
「最近どうしても疲れが抜けない」
「気力が湧かず、仕事に集中できない」
「夜の元気がなくなり、パートナーとの関係に悩んでいる」
「夜中に目が覚めて眠りが浅く、朝からスッキリ起きられない」
年齢を重ねるにつれて、こうした心身の変化を感じる男性が増えてきます。
仕事のしかかる責任や生活習慣の乱れ、加齢によるホルモンバランスの変化などが重なり、いわゆる「男性更年期障害(LOH症候群:加齢男性性腺機能低下症候群)」のような状態に戸惑う方は少なくありません。
太陽堂にも、「気力が出ない」「疲れが取れない」「夜の悩みをどうにかしたい」といったご相談が多く寄せられます。
これらの不調は単なる“年のせい”と諦めるものではなく、体が「エネルギーが不足しているよ」と出している大切なサインです。
今回は、西洋医学的な知識(病院での検査や処方薬など)も交えながら、男性更年期の原因と、体を内側から整える漢方の考え方を解説いたします。
【太陽堂における男性更年期障害(LOH症候群)の漢方ケアまとめ】
- 原因: 西洋医学では加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の減少とされるが、漢方では「生命力(腎)の低下」と「エネルギー(気・血)の不足」と捉える
- アプローチ: 体質に合わせた生薬(補腎薬・補気補血薬など)を用いた煎じ薬や粉薬で、血流と自律神経を整え、活力を取り戻す体質の土台を作る
- 目安期間: 状態によるが、平均して2〜3ヶ月で疲労感や気力に変化が見られ始め、半年〜1年程度で安定した活力が定着するケースが多い
- 対象となる主な疾患・お悩み: 男性更年期障害(LOH症候群)、勃起不全(ED)、男性不妊(精子無力症・精索静脈瘤)、自律神経失調症
男性更年期障害(LOH症候群)とは?西洋医学的な視点
男性更年期障害は、専門用語で「LOH症候群(Late-Onset Hypogonadism:加齢男性性腺機能低下症候群)」と呼ばれます。
主な原因は、精巣や副腎から分泌される男性ホルモン(テストステロン)の低下です。テストステロンは筋肉や骨の発達だけでなく、やる気・集中力などの精神面、性機能、自律神経の安定に深く関わっています。
病院(泌尿器科やメンズヘルス外来)を受診すると、血液検査で「フリーテストステロン(遊離テストステロン)」の値を測定し、症状や数値に応じて以下のような治療や処方が行われます。
- 男性ホルモン補充療法(ART): テストステロンの注射や軟膏により、不足したホルモンを直接補う
- PDE5阻害薬(バイアグラ・シアリス・レビトラ等): 陰茎周辺の血管を拡張させ、性機能(ED)の症状を一時的にサポートする
- 漢方処方・精神安定剤: 自律神経の乱れや精神的なイライラ・不眠に対して補助的に用いられる
これらはつらい症状を直接和らげるうえで有効な選択肢です。一方で、「ホルモン注射を続けると自家分泌が減るのではと不安」「一時的なお薬だけでなく、根本的に疲れにくい体を作りたい」という理由から、漢方による体質ケアを選ばれる方も多くいらっしゃいます。
【セルフチェック】男性更年期かも?店頭でよく伺う5つのサイン
「自分は男性更年期なのだろうか」と迷っている方のために、太陽堂の店頭でご相談の多いサインを5つにまとめました。あてはまるものを数えてみてください。
- 以前より「疲れる」と感じることが増えた(残業や会食の翌日に響く、休日は寝て終わる)
- 気力が出ない(仕事に集中できない、決断が面倒になった)
- 何もやる気が起きない(以前は楽しめた趣味や外出が億劫になった)
- 眠りが浅い、些細なことでイライラする
- 夜の悩み(性欲の低下、朝の勃起が減った、ED)
2つ以上あてはまり、それが数ヶ月続いているなら、まずは泌尿器科やメンズヘルス外来で血液検査(テストステロンの値)を受けてみてください。これは自己診断のための表ではなく、「病院で調べる目安」としてお使いいただくものです。
なお、店頭では「数値は正常なのに、これらのサインが続いている」という方も多くいらっしゃいます。数値がどうであれ、疲れや気力の低下が続いているなら、体の余力と自律神経の面から整える漢方のご相談をお受けしています。ホルモン注射を迷っている方は、こちらの記事もご覧ください。
【比較表】病院での治療(西洋医学)と漢方ケアの違い
男性の更年期症状や活力低下に対する西洋医学と東洋医学(漢方)のアプローチには、以下のような違いや得意分野があります。
| 項目 | 病院での治療(西洋医学) | 漢方薬・体質ケア |
| 主な目的 | 不足したホルモンを直接補う/一時的に血流を促す | 体本来の活力(生殖・生命力)を高め、自律神経を整える |
| アプローチ | テストステロン注射、PDE5阻害薬(ED治療薬)など | 補腎薬(生殖能力を高める生薬)、気血を補う処方 |
| 得意な状態 | テストステロン値が極端に低く急ぎ対処したい時/特定の場面 | 長引く疲労感、意欲低下、冷え・ほてり、根本からの活力補給 |
| 特徴・メリット | 局所や数値への直接的な変化が早い | 体全体のバランスを底上げし、疲れにくい体質を育む |
【薬剤師コラム①】血液検査で「テストステロンの数値」を知るメリット
担当薬剤師:石川
「体調は悪いけれど、病院に行くべきか迷っている」という方は、まず一度、泌尿器科やメンズヘルス外来で血液検査(フリーテストステロン値の測定)を受けてみることをおすすめします。
客観的な数値を知ることで、「自分の不調は気のせいではなく、ホルモンが関係していたんだ」と納得でき、お気持ちが楽になるケースが多いからです。
また、検査で数値が極端に低い場合は病院でのホルモン補充を優先・併用し、数値に大きな異常がない「境界領域」の疲労や意欲低下には漢方で自律神経と代謝の土台を整えていく、といったスムーズな判断が可能になります。ぜひ西洋医学の検査も賢く活用していきましょう。
男性の不調の背景にある「2つの原因」
男性の更年期症状や活力の低下には、体の「エネルギー不足」と「回復力の低下」が深く関係しています。漢方では、主に以下の2つのタイプに分けてアプローチします。
① 体の土台(回復力)が弱っているタイプ(腎虚:じんきょ)
【サイン】腰や膝のだるさ、頻尿・夜間尿、精力の低下、冷え、根気が続かない
東洋医学で生命力やホルモン、生殖機能を司る「腎(じん)」の働きが衰えている状態です。年齢や長年の過労によって体の根本的な力が落ちているため、疲労が抜けにくく、夜の元気や気力にも影響が出やすくなります。
② 気力・スタミナ不足タイプ(気血両虚:きけつりょうきょ)
【サイン】食欲不振、だるさ、立ちくらみ、息切れ、休んでも疲れが取れない
働きすぎや睡眠不足、精神的なストレスが原因で、日常のエネルギー(気・血)を補う力が追いついていない状態です。
これら2つのタイプは重なっている場合も多く、「疲れているのに眠れない」「気持ちはあるのに体がついてこない」といった状態が続くと、日常のパフォーマンスや生活の質(QOL)が大きく低下してしまいます。
【薬剤師コラム②】病院のED治療薬(バイアグラ等)と漢方薬の併用について
担当薬剤師:前原
「病院で処方してもらったED治療薬(PDE5阻害薬)を使っているのですが、漢方薬も一緒に飲めますか?」というご質問をよくいただきます。結論から申し上げますと、基本的に併用していただけます。
西洋医学のED治療薬は「必要な時に一時的に血管を拡げて血流を促す」というピンポイントの働きをします。一方、漢方薬は「普段からの血流や血管の柔軟性、疲労回復の土台(気・血・腎)を育てる」というベース作りの役割を担います。
土台となるお身体が漢方で整ってくると、日常の疲労感が軽くなるだけでなく、お薬への依存度を緩やかに下げていけた例も多く見られます。現在お使いのお薬手帳をお持ちのうえ、安心してご相談ください。
【改善実例】活力を取り戻し、夫婦の時間を再び楽しめるようになったケース
【50代 男性】活力低下とEDの悩みが、漢方で穏やかに整ったケース
数年前から全体の活力低下に悩んでおり、病院で「勃起不全(ED)の疑い」と診断されました。病院で処方されたお薬も服用したものの、根本的な体質改善を目指したいと考え、太陽堂へご相談に来られました。
気になっている症状は「活力の低下(ED)」と「抜け切らない疲れやすさ」でした。
太陽堂からは、お身体のベースを底上げするために以下の組み合わせをご提案いたしました。
①全身の血流を整えて生命力を高める漢方薬
②滋養強壮に働き、体を補う生薬製剤(錠剤)
- その後: 漢方を服用しながら少しずつ体力と巡りが整い、身体の重だるさが軽くなっていきました。
- 11ヶ月後: 身体がすっかり元気を取り戻し、活力が戻ってパートナーとの大切な時間も問題なく行えているとのこと。非常に良い状態が定着したため、無事に漢方ケアの服用終了(ご卒業)となりました。
※効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。
日常でできる男性更年期のセルフケア(養生法)
漢方薬とあわせて、毎日の生活習慣を少し見直すことで、ホルモンバランスや活力はさらに整いやすくなります。
- しっかり休む時間を確保する
睡眠は最大の回復時間です。夜遅くまでのスマホ操作や仕事を早めに切り上げ、脳と体をリラックスさせる時間を意識して作りましょう。 - 過度な飲酒・喫煙を控えめに
アルコールやタバコは一時的な発散になりますが、摂りすぎると血管を縮め、体力や男性ホルモンの分泌を妨げる要因になります。 - 適度な運動を継続する
ウォーキングや軽いスクワットなどで下半身の筋肉を動かすと、全身の血流が良くなり、男性ホルモンの活性化やスタミナ維持につながります。
男性更年期と漢方についてのよくあるご質問(FAQ)
病院で詳しく調べたいときは何科に行けばいいですか?
泌尿器科や「メンズヘルス外来」を受診するのが一般的です。
血液検査で男性ホルモン(フリーテストステロン)の値を調べることができます。病院での診断や数値を知っておくことは、漢方で体質改善を進めるうえでも非常に良い参考になります。
女性の更年期と何が違うのですか?
ホルモンの減り方のスピードが異なります。
女性は閉経前後の短期間で女性ホルモンが急激に減少するのに対し、男性は30代後半以降、男性ホルモンがゆるやかに少しずつ低下していきます。そのため「いつの間にか元気がなくなっていた」「ジワジワと疲労が抜けない」と、ご本人も気づきにくいのが特徴です。
病院のED治療薬(バイアグラ等)と漢方薬は併用できますか?
はい、併用できるケースが多くあります。
病院のお薬は「一時的に血流を促す」働きをし、漢方薬は「疲れにくい体や巡りの土台を育てる」働きをします。お体の状態やお使いのお薬の内容によりますので、ご相談時に服用中のお薬手帳をお知らせいただければ、飲み合わせを確認のうえ安全にご提案いたします。
どのくらいの期間で体調の変化を感じられますか?
体質や症状の深さによりますが、目安として2〜3ヶ月程度です。
まずは「朝の目覚めが良くなった」「夕方の疲労感が軽くなった」といったお身体の変化から実感される方が多く、そこから半年〜1年ほどかけて持続的な活力と体質をしっかり定着させていきます。
まとめ:男性も体質改善で、軽やかで充実した毎日へ
「男性の更年期」は、年齢を重ねる中で誰にでも起こりうる自然な身体の変化です。
気合で無理を重ねるのではなく、体の声に耳を傾けながら内側から整えていくことで、再びエネルギッシュで自分らしい毎日を取り戻すことができます。
「最近どうしても疲れが抜けない」
「夜の悩みを誰にも言えず抱え込んでいる」
「前のような活力を取り戻したい」
そんな方は、一人で悩まずどうぞお気軽にLINEやDMで『男性の体質相談希望』とご連絡ください。プライバシーに配慮し、あなたのペースに寄り添いながら一緒に整えていきましょう。
関連する疾患・次に読むページ
太陽堂には、男性特有のお悩みや妊活に関する詳しい解説ページをご用意しています。ご自身の状況に合わせてぜひご覧ください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
太陽堂がはじめての方へ
ご相談を考え始めた方は、まずこちらをどうぞ。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。












