
「治りにくい病気と聞いて、これからどうなるのか心配…」
「肝臓まで少しずつ悪くなってきていると言われた…」
「ここ最近だるさがとれず、ずっとしんどい…」
「夜眠れないほど、皮膚のかゆみが続いてつらい…」
原発性硬化性胆管炎(PSC)は、肝臓で作られた胆汁を腸へ送る通り道である「胆管」に炎症と線維化(硬くなること)が起こり、胆管が狭くなって胆汁の流れが悪くなる病気です。
病院でも決め手となる治療法がまだ無く、進行をゆるやかにする治療が中心となるため、不安を抱えながら長いお付き合いになる病気です。
新宿の漢方薬局「太陽堂」では、消化器内科・肝臓内科での治療と併用しながら、胆管の炎症・胆汁の滞り・胆管の硬さという3つの側面から働きかけ、抜けないだるさや強いかゆみを体の内側から整えるご相談をお受けしています。
【この記事の結論:「原発性硬化性胆管炎」に対する漢方の考え方】
- 不調の正体(原因):西洋医学では「免疫の異常により胆管に慢性的な炎症と線維化が起き、胆汁の流れが滞ること」とされます。漢方では、胆管・胆のうのくすぶる炎症(湿熱)、胆石や胆砂などによる胆汁の滞り、炎症に伴う胆管の硬化(瘀血)が重なった状態と考えます。
- 漢方の考え方:病院の定期検査や利胆薬の服用を基本としながら、漢方では胆管の炎症を鎮め、胆汁の流れをスムーズにし、胆管の硬さに働きかけることで、肝臓に負担をためこみにくい体の土台を養います。
- 対象となる主なお悩み:抜けないだるさ・倦怠感、皮膚の強いかゆみ、黄疸や肝臓の数値(ALP、γ-GTPなど)の上昇、発熱や腹痛のくり返し、肝硬変への進行の不安。
原発性硬化性胆管炎(PSC)とは?西洋医学の原因と病院での治療
何らかの原因で胆管に慢性の炎症と障害が起こり、胆汁の流れが悪くなって肝臓の働きまで落ちていく病気です。
原因ははっきりとは分かっていませんが、免疫の異常が関わると考えられています。潰瘍性大腸炎などの「炎症性腸疾患」を併せ持つ方が多い(約半数)のが特徴です。20代〜中年の方まで比較的若い世代にも幅広く見られます。
国の医療費助成の対象になっている病気です。
主な症状
- 初期: 症状がほとんどないまま、健康診断の血液検査(肝胆道系酵素の異常)などで偶然見つかることがあります。
- 胆汁の滞りが進むと: 皮膚の強いかゆみ・黄疸(白目や肌が黄色くなる)・だるさ(倦怠感)が出てきます。
- 胆管炎を起こすと: 細菌感染が加わり、発熱や右脇腹の痛みをくり返すことがあります。
- さらに進むと: 長い年月をかけて肝硬変へと進み、「腹水」や「食道静脈瘤」が問題になります。食道静脈瘤は食道の血管がふくらんで破れやすくなった状態で、出血すると命に関わることもあります。
※突然の高熱と強い腹痛、黄疸が急に濃くなった、吐血や黒い便(タール便)が出たという場合は、重症の胆管炎や静脈瘤破裂の危険があります。直ちに救急医療機関を受診してください。
※肝硬変に進んだ場合の詳しい説明は、こちらのページをご覧ください。
病院での検査とお薬の分類
血液検査で胆道系の数値(ALP・γ-GTP・ビリルビンなど)を確認し、MRIで胆管の形を見る検査(MRCP)や内視鏡の検査(ERCP)で、胆管が数珠のように狭く細くなっていないかを調べます。
治療は、胆汁の流れを助け、肝臓の細胞を保護するお薬(ウルソデオキシコール酸などの利胆薬)や、かゆみを抑えるお薬(抗ヒスタミン薬やナルフラフィンなど)の内服が中心です。
胆管炎を起こしたときは抗菌薬(抗生物質)を使い、胆管の狭い部分には内視鏡で風船のように広げたり、管(ステント)を入れて流れを確保する治療が行われます。進行した場合には、最終的に肝移植が検討されることもあります。
病院の治療は、症状を和らげ合併症を防ぐことに優れています。「進行を見守りましょうと言われたが、その間に何かできないか」「だるさとかゆみが続いてつらい」という方は、病院の治療と検査を続けたうえで、体の側から炎症や血流を整える漢方の併用をご検討ください。
※この内容以外にも「太陽堂が考える肝臓疾患」についてお話しを書いています。どうぞ参考にされて下さい。
漢方での考え方|「炎症・胆汁の滞り・胆管の硬さ」の3つに働きかける
漢方では、原発性硬化性胆管炎の状態を「胆管や胆のうにこもった熱(炎症)」「ドロドロした胆汁や石による物理的な滞り」「炎症の繰り返しによる組織の硬さ・血流の悪さ」の3つが複雑に絡み合ったものと捉えます。
太陽堂では、この3つの状態に合わせて漢方薬を選んでいきます。
- 胆管・胆のうの炎症を鎮める: 炎症により胆汁がうまく流れなくなり、滞りが起こります。そこで、まずは「胆管、胆のうの炎症(湿熱)を鎮める漢方薬」を軸に使用します。
- 胆汁の滞りを流す: 胆石や胆砂、泥状になった胆汁が流れを悪くしている場合は、さらに炎症を悪化させます。その場合は「胆石や胆砂を流し、胆汁の通り道を整える漢方薬」を組み合わせます。
- 胆管の硬さに働きかける: 炎症が長く続くと胆管が硬く線維化し、さらに流れが悪くなります。硬くなった胆管には「胆管の硬さや血の滞り(瘀血)に働きかける漢方薬」を使用します。
ここまでが基本の組み立てです。
もし肝硬変に進んでしまった場合は、血流の強い滞りでできる「食道静脈瘤」には「血管を強くする漢方薬」を、「腹水」には「水の巡りを整える漢方薬」を併用するなど、病状に合わせて柔軟に対応していきます。
| 漢方の見立て | 主な自覚症状と体質 | 太陽堂の漢方アプローチ(働き) |
| 胆管・胆のうの炎症 「湿熱(しつねつ)」 | だるさ、皮膚の強いかゆみ、黄疸がある。発熱や腹痛をくり返す。 | 【胆管・胆のうの炎症を鎮める漢方薬】 体内にこもった熱を冷まし、胆道系のくすぶる炎症を落ち着かせる方向で組み立てます。 |
| 胆汁の滞り (胆石・胆砂の関与) | みぞおちや右脇腹の重さ・張り。尿の色が濃い、食後の不快感がある。 | 【胆石や胆砂を流す漢方薬】 ドロドロになった胆汁の流れをスムーズにし、胆汁の通り道を整えます。 |
| 胆管の硬さ・血の滞り 「瘀血(おけつ)」 | 病気の期間が長い、肝臓の数値が下がりにくい、肝硬変への進行が心配。 | 【胆管の硬さに働きかけ、血の巡りを整える漢方薬】 組織の硬化や血流の滞りをほぐし、肝臓にかかる負担を和らげます。 |
※漢方薬はお一人おひとりの体質に合わせてお作りします。病院でのお薬や検査結果(血液検査の数値など)をうかがったうえで、その方に合う組み合わせをご提案いたします。
【薬剤師コラム①】「だるさ」と「かゆみ」は、肝臓と胆管からのSOSです
担当薬剤師:林(調剤薬局・漢方専門薬局での勤務経験あり)
「毎日、体が鉛のように重くてだるい」
「かゆくて夜も眠れず、皮膚をかきむしってしまう」
原発性硬化性胆管炎の患者様から、このようなおつらい声をよく伺います。
これは気のせいでも年齢のせいでもなく、胆汁がうまく腸に流れずに血液中に逆流し、全身に「かゆみ成分」や「老廃物」が回ってしまっているために起こる、肝臓と胆管からの明確なSOSサインです。
西洋薬のかゆみ止め(抗ヒスタミン薬など)を飲んでもなかなか効かないのは、このかゆみが皮膚表面の問題ではなく、体の内側(肝臓・胆管の滞り)から来ているからです。
太陽堂では、炎症を鎮め、胆汁の通り道を整えることで、この「滞り」を内側から和らげていきます。だるさやかゆみが少しでも軽くなることは、生活の質(QOL)を保ち、前向きに病気と付き合っていくための大きな一歩になります。
【改善実例】太陽堂での体質改善エピソード
ここでは、原発性硬化性胆管炎によるだるさや皮膚のかゆみに悩まれていた方の記録をご紹介します。
50代・男性|だるさ・お腹の重み・皮膚のかゆみからの変化
- ご相談時の状態: 数年前に病院で「原発性硬化性胆管炎」との診断を受けました。病院では対処が難しいため、漢方薬で改善が見られればとのことでご相談に来られました。症状は「強い疲れ・だるさ」「お腹の重み」「皮膚のかゆみ」。進行が見られていて、肝硬変になりかけているとのことでした。
- 漢方薬によるアプローチ: 胆管の炎症を取る漢方薬、線維化(硬さ)に働きかける漢方薬、胆汁を流しやすくする漢方薬の3種類を組み合わせてお出ししました。
- 経過:
- 服用開始から6ヶ月: 疲れやお腹の重みが良くなっているとのこと。血液検査の数値も良くなっているとのことでした。
- 服用開始から1年: 症状もほとんどなくなり調子が良いとのこと。引き続き血液検査も良い状態が続いているとのことでした。
- 服用開始から3年: ほとんど症状なく過ごせているので、当初の3分の1ほどの量に減量。再発防止のために少ない量で続けていただいています。
順調に体質改善が進んでいて一安心です。引き続き体質改善に向けて服用中です。
※効果には個人差があります。体調の変化(だるさやかゆみの軽減など)を感じるまでの期間は、早い方で1〜3ヶ月程度が目安です。
患者さんの声に他の患者様の症例ものっています。(患者さんの声 原発性硬化性胆管炎・原発性胆汁性胆管炎) どうぞ参考にされて下さい。
【薬剤師コラム②】定期検査と漢方の「二人三脚」で進みましょう
担当薬剤師:石川(調剤薬局での勤務経験あり)
治りにくい病気と聞き、「もう良くならないのではないか」と落ち込んでしまうお気持ちはよくわかります。
しかし、原発性硬化性胆管炎は進行がゆっくりな方も多く、早期から適切なケアを積み重ねることで、肝硬変への進行を少しでも遅らせることを目指せます。
そのために最も大切なのが、病院での「定期検査」です。
血液検査の数値(ALPやγ-GTPなど)は、今の胆管の炎症の強さや滞り具合を客観的に教えてくれる重要な道しるべです。私たち漢方の専門家も、患者様の自覚症状の変化に加えて、この検査数値を一緒に見ながら、漢方薬の組み合わせや分量を細かく調整していきます。
「病院の治療では足りない部分を漢方で補う」という二人三脚のつもりで、安心してお任せいただければと思います。
自宅でできるセルフケア・食養生
漢方薬の服用と併せて、胆管と肝臓に負担をかけにくい生活を心がけましょう。
- 定期検査は必ず続ける: 血液検査や画像の検査は、状態を知るいちばんの手がかりです。漢方のご相談時にも検査結果を参考にします。
- 脂っこい食事とお酒を控えめに: 脂質を消化するために胆汁をたくさん使う食事は、胆管と肝臓の負担になりやすいため、揚げ物やアルコールは控えめにしましょう。
- かゆみ対策: 熱すぎるお風呂や長風呂は、血管を広げてかゆみを強めることがあります。ぬるめのお湯にし、入浴後はしっかりと保湿を行いましょう。
- 便通を整える: 食物繊維と水分をとり、お腹の調子を保ちましょう。潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患をお持ちの方は、その治療も主治医の先生の指示通りに続けてください。
- 体調をメモする: 日々のだるさ・かゆみの程度・尿の色などの変化を記録しておくと、病院でも店頭でも状態を正確に伝えられます。
よくあるご質問(FAQ)
特にお問い合わせの多い内容を「担当薬剤師の林」がお答えいたします。
状態が悪く、肝硬変にまで進んでいますが相談できますか?
はい、ご相談いただけます。「良くなります」とお約束はできませんが、店頭では肝硬変など進んだ状態の方のご相談も多くお受けしています。
胆管・肝臓の負担を減らす組み立てに加え、腹水や静脈瘤への対策も合わせて考えます。病院の経過観察と治療は必ず続けてください。
病院では有効なお薬が少ないと言われました。漢方で何ができますか?
病院の治療(胆汁の流れを助けるウルソなどの利胆薬や内視鏡の治療)は続けたうえで、漢方では「胆管の炎症・胆汁の滞り・胆管の硬さ」の側から体を支えるご提案をします。だるさや強いかゆみといった、今つらい症状の緩和も一緒に考えていきます。
病気が分かってから長いのですが、今からでも間に合いますか?
かかっている期間が長いと、組織の硬化が進んでいるため、その分変化を感じるまでに時間がかかる可能性はあります。
ただ、期間が長いからご相談できないということはありません。今の状態(検査数値や症状)をうかがってから一緒に考えていきましょう。
病院のお薬(ウルソなど)と併用しても大丈夫ですか?
はい、病院のお薬と併用していただけます。
飲み合わせを確認しますので、お薬手帳と直近の検査結果をお持ちください。病院のお薬の減量や中止は、自己判断で行わず必ず主治医の先生にご相談ください。
費用はどのくらいかかりますか? 遠方でも相談できますか?
目安として、1週間あたり5,000円前後〜(1ヶ月で2万円前後から)とお考えください。相談料は無料です。お作りする前に必ず金額をお伝えし、ご納得いただいてからスタートします。
ご遠方の方には、ヒアリングシートのやり取りによるご相談も全国から承っております。
すぐに病院へ行った方がよいのは、どんなときですか?
突然の発熱と強い腹痛が出たとき、黄疸(白目や皮膚の黄色み)が急に濃くなったとき、吐血や黒い便(タール便)が出たときは、重症の胆管炎や静脈瘤からの出血の危険があります。漢方のご相談より先に、すぐ医療機関(救急)を受診してください。
漢方のご相談は、急性期の症状が落ち着いている時期の体づくりとしてご利用ください。
まとめ|病院の検査と一緒に、胆管と肝臓を体の側から支える
「治りにくい病気と言われて、これからどうなるのか不安でたまらない」
原発性硬化性胆管炎は、決め手となる治療が難しく、長いお付き合いになりやすい病気です。
だからこそ、病院での定期的な検査と治療を軸にしながら、体の側からできることを日々積み重ねていくことが大切です。
病院の治療で経過を見守りながら、漢方で胆管の炎症を鎮め、胆汁の流れを促し、胆管の硬さを和らげていく。
この両面からのアプローチで、だるさやかゆみの不安を少しでも減らしていきましょう。
一人で悩まず、新宿の漢方薬局「太陽堂」へどうぞお気軽にご相談ください。

関係性の深い病気(ご相談も多数いただいております)
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。




