
「電車のドアが閉まった瞬間、心臓が早鐘を打つ」
「急行や快速には怖くて乗れない(各停しか無理)」
「美容室や歯医者など、すぐに動けない場所に行くと脂汗が出る」
パニック発作そのものは数分で治まっても、その後に残る「また起きたらどうしよう」という恐怖(予期不安)こそが、パニック障害の最も辛いところです。
心療内科の薬をお守りにしているけれど、「一生飲み続けるのは不安」という方へ。
漢方には、その不安の正体である「突き上げるような気(奔豚気)」を鎮め、恐怖の記憶を体から解き放つ方法があります。
終わらない不安の正体は「気の逆流」
なぜ、体に異常はないのに、急に死ぬほどの恐怖や動悸が襲ってくるのでしょうか?
漢方では、これを「気逆(きぎゃく)」・「気の上昇」と呼びます。
本来、下半身にどっしりと落ち着いているべき「気(エネルギー)」や「熱」が、ストレスや不安をきっかけに暴走し、ジェットコースターのように上半身へ駆け上がってしまう現象です。
古典に書かれた病名「奔豚気(ほんとんき)」
漢方の古典には、パニック発作のことを「奔豚気(ほんとんき)」と記されています。 文字通り、「小さな豚が、お腹から胸に向かって勢いよく走り回る・突き上げてくる」ような感覚です。
- お腹のあたりがザワザワする
- 急に息苦しさを感じる
- 心臓がドクン!と跳ねる
これらは全て、気が逆流して突き上げているサインなのです。

病院の薬と漢方薬、何が違う?
西洋医学(抗不安薬など)と東洋医学(漢方)では、パニックへのアプローチが全く異なります。
| 特徴 | 西洋医学(抗不安薬・SSRI) | 東洋医学(漢方薬) |
| 作用 | 脳の神経伝達物質に働きかけ、強制的に不安や緊張をブロックする。 | 「気」の暴走を鎮め、体のバランス(冷え・熱)を整えて不安を感じにくい体にする。 |
| メリット | 即効性があり、強い発作をすぐに抑え込める。 | 眠気や依存性がなく、体質そのものを改善できる。減薬のサポートになる。 |
| デメリット | 眠気、ふらつきが出ることがある。薬がないと不安になる(依存)。 | 効果の実感まで少し時間がかかる場合がある(個人差あり)。 |
漢方の強みは、「発作が起きていない時の体調」を整えることで、発作の頻度を徐々に減らし、最終的に「そういえば最近、薬を飲み忘れていた」という状態を目指せる点です。
パニック障害に対する太陽堂の詳しい考え方については[こちらのパニック障害解説ページ]をご覧ください。

なぜ「気」が逆流するの?あなたの体で起きていること
緊張すると「気が上がり」症状が出てきます。それだけではなく気逆を起こしやすい人には、「冷えのぼせ」がある方も多いです。
1. 胸や喉で「衝突事故」が起きる
下から突き上げてきた「熱い気」が、胸(心臓)や喉にぶつかると、様々な症状が出ます。
- 心臓にぶつかる ⇒ 激しい動悸・圧迫感
- 喉にぶつかる ⇒ 息苦しさ・ヒステリー球(喉のつまり)
- 頭にぶつかる ⇒ めまい・強い恐怖感
これがパニック発作の正体です。 つまり、漢方では「頭の不安を消す」のではなく、「気の上昇を抑え、気を下に降ろす」ことが解決への近道なのです。
知っておきたい漢方薬:「奔豚湯(ほんとんとう)」 実は、漢方にはそのものズバリ「奔豚湯(ほんとんとう)」という名前の薬が存在します。 文字通り、「豚が走り回るような発作」を鎮めるために作られた漢方薬です。
注意:自己判断は危険です 「じゃあこれを買えばいいのね」と思われがちですが、「奔豚湯(ほんとんとう)」で全てが治るわけではありません。 太陽堂では、この奔豚湯をベースにしたり、あるいは別の漢方薬を組み合わせたりと、あなたに合わせて微調整を行います。
「奔豚湯(ほんとんとう)」の漢方薬の説明もしていますので、ぜひご参考にされて下さい。

2. 足元が冷えると、熱は上に逃げる
お風呂のお湯を想像してください。熱いお湯は上に、冷たい水は下に溜まりますよね? 体も同じです。ストレスや冷房で「足元」が冷えると、行き場を失った「熱(気)」は、逃げるように上半身へと昇ってしまいます。
- 足先は冷たいのに、顔だけカーッと熱くなる
- 冬場や冷房の強い場所で発作が起きやすい
これらが当てはまるなら、あなたのパニック発作の引き金は「下半身の冷え」にある可能性も…
※この他にも、心臓のエネルギー不足(心気虚)や、水分代謝の異常(水毒)が原因の場合もあります。
実際に太陽堂の漢方治療で改善された事例は、[こちらのパニック障害改善症例ページ]をご覧ください。
電車に乗る前の「お守り」ケア
漢方治療と合わせて、予期不安を和らげるための養生法です。
- ツボ「内関(ないかん)」を押す;手首の内側(シワから指3本分下)にあるツボです。ここを強めに押すと、突き上げるような気の逆流を抑える効果があります。「ドキドキしそう」と思ったらすぐに押してください。
- カフェインを断つ;コーヒー、紅茶、エナジードリンクに含まれるカフェインは、交感神経を刺激し、人工的に「パニック発作に近い状態」を作り出してしまいます。コーヒーで心が落ち着く事も多々ありますが、一度止めてみるのも良いかもしれません。
- 「逃げてもいい」と決める;「途中で降りてはいけない」と思うと発作が出ます。「ダメなら次の駅で降りて、タクシーで行けばいい」と逃げ道を用意することで、脳の緊張が解けます。

パニック・予期不安に関するQ&A
病院の薬(パキシルやソラナックスなど)と併用できますか?
はい、可能です。いきなり病院の薬を止めると、離脱症状で不安が強くなることがあります。
まずは病院の薬と漢方を併用し、体調が安定してきたら、徐々に西洋薬を減らしていく方法が最も安全で確実です。
発作が起きた時に飲む「頓服(とんぷく)」の漢方はありますか?
あります。
気が動転した時や、急な動悸を即座に鎮める漢方薬(気つけ薬のような働きをするもの)を用意しておくと、「何かあってもこれを飲めば大丈夫」という精神的なお守りになります。
広場恐怖で、お店まで行くのが怖いです。
太陽堂では、オンラインやLINEでのご相談、漢方薬の配送も承っております。
「外出が怖い」というその症状こそが治療対象ですので、無理をして来店されなくても大丈夫です。まずはご自宅からご相談ください。
まとめ|「大丈夫」と思える自分を取り戻す
「普通の人が当たり前にできていることが、自分にはできない」
そんな風に自分を責めないでください。
パニック障害は、あなたの心が弱いからなるものではなく、「体の警報装置(自律神経)」が誤作動を起こしているだけです。 誤作動の原因である「気の逆流(奔豚気)」を漢方で整えれば、警報は鳴らなくなります。
「そういえば今日、快速電車に乗れたな」
そんな自信を取り戻せる日まで、太陽堂が並走します。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。












