂枝(ケイシ): 生姜を乾燥させた乾姜などが、冷え切ったお腹と下半身を芯から温める。

「汗を抑えつつ、頭は涼しく、足元は温かい(頭寒足熱)」という、人間にとって最もリラックスできる状態の土台を作ってくれます。

【薬剤師監修】更年期のイライラ・ホットフラッシュに。「加味逍遙散」が合う人と正しい選び方 | 新宿の漢…
病院でよく出される「加味逍遙散」、本当に私に合っている? 45歳から55歳頃の約10年間を指す「更年期」。最近では、30代後半からプレ更年期として不…
新宿の漢方薬局【太陽堂】

柴胡桂枝乾姜湯がサポートする「お悩みタイプ」

お悩みのカテゴリー主なサイン・状態柴胡桂枝乾姜湯のアプローチ
更年期・汗の悩み・突然の大汗(スウェッティング)
・ひどい寝汗でパジャマを着替える
・顔は熱いのに足は氷のように冷たい
牡蛎の引き締め作用で不必要な汗を防ぎ、乾姜で下半身の冷えを温める。
精神・睡眠の悩み・神経が過敏になり、ぐっすり眠れない
・不安感、動悸、息切れがする
柴胡と牡蛎が、すり減った神経を癒やし、自然な入眠をサポートする。
全身の疲労感・寝ても疲れが取れない、胃腸が弱い
・風邪を引いた後、微熱が続く
こもった熱を逃がしながら胃腸を温め、自己回復力を底上げする。

【コラム】薬剤師 前原の視点「汗をかいた後の『冷え』が妊活の大敵に」

更年期だけでなく、プレ更年期や妊活中の女性でも、ストレスから『寝汗』や『異常な発汗』に悩まされる方がいます。

東洋医学では、汗は『気(エネルギー)』と一緒に体の外へ漏れ出てしまうと考えます。大量に汗をかくと、体力が奪われるだけでなく、汗が蒸発する時に急激に体を冷やし、『子宮や卵巣の冷え』に直結してしまいます。

柴胡桂枝乾姜湯で汗の漏れを防ぎ、お腹を温めることは、妊活の土台作りとしても非常に理にかなっているのです。


柴胡桂枝乾姜湯に関するよくあるご質問(FAQ)

病院で加味逍遙散を処方されていますが、一緒に飲んでも良いですか?

どちらも自律神経や更年期にアプローチする漢方薬ですが、同時に飲むと一部の生薬(柴胡や甘草など)が重複し、バランスが崩れる可能性があります。

汗の悩みが強い場合は、自己判断で併用せず、一度専門の薬剤師や医師にご相談ください。

睡眠薬やロキソニンなどの痛み止めと一緒に飲んでも大丈夫ですか?

基本的には併用可能です。

西洋薬で辛い不眠や痛みをコントロールしながら、漢方で「神経の高ぶり」や「冷え」といった根本的な体質改善を行っていくのは良いアプローチです。お薬手帳をご用意の上、ご相談ください。

男性が飲んでも効果はありますか?

はい、もちろんです。

ただ女性に使う事が多い漢方薬になり、男性には使う事が少ない漢方薬になっています。


まとめ:厄介な汗と冷えを手放し、穏やかな夜を

「柴胡桂枝乾姜湯」について解説しました。

更年期障害といえば加味逍遙散が有名ですが、「止まらないスウェッティング(大汗)」「ひどい寝汗と不眠」「芯からの冷え」でお悩みの方には、この柴胡桂枝乾姜湯が非常に頼りになるサポート役となります。

「色々試したけれど、汗だけはどうにもならない」
「夜ぐっすり眠って、疲れが取れる体に戻りたい」

そんな風に一人でお悩みの方は、ぜひ一度太陽堂にご相談ください。

東洋医学の知恵を用いて、乱れた自律神経を優しく整え、あなたらしい穏やかで健やかな毎日を取り戻すためのお手伝いをさせていただきます。

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自律神経疾患

太陽堂の特徴

”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”

特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)

特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。

特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。

記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表

沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。

調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。

漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。

調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。

太陽堂について詳しく見る

記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓

開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。

薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。

自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。

よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。

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