
「胆石の手術をして胆のうを取ったのに、右脇腹やみぞおちに昔と同じような痛みが走る…」
「脂っこいものを食べると必ず激しい下痢になり、トイレに駆け込んでしまう…」
「外出先でいつ下痢になるか分からず、電車に乗るのも外食するのも怖くなった…」
「病院で整腸剤やコレバイン(コレステロールの薬)を出されたが、スッキリ良くならない…」
「『胆のうがないのだから仕方ない、うまく付き合っていくしかない』と言われて絶望している…」
胆石症や胆のう炎の治療のため、手術で胆のうを摘出した後、数ヶ月から数年にわたって続く腹痛や下痢、胃もたれなどの不調。これを総称して「胆嚢摘出後症候群(たんのうちゅうしゅつごしょうこうぐん)」と呼びます。
「手術をすれば辛い痛みから解放される」と信じて決断したにもかかわらず、術後も続く想定外の不調に、「こんなことなら手術しなければよかったのではないか」と深く後悔し、孤独に悩まれている方が非常に多い疾患です。
新宿の漢方薬局「太陽堂」では、ただ下痢止めや痛み止めでその場をしのぐのではなく、「なぜ胆のうを失った体が新しい消化のサイクルに適応できないのか」という根本的な『胃腸(脾胃)の弱り』や『自律神経の過緊張(気滞)』に着目し、体の内側から無理なく消化吸収できる穏やかな体内環境を取り戻すための体づくりを漢方でサポートいたします。
胆嚢摘出後症候群とは?西洋医学の限界と他疾患との違い
【太陽堂における胆嚢摘出後症候群の漢方サポートまとめ】
- 原因: 西洋医学では「胆のう喪失による胆汁の持続的流入や括約筋の機能異常」とされるが、漢方では根本原因を、消化を担う胃腸が弱り水分をさばけない「脾虚湿盛(ひきょしっせい)」や、ストレスで気が滞った「肝気鬱結(かんきうっけつ)」と捉える。
- アプローチ: 胃腸の働きを助けて余分な水分(下痢の原因)を流し、張り詰めた自律神経の緊張を解く生薬を用いた煎じ薬で、根本的な体質改善を目指す。
- 目安期間: 術後の期間や症状の深さによるが、平均して数ヶ月〜1年で「水のような下痢の頻度が減った」「食後の脇腹の痛みが和らいだ」と改善が見られるケースが多い。
胆のうは、肝臓で作られた消化液(胆汁)を一時的に溜めて濃縮し、食事のタイミングに合わせてギュッと押し出す「一時保管庫」の役割を持っています。
胆のうを摘出すると、胆汁は一時保管されず、肝臓から直接「腸」へダラダラと流れ続けるようになります。この濃度の薄い胆汁が持続的に腸を刺激してしまうことで起こるのが「胆汁酸性下痢」です。また、胆のうが無くなったことで胆管の圧力が不安定になり、出口の筋肉(オッディ括約筋)が異常に痙攣して痛みを引き起こすこともあります。
「胆道ジスキネジア」や「過敏性腸症候群」との違い
下痢や腹痛を引き起こす疾患は他にもありますが、原因とこれまでの経過が異なります。
| 疾患名 | 主な症状と特徴 | 胆嚢摘出後症候群との違い・関係性 |
| 胆嚢摘出後症候群 | 胆のう摘出術の後に起こる激しい下痢や右脇腹の痛み。 | 「胆のうがないこと」による消化のアンバランスが直接的な原因です。(※このページで解説しています) |
| 胆道ジスキネジア | エコー検査で異常がないのに、食後に右脇腹が痛む。 | 手術は受けておらず「胆のうはまだある」が、機能が乱れて痙攣している状態です。 ▶︎ [胆道ジスキネジアの漢方サポート詳細へ](※内部リンク) |
| 過敏性腸症候群 (IBS) | 緊張やストレスで下痢や便秘を繰り返す。 | 大腸の知覚過敏と自律神経の乱れです。脂っこい食事に関係なく起こることが多いです。 |
| 慢性膵炎 | みぞおちや背中の痛み、消化不良、脂肪便。 | 膵臓の炎症です。胆石が原因で膵炎を併発していた場合、術後も症状が残ることがあります。 |
【西洋医学(病院)での一般的な治療】
病院では、激しい下痢に対して「胆汁酸」を吸着して腸への刺激を和らげるお薬(コレバインなど)が処方されることがあります。また、消化を助けるために「ウルソデオキシコール酸(ウルソ)」や、腸の水分バランスを整える「ポリフル」「コロネル」、整腸剤(ビオフェルミン、ミヤBMなど)、痛みを和らげる「鎮痙薬(ブスコパンなど)」が使われます。
しかし、コレバインは本来コレステロールを下げるお薬であり、便秘や膨満感などの副作用が出ることもあります。また「対症療法のお薬を一生飲み続けなければならないのか」という不安や、薬を飲んでも完全に下痢や痛みがコントロールできない辛さから、漢方に根本的な体質改善を求めて来られる方が後を絶ちません。
【薬剤師コラム①】コレバイン(胆汁酸吸着薬)が効きにくい理由
担当薬剤師:石川(調剤薬局での勤務経験あり)
「病院でコレバインを処方されて下痢は少しマシになりましたが、今度は常にお腹が張ってガスが溜まり、苦しくて仕方がありません」というご相談を非常によくお受けします。
胆汁酸が腸を刺激して下痢になっている場合、コレバインはその胆汁酸を吸着して便と一緒に排泄させるため、西洋医学的には非常に理にかなったお薬です。しかし、無理やり腸内の水分を奪って便を固める性質があるため、今度は「便秘」や「ひどい膨満感」という別の苦しみを生んでしまうことが少なくありません。
東洋医学では、腸内の水分を強制的に固めるのではなく、「胃腸(脾胃)の働き自体を元気にして、自分自身の力で水分を正しく吸収できる体」を作ります。漢方で胃腸の土台を立て直すことで、お薬に依存せず、自然な便通を取り戻す大きな後押しとなります。
太陽堂の漢方アプローチ|胃腸の「水はけ」を整え、神経の「緊張」を解く
東洋医学(漢方)では、胆嚢摘出後症候群の根本原因を、胆のうを失ったことで消化の負担が胃腸に重くのしかかり、
水分をさばききれなくなった「脾虚湿盛(ひきょしっせい)」
痛みへの恐怖やストレスによって自律神経が過緊張を起こした「肝気鬱結(かんきうっけつ)」
未消化物が腸内に停滞して熱を持っている「食滞・湿熱(しょくたい・しつねつ)」
と捉え、お身体の症状に合わせてアプローチします。
| お悩みのタイプ | 漢方的な見立て | 太陽堂の漢方アプローチ(働き) |
| 脂っこいものを食べると水様便になる 常に胃がチャポチャポする | 胃腸の機能低下と水分の停滞(脾虚湿盛) 消化吸収を担う胃腸(脾)が弱り、過剰に流れ込む胆汁や水分を処理しきれず、腸内に溢れ出して下痢になっている状態。 | 【胃腸を助け、余分な水分をさばく漢方】 胃腸を優しく温めて消化の力を底上げし、腸内にダブついている余分な水分(水毒)を尿としてスムーズに排泄させるサポートを行います。 |
| 右脇腹やみぞおちがギューッと痛む ストレスを感じると下痢をする | 自律神経の過緊張と痙攣(肝気鬱結) 胆のうがないという身体的変化や「また痛むのでは」というプレッシャーにより、筋肉や括約筋が異常に痙攣している状態。 | 【気の巡りを整え、緊張をほぐす漢方】 張り詰めた「気」の緊張を優しく解きほぐし(疏肝理気)、括約筋や腸管の過度な痙攣を内側から穏やかに和らげます。 |
| 食後に胃がもたれて苦しい 便やガスが臭い、口が苦い | 消化不良と老廃物の熱(食滞・湿熱) 胆汁の分泌リズムが乱れているため食べ物がうまく消化されず、腸内で停滞して熱(炎症に近い状態)を持っている状態。 | 【消化を助け、こもった熱を流す漢方】 未消化物をスッキリと流して消化を助け(消食)、腸内にこもった不快な熱や老廃物を穏やかに排泄させます。 |
【薬剤師コラム②】「胆のうがない体」に胃腸を適応させる
担当薬剤師:林(調剤薬局・漢方専門薬局での勤務経験あり)
手術で胆のうを取ってしまった以上、もう一度胆のうを作ることは誰にもできません。患者様が最も不安に感じるのは、「この失われた臓器の代わりを、自分の体はどうやって補えばいいのか」ということです。
東洋医学では、人間の体には素晴らしい「適応力」が備わっていると考えます。胆のう(一時保管庫)が無くなっても、代わりに「脾胃(胃や腸)」がしっかりと元気を取り戻し、肝臓と連携できるようになれば、少しずつ新しい消化のサイクルが出来上がっていきます。
そのためには、胃腸を冷やさないこと、そして「また下痢をするかも」という心の緊張を解くことが何よりも大切です。太陽堂の漢方サポートでは、不足したものを嘆くのではなく、今ある臓器(胃腸)の力を最大限に引き出し、胆のうがない新しい体へと穏やかにソフトランディングさせていくことを目標にしています。
胆嚢摘出後症候群のお悩みを和らげる漢方サポートの症例
「手術をしたのに治らない」と深い絶望を抱えていた方が、漢方を取り入れることで「外食や旅行を楽しめる日常」を取り戻された事例をご紹介します。
事例① 50代女性|術後から続く「激しい下痢と外出への恐怖」
1年前に胆のう結石で摘出術を受けました。痛みは取れましたが、その直後から脂っこい食事をとらなくても、1日に何度も水のような下痢をするようになりました。コレバインを処方されて便秘と下痢を繰り返し、常にトイレの場所を探してしまうため外出が怖くなり、引きこもりがちになってご相談に来られました。
- お悩み: 胆のう摘出後の慢性的な下痢、コレバインが合わない、外出への恐怖。
- サポート内容: 胆汁の持続流入による胃腸の負担(脾虚)と、腸内の余分な水分(水毒)と見立て、胃腸を温めて消化吸収の力を高めながら、下痢の原因となる水分を尿としてさばく漢方薬をご提案しました。
- 経過:
- 1ヶ月後: 漢方を飲み始めてから、お腹の中からポカポカ温まる感覚があり、水のような下痢が少しずつ「泥状の便」に変わってきました。
- 3ヶ月後: 1日のトイレの回数が劇的に減り、突然襲ってくる便意への恐怖感が和らいできました。
- 半年後: 普通の食事であれば、ほとんど下痢を起こさなくなりました。「久しぶりに友人とランチに行けました」と涙ぐんでお喜びいただき、現在も状態維持のために服用を継続されています。
事例② 40代男性|胆のうはないのに「右脇腹がギューッと痛む」
胆のう炎の手術をして半年経ちますが、食後や仕事で強いストレスを感じた時に、右の脇腹からみぞおちにかけてギューッと締め付けられるような痛みが走ります。エコー検査では「胆管に石はないし、異常なし」と言われ、痛み止めのブスコパンを飲んで耐えていましたが、根本から体質を変えたいとご来局されました。
- お悩み: 術後の右脇腹の痛み、ストレス時の痙攣、ブスコパンに頼りたくない。
- サポート内容: 術後の環境変化とストレスによる自律神経の過緊張(肝気鬱結)と、筋肉(括約筋)の痙攣と見立て、張り詰めた神経を優しく解きほぐし、気の巡りをスムーズにする(理気)漢方薬をご提案しました。
- 経過:
- 1ヶ月後: 漢方を飲むと胸のつかえがスッと取れる感覚があり、食後の胃の重苦しさがマシになってきました。
- 3ヶ月後: 仕事でストレスを感じても、右脇腹がギューッと痛むことが明らかに減りました。痛みが来ても短時間でスッと引くようになりました。
- 半年後: 痛み止め(ブスコパン)を飲むことがなくなり、食事を美味しく楽しめるようになりました。「痛みの原因が『気の滞り』だと分かり、納得して体質改善に取り組めました」と笑顔を取り戻され、無事に治療終了となりました。
胆嚢摘出後症候群・漢方サポートについてのよくある質問(Q&A)
特にお問い合わせの多い内容を、担当薬剤師の石川がお答えいたします。
Q. 病院のお薬(コレバインやウルソ、整腸剤など)と一緒に漢方薬を飲んでも大丈夫ですか?
A. はい、もちろん併用可能です。病院のお薬で急激な下痢や消化不良をコントロールしながら、並行して漢方薬で「胃腸そのものの働きを立て直し、胆のうがない状態に適応させる体づくり」を行うのは非常に理想的なアプローチです。漢方で体質が整ってくれば、お薬に頼る回数を自然と減らしていくことが期待できます。お薬手帳をお持ちいただければ、詳しく飲み合わせを確認いたします。
Q. 手術をしてから何年も経っているのですが、今からでも漢方で変わりますか?
A. はい、術後数年が経過していてもサポートは十分に可能です。「何年も下痢が続いている」ということは、体がまだ新しい消化サイクルに適応できず、胃腸が冷えて弱り切っているサインです。漢方でじっくりと胃腸を温め、消化の力を底上げしていくことで、「長年の不調が少しずつ和らいできた」と実感される方は多くいらっしゃいます。
Q. 漢方薬を飲み始めて、どのくらいで下痢や痛みが和らぎますか?
A. 胃腸の弱り具合によりますが、早い方であれば数週間〜1ヶ月程度で「お腹の冷えが取れてきた」「水様便が泥状になってきた」「痛みの回数が減った」といった変化を先に感じられる方が多いです。新しい消化のサイクルが体に定着し、安心して外出できる状態になるには、数ヶ月〜年単位でじっくりと腰を据えて取り組むことをお勧めしています。
その他にも疑問に思ったことがあればお気軽にお問い合わせください。

関連するお悩み(胃腸・自律神経の不調)
胆嚢摘出後症候群の不調は、胃腸の弱りや自律神経の緊張、ストレスと深く関わっています。ご自身の症状に近いページもぜひご参照ください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。




