耳鳴りは早期での対策で改善が早まります。
耳鳴りの原因は自律神経、腎虚、内熱この3つの原因からくる事が多いです。
特に最近はストレス社会…
自律神経の乱れによる耳鳴りも多くなっていると思います。
原因の特定をして耳鳴りを治していきましょう。
耳鳴りについて
周りに音源が無いにもかかわらず「音が聞こえる現象」のことを耳鳴りと言います。
近年では「日本人の10人に1人」が耳鳴りがしていると言われるくらい多くの方が苦しまれています。
「キーン」や「ジー」といった音が聞こえるのが基本的な耳鳴りと言われていますが、「コツコツ」や「ドクドク」というような音が聞こえる場合も多いです。
耳鳴りの原因
一番の原因は、内耳や中耳・三半規管と言われていますが、実際調べてみると異常がある事は少ないです。
その為、冒頭にも書きましたが「ストレス」が耳鳴りの一番の原因ではないかと思われます。
「ストレス」を感じる事で自律神経が乱れ、普段気にならないような「キーン」や「シーン」とする音にも過敏に反応してしまうのも耳鳴りの一種になります。
また耳鳴りは他の病気とも併発しやすく、併発しやすいのが「難聴」や「めまい」です。
特に一番併発しやすいのが「難聴」になり、高い音が聞こえなくなる事で、なんとか高い音を聞き取ろうと脳が過敏に反応しまい耳鳴りをおこしてしまいます。
実際に耳鳴りをお持ちの方に聞いてみると「耳の詰まり」や「耳の閉塞感」も一緒に感じる方が多いです。
また内耳の異常によりおこる「メニエール病」と言われる「めまい」の病気があります。
一般的にはめまいを伴う場合「メニエール病」と併発しやすいと言われていますが、前述しているように耳鳴りをしている方に内耳の異常が出ている事は少ないです。
めまいもストレスが原因でおこる事が多い為、根本的な原因はストレスからきている事が多いのかなと思います。
めまいに関しては「めまい(眩暈)」のページに詳しく書いていますのでご覧になってみて下さい。
めまい(眩暈)
東洋学的な耳鳴りの原因としては
「腎虚」や「内熱」といわれるものが原因になってくる事もあります。
「腎虚」とは、簡単にいうと老化になります。
「腎虚」になると様々な衰えの症状が現れるようになり、「骨の異常や腰痛」、「足の冷え」、「下半身に力が入らない」、「転びやすい」、「夜間尿」、「生殖能力低下」などの症状がおこります。
その中に「耳鳴り」や「聴力低下」があり老化により耳鳴りがおこっている状態になってしまいます。
また「内熱」も原因の一つになり、「内熱」とは身体にこもって抜けない熱の事を言います。
身体に熱がこもり、その熱が逃げ場を失って「のぼせ」、「ほてり」、「口の渇き」、「微熱」、「耳鳴り」などの症状をおこしてしまいます。
耳鳴りの漢方薬
基本的な漢方薬としては「ストレス」からきている事が多い為、「ストレスを除く漢方薬」を使う事が多いですが、他にも症状(併発している症状)や原因(腎虚や内熱)により出す漢方薬は変わってきます。
難聴が併発している場合
基本的には「難聴」が改善すれば、「耳鳴り」も改善する事が多いです。
「難聴」に使う漢方薬は「詰まり」という症状から
・気の発散をする漢方薬
を使う事が多いです。
ただ「難聴」もストレスからくる事が多い為「ストレスを除く漢方薬」を併用して使っていきます。
めまいを併発している場合
めまいにも色々種類があり、
・ふわふわする眩暈(めまい)
・回転性のめまい(眩暈)
・立ち眩み、クラっとするめまい(眩暈)
などめまい(眩暈)の種類により使う漢方薬は変わってきます。
めまい(眩暈)も考慮しながら漢方薬を出させて頂きます。
腎虚や内熱が原因の場合
腎虚の場合は、腎虚を改善する「老化防止の漢方薬」を中心に出させて頂きます。
内熱の場合は、「熱を取る漢方薬」を中心に出させて頂きます。
耳鳴りの症例
症例①(昭和35年生 女性)
2年ほど前から耳鳴りに悩みご相談に来られました。
症状としては、寝る前だけあった耳鳴りが、最近は日中も耳鳴りがしてしまうようになってきているとの事。
酷い時は1時間位鳴り続ける事もあり、寝ている時も耳鳴りで起きてしまうそうです。
漢方の種類としては、耳が詰まる感覚もあるとの事で
①耳の詰まりを取る漢方薬
②ストレスを除く漢方薬
の2種類を併用して出させて頂きました。
漢方服用開始から1ヶ月、耳鳴りが1週間で良くなりその後鳴る事は少なくなっているとの事。
漢方服用開始から6ヶ月、疲れが出た時は鳴った時はあったとの事。
最近はたまに鳴る事があるが比較的調子が良いとおっしゃって頂けました。
漢方服用開始から1年4ヶ月、ここ1ヶ月全く鳴る事なく過ごせたとおっしゃって頂けました。
大分改善も見られてきた為、今回で漢方治療を終了させて頂きました。
耳鳴りは漢方薬でも完全になくなる事は難しい分野です。
ただ、全く鳴る事がなくなったとの事でこちらも驚いた患者さんでした。
症例②(昭和23年生 男性)
高音の耳鳴りが気になり、周りの音や声が聞こえない時があるとの事でご相談に来られました。
耳鳴りの音的にはずっと鳴っているわけではなく、キーンとなる時が徐々に増えているとの事。
漢方の種類としては、
①腎虚の漢方薬
②内熱を取る粉薬
を2種類組み合わせて出させて頂きました。
漢方服用開始から1ヶ月、完全になくなったわけではないが耳鳴りの回数が大分少なくなっているとの事。
漢方服用開始から4ヶ月、耳鳴りがほとんどしなくなっているとの事。
順調に改善してきているとおっしゃっていました。
漢方薬服用開始から早期で改善の見られた患者さんになります。
「腎虚」の漢方薬で改善が見られた為、東洋学的な腎の弱りが大きかったのかなと思います。
引き続き体質改善に向け漢方服用中です。
※症状や効果効能は個人差があります。同等の効果を保証するものではないので、ご了承ください。