
「少し外を歩いただけで滝のように汗が出て、ぐったりしてしまう」
「食欲が落ちて、夏の間ずっとエネルギー不足を感じる…」
気温が急上昇し、本格的な暑さが到来すると、体力を一気に奪われる「夏のダメージ」に悩まされる方が増えてきます。単なる暑さのせいだと思って放置していると、秋口まで重だるさを引きずってしまうことも。
今回は、汗とともに活力が奪われてしまうメカニズムと、経口補水液などの上手な活用法、そして体の内側からエネルギーと潤いをチャージする漢方の養生法を薬剤師が解説します。
【薬剤師 林の視点】夏のぐったりメカニズムと、西洋医学・漢方のアプローチ
こんにちは、薬剤師の林です。
夏の極端な「ぐったり感」は、急激な発汗によって体に必要な成分が失われることで引き起こされます。
西洋医学の視点:水分・ミネラル・ビタミンの補給
大量に汗をかくと、水分と一緒にナトリウムなどの「ミネラル」が流れ出てしまいます。これにより体内の電解質バランスが崩れると、足のピクピクとした違和感や、強い重だるさに繋がります。
このような状態をケアするため、西洋医学的な視点では経口補水液(OS-1など)を用いた素早い水分・塩分補給が推奨されます。また、日々の活力をサポートするために、市販のビタミンB群を配合したサプリメントや栄養ドリンクを活用して、夏のエネルギー不足を補うのも一つの手段です。
漢方の視点:気と潤いが同時に抜ける「気陰両虚(きいんりょうきょ)」
漢方では、汗は単なる水ではなく、生命エネルギーである「気(き)」と一緒に外へ出てしまうと考えます。つまり、滝のように汗をかくことは、体のエネルギー(気)と潤い(陰)の両方がスッカラカンになる「気陰両虚(きいんりょうきょ)」という状態を招くのです。
この状態になると、いくら水を飲んでも体に保持できず、重だるさや口の渇きが気になりやすくなります。
漢方では、清暑益気湯(せいしょえっきとう)などの考え方を用いて、「失われたエネルギー(気)を補いながら、体に潤い(陰)をしっかり留める」というアプローチで、夏場のコンディションづくりをサポートします。
※紹介した漢方薬は一部になりしっかり合った漢方薬を選定してもらってください。
【薬剤師 椙田の視点】夏の体を潤す「酸甘化陰(さんかんかいん)」の食事
薬剤師の椙田です。
夏のダメージを和らげ、健やかな体を保つためには、日々の食事で「潤い」をキープする工夫が大切です。
「酸味」と「甘み」の組み合わせが潤いを生む
漢方には「酸甘化陰(さんかんかいん)」という言葉があります。これは「酸っぱいもの」と「甘いもの」を一緒に摂ることで、体の中に豊かな潤い(陰)を生み出すという考え方です。
梅干しの「酸味」には汗の出すぎを引き締める働きがあり、そこにハチミツなどの自然な「甘み」が加わることで、ダメージを受けた体を効率よく潤すことができます。
夏野菜で熱を逃がし、潤いをチャージ
トマトやキュウリ、スイカなどの夏野菜は、体にこもった余分な熱を優しく逃がし、不足した水分を補ってくれる優秀な食材です。冷たい飲み物をがぶ飲みして胃腸を冷やすよりも、常温の夏野菜を食事に取り入れる方が、体に負担をかけずに潤いをチャージできます。

【比較表】夏のぐったりを防ぐ!OK・NG行動リスト
| カテゴリ | 〇 おすすめ(潤いと気を保つ) | × 要注意(気と潤いを消耗する) |
| 水分補給 | 経口補水液や麦茶をこまめに飲む (ミネラルを補給し、極度の水分不足をケア) | 冷たい水やカフェイン飲料のがぶ飲み (胃腸を冷やし、利尿作用で余計に水分を失う) |
| 食事 | 梅干し、トマト、豚肉、山芋 (酸味で汗を引き締め、活力を補う食材) | そうめんやアイスなど冷たい炭水化物のみ (栄養が偏り、ビタミンB群不足でぐったりが加速) |
| 生活 | エアコンを適温(27〜28℃)で活用する (無駄な発汗を抑え、体力を温存する) | 暑いのを我慢して無理に汗をかく (気と潤いが極度に失われ、気陰両虚に陥る) |
夏のダメージ・ぐったり感に関するよくある質問(FAQ)
経口補水液(OS-1など)と漢方薬は一緒に飲んでも良いですか?
基本的には併用可能です。
急激に汗をかいた時や水分不足を感じる時は、まずは経口補水液で速やかに水分とミネラルを補給することが大切です。
その上で、日常的なコンディション維持や健やかな体づくりのために漢方薬を取り入れるのが理想的な使い方です。
夏の栄養補給に市販のドリンクを飲んでも良いですか?
一時的な活力チャージには役立ちますが、飲みすぎには注意が必要です。
市販の栄養ドリンクにはビタミンB群などが含まれており、シャキッとした感覚を得やすいです。しかし、カフェインや糖分が多く含まれているものもあるため、常用すると胃腸の負担になったり、夜の休息の質を下げたりすることがあります。
根本的なバランスケアには、漢方や食事の見直しがおすすめです。
汗をかかない方が良いのでしょうか?
適度な汗は必要ですが、「かきすぎ」は禁物です。
体にこもった熱を逃がすために汗をかくことは大切ですが、ダラダラと止まらない汗はエネルギーを消耗させます。エアコンを上手に使いながら、快適な環境を保つことを心がけてください。
まとめ:失われた「気」と「潤い」を補い、元気に夏を乗り切ろう
「毎年、夏になるとぐったりして動けなくなる…」
その重だるさは、体からの「エネルギーと潤いが足りていないよ」というサインかもしれません。水分補給などの外からの対策だけでなく、漢方の視点を取り入れて内側からしっかりと「気」と「陰」をチャージすることで、厳しい暑さも健やかに過ごせるようになります。
「夏場はどうしてもコンディションが崩れやすい」「自分に合ったケアが知りたい」という方は、ぜひ太陽堂までお気軽にご相談ください。お一人おひとりの体質に合わせたアドバイスを行っております。
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太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
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当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
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特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。
記事作成者 薬剤師 椙田 彩純

担当疾患;循環器、身体の痛み
臨床検査技師の両親の影響で、幼い頃から医療に関心を持つ。
大学卒業後、病院薬剤師として勤務。
対症療法が中心の現場で、繰り返す入退院や長期投薬を目の当たりにし、「もっと力になれる方法はないか」と模索する中で漢方と出会う。
現在は漢方の持つ幅広さと可能性に魅了され、一人ひとりの体質に寄り添った根本改善を追求している。















