
「暖房がついているのに、足先が氷のように冷たい」
「パソコンを打つ指がかじかんで動かない」
冬場のオフィスや、夜布団に入ってからの冷えは本当に辛いですよね。厚着をしてもカイロを貼っても、なかなか芯から温まらない……そんな経験はありませんか?
漢方(東洋医学)では、体にはエネルギー(気)や栄養(血)が流れる「経絡(けいらく)」というルートがあり、その中継地点が「ツボ(経穴)」だと考えます。
ツボを刺激することは、エネルギー(気)や栄養(血)が上手く流れる「スイッチ」を押されるようなイメージです。
今回は、太陽堂の薬剤師が厳選した、オフィスでもこっそり押せる「即効ツボ」と、お家でじっくり温める「お灸」のセルフケアをご紹介します。
もう迷わない! ここを押せば温まる「3つの魔法のツボ」
体には360個以上のツボがあると言われていますが、その中でも特に「冷え」に効果が高く、誰でも見つけやすい3つを厳選しました。

1. 万能の最強ツボ「合谷(ごうこく)」
- 場所: 手の甲側。親指と人差し指の骨が交わる手前の、少しへこんだところ。
- 効果: 全身の気の巡りを良くする「万能ツボ」です。首から上の血行を良くし、自律神経を整えます。上半身の冷えや、冷えからくる肩こり・頭痛にもおすすめです。
- 押し方: 反対側の手の親指を当て、人差し指の骨の下に潜り込ませるように、少し強めにグーッと押します。デスクの下で押せるので、仕事中のリフレッシュに最適です。
2. 女性の味方「三陰交(さんいんこう)」
- 場所: 足の内側。内くるぶしの最も高いところから、指4本分上がった骨の際(きわ)。
- 効果: 「女性のツボ」とも呼ばれ、子宮周りの血流を改善します。足の冷えはもちろん、生理痛や更年期の不調にも欠かせない重要なツボです。
- 押し方: 親指の腹を使い、骨の裏側へ押し込むようにゆっくりと刺激します。ここが冷えている女性は非常に多いので、重点的に温めましょう。
3. 足裏のポカポカスイッチ「湧泉(ゆうせん)」
- 場所: 足の裏。足の指をギュッと曲げた時に、一番へこむところ(「人」の字の交点)。
- 効果: その名の通り「泉のようにエネルギーが湧き出る」ツボです。下半身の冷えを取り、疲労回復や安眠にも効果が期待できます。
- 押し方: 親指で強めに押すか、ゴルフボールなどを足裏で転がして刺激するのもおすすめです。寝る前に行うと、足裏がジワジワ温まり、ぐっすり眠れます。
【H2】冷え性改善「3大ツボ」早見表
ご紹介した3つのツボをまとめました。シーンに合わせて使い分けてみてください。
| ツボの名前 | 場所の目安 | 主な効果 | おすすめタイミング |
| 合谷 (ごうこく) | 手の甲 親指と人差し指の間 | 首・肩の血行促進 自律神経を整える | オフィス・仕事中 頭をスッキリさせたい時 |
| 三陰交 (さんいんこう) | 足の内側 くるぶしから指4本上 | 子宮・下腹部の冷え 生理痛・更年期 | お風呂上がり リラックスタイムに |
| 湧泉 (ゆうせん) | 足の裏 指を曲げて凹む所 | 下半身の冷え 疲労回復・不眠 | 寝る前・布団の中 足が冷えて眠れない時 |
実は簡単で気持ちいい! 初心者のための「お灸」デビュー
ツボ押しよりもさらに深く、じっくりと熱を伝えられるのが「お灸」です。「熱そう」「難しそう」というイメージがあるかもしれませんが、最近のお灸は進化しています。
「熱くない・痛くない」お灸を選ぼう
初心者の方は、ドラッグストアや薬局で買える「台座灸(だいざきゅう)」がおすすめです。
台座の上にモグサが乗っており、直接肌に触れないため、マイルドな温かさで火傷の心配もほとんどありません。アロマの香りがするものや、煙が出ないタイプ、火を使わないタイプもあります。
お灸をすえる正しい手順
- ツボを探す: 先ほど紹介した「三陰交」などがおすすめ。指で押して「痛気持ちいい」場所を探します。
- 火をつける: 台座灸の裏のシールを剥がして指に乗せ、ライターで点火します。(火を使わないタイプはそのままでOK)
- 貼る: ツボの上に貼り付けます。
- リラックス: 5分〜10分ほど、じんわりとした温かさを感じながらリラックスします。熱すぎると感じたら、すぐに外してください。
注意点: 食後すぐ、入浴直後、発熱時などは避けましょう。
ツボ押し・お灸に関するよくある質問(FAQ)
太陽堂の相談カウンターで、よくいただくご質問にお答えします。
ツボ押しやお灸は、1日に何回やればいいですか?
「1日1回」で十分効果があります。
たくさんやれば早く治るというものではありません。むしろ刺激しすぎると体がだるくなることがあります。
毎日5分でも良いので、「続けること」が大切です。
お灸をしても熱さをあまり感じません。もっと熱くすべきですか?
いいえ、無理に熱くしないでください。
冷えが深刻な場合、皮膚の感覚が鈍くなっていて熱さを感じにくいことがありますが、温熱効果は十分に届いています。
「熱くないから」といって長時間放置したり、強いお灸を使うと、気づかないうちに「低温やけど」をして水ぶくれになる危険があります。
熱さを感じなくても、規定の時間(台座灸なら5分程度)で必ず外してください。
妊娠中ですが、お灸をしても大丈夫ですか?
自己判断は避け、必ず専門家にご相談ください。
お灸には安産のために使うツボもありますが、逆に今回ご紹介した「三陰交」などは、時期によっては子宮収縮を促す恐れがあるため注意が必要です。
必ずかかりつけの医師や、漢方薬剤師に相談してから行うようにしてください。
正しいツボの場所が分かりません…ズレても大丈夫?
神経質にならなくて大丈夫です。
本来ならズレると効果は落ちますがお灸などの場合500円玉くらいの「エリア」で捉えてOKです。
押してみて「ズーンと響く感じ」や「痛気持ちいい感じ」、あるいは指で撫でて「少しへこんでいる」「カサカサしている」場所を探ってみてください。
セルフケアで改善しない…それは体の「SOS」かも?
ツボ押しやお灸をして
「毎日ケアしているのに、すぐにまた冷えてしまう」
「冷え以外にも、疲れやすい、胃腸が弱いなどの不調がある」
そんな場合は、熱を作り出す力そのものが弱っていたり、体質的な根本原因が隠れていたりする可能性があります。
あなたの冷えはどのタイプ? 根本原因を知りたい方はこちらをご覧ください。
まとめ:毎日の「ちょこっとケア」で巡る体に
冷え性は一朝一夕には治りませんが、毎日の小さな積み重ねが体を変えていきます。
- 仕事の合間に「合谷」をプッシュ
- お風呂上がりに「三陰交」にお灸
- 寝る前に「湧泉」を刺激
まずは気持ちいいと感じる範囲で、生活に取り入れてみてください。
またツボ押しやお灸でも改善されない場合は、ぜひ一度太陽堂までご相談ください。
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ご相談の多い疾患・お問い合わせ
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。












