
【太陽堂が解説する「真武湯(しんぶとう)」の特徴とサポート】
- 漢方薬の主な働き: 真武湯は、エネルギー不足で冷え切った体を芯から力強く温めながら、体内に滞って悪さをしている「余分な水分」をスムーズに動かし、全体の巡りを整える働きが得意な漢方薬です。
- 適した体質・サイン: フワフワ・グルグルとした違和感がある、手足や胃腸がひどく冷えている、冷えるとお腹を下しやすい(軟便・下痢)、疲れやすく体力が落ちている、といったサインを感じやすい体質の方に向いています。
- 太陽堂での活かし方: 太陽堂では、この真武湯を基本としつつ、お一人おひとりの現在の体質や生活習慣、胃腸の強さに合わせて生薬を細かく調整し、体が本来持つ力を引き出すオーダーメイドのサポートを行っています。
太フワフワ・グルグルとした違和感と「冷え」の深い関係
「体がいつも冷えていて、立ち上がった時にフワフワ・グルグルとした違和感がある」
「冷えるとお腹を下しやすく、軟便が続いている」
「疲れやすく、手足だけでなくお腹の奥まで冷え切っている気がする」
太陽堂には、このような「冷え」と「フワフワとした不快感」が重なったお悩みに関するご相談が数多く寄せられます。耳鼻科などで検査を受けてもはっきりとした原因が見つからず、スッキリしない毎日を過ごされている方も少なくありません。
東洋医学(漢方)の視点で見ると、こうしたお悩みの根本には、体を温めるエネルギーが極端に不足している状態(虚寒:きょかん)と、それによって体内に余分な水分が滞っている状態(水毒:すいどく)が隠れていると考えます。
今回は、冷え切った体を芯から強力に温めながら、滞った水分をスムーズに動かしてバランスを整える漢方薬「真武湯(しんぶとう)」について詳しく解説いたします。ご自身の体からのサインに当てはまるか、ぜひチェックしてみてください。
【コラム】薬剤師 石川の視点「病院のお薬(抗めまい薬など)と漢方のアプローチの違い」
フワフワやグルグルといった不快感で耳鼻咽喉科を受診すると、『ベタヒスチン(メリスロン)』や『ジフェニドール(セファドール)』といった内耳の血流を改善するお薬や、溜まった水を抜くための浸透圧利尿薬(イソバイドなど)が処方されることが一般的です。これらのお薬は、今ある辛い違和感を素早く落ち着かせたり、内耳の水ぶくれ状態を強制的に解消したりするために非常に優れています。
しかし、『なぜそこに水が溜まってしまうのか』という根本の部分に目を向けると、体質的な『全身の強い冷え』や『水分を代謝するエネルギーの不足』が背景にあることが多々あります。
お薬で必要なコントロールを行いながら、漢方で『体をストーブのように芯から温め、自らの力で水分を巡らせる土台』を育てていく併用スタイルは、長引くお悩みを根本から見直したい方に大変おすすめです。
なぜ「冷え」がフワフワ感や下痢を引き起こすの?
漢方の世界では、体内の水分の巡りをコントロールするためには「熱(エネルギー)」が必要不可欠だと考えます。
体が冷え切ってしまうと、水分を蒸発させたり動かしたりする力が弱まり、体の中のあちこちに「余分な水(水毒)」が溜まってしまいます。
- 頭部や耳の奥に水が滞ると… → フワフワ・グルグルとした違和感や、耳の塞がり感に繋がります。
- 胃腸に水が滞ると… → 水を吸収しきれずにお腹がチャプチャプ鳴り、軟便や下痢を引き起こしやすくなります。
真武湯は、この「冷え」と「水溜まり」という2つの大きな原因に同時にアプローチする、非常に理にかなった処方なのです。
【表】強力に温め、水を流す5つの生薬のチームワーク
真武湯は、わずか5種類の生薬から構成されていますが、その連携は非常に強力です。最大の特徴は、体を温める王様とも言える「附子(ブシ)」が含まれていることです。
| チームの役割 | 代表的な生薬 | どのような働きをするか |
| ① 深い冷えを強力に温める (温陽散寒) | 附子(ブシ) | まるで体内に小さなストーブを置いたように、手足の先からお腹の奥まで、冷え切った体を力強く温め、巡りのスイッチを入れます。 |
| ② 余分な水を流し、胃腸を助ける (健脾利水) | 茯苓(ブクリョウ)、白朮(ビャクジュツ)または蒼朮(ソウジュツ) | 温められたことで動き出した余分な水分を尿としてスムーズに流し、胃腸の働きを助けて水はけを良くします。 |
| ③ お腹を温めて巡りを促す (温中散寒) | 生姜(ショウキョウ) | お腹の中から温めて巡りを促し、胃腸の働きを助けながら、冷えによる違和感を和らげます。 |
| ④ 筋肉の緊張を緩める (柔肝緩急) | 芍薬(シャクヤク) | 冷えによってこわばった筋肉の緊張を優しく緩め、腹痛や手足の違和感を和らげるサポートをします。 |
【コラム】薬剤師 前原の視点「『五苓散』『苓桂朮甘湯』との違い・使い分け」
水の滞り(水毒)を巡らせる漢方薬としては、『五苓散(ごれいさん)』や『苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)』も有名ですね。『自分にはどれが合うのだろう?』と迷われる方も多いと思います。
見分ける最大のポイントは、『冷えの強さ(体力のなさ)』です。
五苓散は比較的どんな体質の方でも使いやすいベースの漢方薬です。
苓桂朮甘湯は、立ちくらみや動悸などを伴う方によく用いられます。一方、今回ご紹介している『真武湯』は、とにかく冷えが強く、疲れ果ててしまっている方(虚寒)に用いられます。附子という強力な温め成分が入っているため、お腹を下しやすかったり、手足が氷のように冷たかったりする方のフワフワ感には、真武湯が適しているケースが多いのです。
太陽堂では、お客様の冷えの度合いをしっかり見極めて調合を行っています。
真武湯に関するよくあるご質問(FAQ)
病院のお薬(めまい止めや利尿剤)と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
はい、基本的には併用可能です。
辛い違和感が強い時は西洋のお薬でうまくコントロールしつつ、漢方で「冷えと水溜まり」という体質的な土台をケアしていくスタイルは非常によく見られます。
安全のため、事前にお薬手帳をご用意の上、ご相談ください。
附子(ブシ)という生薬は、副作用が強いと聞いたことがあり不安です。
附子は体を温める力が非常に強い分、熱がこもりやすい方(暑がりな方、のぼせやすい方)が飲むと、動悸やほてりを感じることがあります。
しかし、「芯から冷え切っている」という体質のサインにピタリと合っていれば、これほど頼もしい生薬はありません。太陽堂では、安全に配慮し、お客様の体質に合わせて適切な量を見極めて調合いたします。
胃腸が弱くても飲めますか?
はい。真武湯はもともと「胃腸が冷えて弱り、下痢をしやすい」といったサインを持つ方に向いている漢方薬ですので、胃腸が弱い方でも比較的安心してお使いいただけます。
生姜や白朮といった胃腸を助ける生薬もしっかりと配合されています。
まとめ:体を芯から温め、地に足のついた安心できる毎日へ
「冷えとフワフワ感をサポートする真武湯」について解説しました。
ポイントは以下の3つです。
- フワフワ・グルグル感や下痢は、「強い冷え」と「余分な水(水毒)」が原因かも
- 真武湯は、強力に体を温める「附子」と水を流す生薬のチームワークが得意
- 五苓散などと違い、特に冷えと疲労感が強い方に適している
「いつもフワフワして外出が怖い」「お腹が弱くて冷えが辛い」というお悩みを、「体質だから仕方ない」と一人で抱え込まずに、ぜひ一度、太陽堂へご相談ください。
あなたのお身体のサインを丁寧に読み解き、一番適したオーダーメイドの漢方で、内側からポカポカと温まり、安心して過ごせる身体づくりのサポートをさせていただきます。LINEやDMからのご相談も随時受け付けております。
関連ページ(内部リンクのご案内)
フワフワとした違和感や、水分の滞り、胃腸の冷えについて、ホームページでも詳しくお話ししています。ぜひ参考にされてみてください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。















