
「病院で出されたリリカもサインバルタも試したけれど、結局痛みが取れた実感がない」
「副作用で頭がずっとぼーっとしたり、吐き気がしたりして、日常生活の方がつらくなってしまい、結局お薬をやめてしまった」
「いくつも病院を回って、やっと『線維筋痛症』という名前がついた。でも、お薬が効かないならここからどうすればいいの……」
血液検査やレントゲンなどの画像検査では一切異常が出ないにもかかわらず、全身の広い範囲に激しい痛みやこわばりが長期間続く「線維筋痛症(せんいきんつうしょう)」。
太陽堂にご相談に来られる患者さまの多くが、筆舌に尽くしがたい「痛み」そのものの苦痛に加えて、「お薬の悩み」を深く抱えていらっしゃいます。処方されたお薬の効果を実感できない、副作用がつらい、でもやめていいのか分からない——。
今回は、線維筋痛症における病院のお薬の役割と限界を整理したうえで、太陽堂が漢方の組み立ての主軸とする「気血水の乱れの改善 + 活力の立て直し」という根本的なアプローチについて、薬剤師の視点から詳しく解説いたします。
【この記事の結論:「線維筋痛症のお薬の悩み」に対する漢方の考え方】
- 痛みの正体(原因): 西洋医学では脳や神経が痛みの信号を過剰に感じ取ってしまう状態(中枢神経の感作)とされますが、漢方では「気・血・水」の巡りの極度な乱れと、長引く激痛で身体の「活力(気)」が深く消耗した状態が重なっていると考えます。
- 漢方の解決策: 西洋薬で痛みの信号をブロックするのではなく、漢方で気血水の乱れを整えながら、消耗した活力を高めることで、痛みの波に振り回されない身体の土台を「二段構え」でじっくりと育てます。
- 対象となる主な疾患・お悩み: 線維筋痛症、全身の慢性的な痛み、リリカ・サインバルタ・トラムセット等の効果を感じない方、副作用がつらい・お薬を減らしたい方、セカンドオピニオン中の方
線維筋痛症とは?病院のお薬と、店頭で伺う「実際」
線維筋痛症は、首から肩、背中、腰、手足など、身体の広い範囲にわたって強い痛みやこわばりが3ヶ月以上続く疾患です。激しい痛みに加えて、極度の疲労感、不眠、朝のこわばり、気分の落ち込み(うつ症状)などを伴うことが非常に多いのが特徴です。
血液検査やMRIなどをいくら行っても異常が見つからないため、「気のせいではないか」「精神的なものだ」と周囲に誤解されやすく、太陽堂の店頭でも「セカンドオピニオン、サードオピニオンを経てようやく診断がついた」という方が大勢いらっしゃいます。最初の病院で名前がつかなくても、あなたの痛みは決して「気のせい」ではありません。
病院で処方される代表的なお薬(西洋薬)
線維筋痛症の痛みは、一般的な消炎鎮痛剤(ロキソニンなど)ではほとんど効果がありません。そのため、以下のような神経に働きかけるお薬が処方されます。
- リリカ(プレガバリン)・タリージェ: 過敏になった神経が発する「痛みの異常な信号」を抑え込むお薬です。効果がある一方で、眠気、激しいふらつき、頭がぼんやりして考えられない、体重増加といった副作用の声を店頭でも非常によく伺います。
- サインバルタ(デュロキセチン): 本来は抗うつ薬ですが、脳内で「痛みを抑える神経の働き」を助ける効果があるため処方されます。飲み始めの吐き気や、強いだるさが出る方がいらっしゃいます。
- トラムセット: 弱オピオイド系の鎮痛成分と解熱鎮痛成分を組み合わせたお薬で、強い痛みに使われます。吐き気、便秘、眠気などが強く出ることがあります。
店頭で伺う、正直な実際
これらは線維筋痛症の治療において非常に大切なお薬です。しかし、太陽堂にご相談に来られる方からお伺いする「実際の声」は、次のようなものがほとんどです。
- 「何ヶ月も飲んでいるのに、痛みが和らいだという実感が全くない」
- 「痛みよりも副作用(眠気やふらつき)の方が生活の支障になり、結局自分で飲むのを中止してしまった」
- 「できれば強いお薬の量を減らしたい」
※【最重要】お薬の減量・中止は必ず主治医とご相談を
ここで最も大切なことをお伝えします。処方されているお薬を自己判断で急にやめる・減らすことは絶対に避けてください。特にサインバルタなどは、急に中止すると離脱症状(めまいや激しい吐き気など)が出て体調を大きく崩すことがあります。漢方薬は「お薬と併用しながら」でも、「主治医と相談して中止した後の立て直し」でも、どちらの形でもサポートが可能です。
【薬剤師コラム①】「音量つまみ」と「電源」——薬が効きにくい理由
担当薬剤師:石川 満理奈(調剤薬局での勤務経験あり)
線維筋痛症の病院のお薬の働きを、私はよくオーディオ機器の「痛みの音量つまみ」に例えてご説明します。
リリカやサインバルタは、脳や神経が過敏に感じ取っている「痛みの異常な大音量」のつまみを、お薬の力で強制的に下げることで、聞こえてくる痛みを小さくする——という非常に理にかなった働きを持っています。
ではなぜ、これほど強力なお薬を飲んでも効果を実感できない方が多いのでしょうか。
店頭で皆さまの辛いお話を深くお伺いしていると、痛みの背景に「気・血・水の巡り全体の乱れ」と、長い激痛に耐え続けたことによる「活力(生命エネルギー)の消耗」が、重く横たわっているのを感じます。
音量つまみをいくら回して痛みの音を小さくしようとしても、オーディオ機器の「本体(身体の土台)」の電源が完全に消耗してショートしている状態では、不調の全体像は変わりにくいのです。
そしてもう一つ。検査で異常が出ないために、ご家族や職場に痛みを分かってもらえない「深い孤独」を抱えている方がとても多い病気です。太陽堂では、痛みの場所、時間帯、天候による波などを丁寧にお伺いするところから始めます。あなたの痛みが「そこにある」という大前提で、一緒に身体と向き合う——それが私たちの漢方相談の出発点です。
【比較表】西洋医学(病院の治療)と漢方薬(太陽堂)のアプローチの違い
| 比較項目 | 西洋医学(病院のアプローチ) | 漢方薬(太陽堂の体質ケア) |
| 主な目的 | 過敏になった痛みの異常な信号をお薬で強制的に抑え込む | 気血水の乱れを根本から整え、消耗した「活力」を立て直す |
| 得意なこと | 痛みの信号の迅速な抑制、ガイドラインに基づく診断と病名の確定 | 「薬の効果を実感できなかった」方への別角度からのアプローチ |
| 代表的な手段 | リリカ、サインバルタ、トラムセット、睡眠薬、抗不安薬 | 気血水の乱れを整える漢方薬 + 活力を高める漢方薬の組み合わせ |
| 気になる点 | 眠気・ふらつき等の副作用、効果の個人差が非常に大きいこと | 身体の変化を実感するまでに一定の期間(まずは3ヶ月目安)が必要 |
| 両者の関係性 | 痛みの信号を直接抑え込む「音量つまみ」の役割 | 痛みに振り回されない身体を育てる「電源・土台の立て直し」 |
漢方から見た線維筋痛症——「気血水+活力」で組み立てます
太陽堂では、線維筋痛症の痛みを単なる「神経の異常」として捉えるのではなく、以下の「二本柱」を組み合わせて、お一人おひとりの体質に合わせたオーダーメイドの組み立てを行います。
柱① 気血水の乱れを整える漢方薬
- 狙い: 痛みの出方や体質から、気(エネルギー)の滞り・血(けつ)の滞り・水(すい)の滞りのどこが最も乱れているかを正確に見極め、全身の巡りを立て直します。
- 見ているポイント:
- 「痛む場所は移動するか、固定されているか?」(固定された刺すような痛みは血の滞り、移動する痛みは気の滞り)
- 「ストレスで痛みが悪化するか?」(自律神経の緊張が絡む気滞)
- 「雨の日や低気圧で痛みが変わるか?」(水はけの悪さである水滞)
- 「身体の冷えは強いか?」(冷えはすべての巡りを悪化させます)。同じ「線維筋痛症」という病名でも、患者さまによって組み立てる漢方薬は全く変わってきます。
柱② 活力を高める漢方薬(補気・安神)
- 狙い: 何ヶ月、何年にも及ぶ激しい痛みと不眠によって限界まで消耗しきった「気力・体力(活力)」を身体の底から引き上げます。線維筋痛症のケアにおいて、ただ巡りを整えるだけでなく、この「活力を高めていくところまでを視野に入れる」のが、太陽堂の最大の特徴です。
段階を踏んで進める「順番」があります
一度にすべての症状をゼロにしようと狙うのではなく、「まず痛みやしびれなどの激しい症状の波を鎮静させる」 → 「その後、体力・活力や自律神経の改善が必要な方には、その都度漢方の配合を微調整して対応していく」という、確実な段階を踏んで進めます。身体の状態は日々変わっていくものなので、経過を見ながら組み立ても一緒に育てていきます。
【薬剤師コラム②】「診断までの長い道のり」を経て来られた方へ
担当薬剤師:林 泰太郎(調剤薬局・漢方専門薬局での勤務経験あり)
線維筋痛症のご相談をお受けしていて一番胸が痛むのは、皆さまが太陽堂の扉を叩くまでに、本当に長い長く苦しい道のりを歩んで来られていることです。
最初の病院では「異常なし」「精神的なもの」と片付けられ、セカンドオピニオン、サードオピニオンといくつもの病院を渡り歩いて、数年越しにようやく「線維筋痛症」という診断名がついたという方が決して珍しくありません。
やっと病名がついて治療が始まるという「安心感」と、「でも処方された強いお薬が全く効かない、副作用が辛い」という「新しい絶望感」。その両方を抱えてご来店された方に、私たちがまず最初にお伝えするのは、「焦らず、順番に、身体の土台から立て直していきましょう」ということです。
期間の目安は、まずは3ヶ月です。最初の目標(ゴール)は、毎日襲ってくる痛みやしびれの大きな波が「少し静まる」こと。1日のうちで「痛みのない時間帯(あるいは痛みがマシな時間帯)」が少しずつ増えていけば、確実に順路に乗っています。そこから、消耗しきった活力や自律神経の立て直しへと、段階を進めていきます。長く痛みに耐え、戦い続けて疲弊した身体です。立て直しにも少し時間をあげてくださいね。
ご自宅でできる暮らしの工夫
お薬や漢方薬だけでなく、日々の暮らしのちょっとした工夫が、痛みの波を和らげる助けになります。
- 身体を絶対に冷やさない: 冷えは気・血・水のすべての巡りを滞らせ、痛みを強める最大の敵です。シャワーで済ませず湯船にゆっくり浸かる、夏場でも首元・手首・足元を守るなど、基本の「温める」を大切にしてください。
- 睡眠のリズムを何より守る: 痛みと睡眠不足は、互いに悪化させ合う負のスパイラルに陥ります。痛くて眠れない悩みも、ご相談の際にぜひ一緒に教えてください。睡眠を助ける漢方の組み合わせもご提案できます。
- 「頑張りすぎないこと」を自分に許す: 線維筋痛症の方に非常に多いのが、「今日はたまたま調子が良いから!」と溜まっていた家事などを一気にこなして動きすぎ、翌日に反動で激しい痛みがぶり返して寝込む——という波です。調子の良い日こそ「腹八分目」の活動を意識し、エネルギーを温存しましょう。
よくあるご質問(FAQ)
リリカやサインバルタと漢方薬は併用できますか?
はい、基本的には併用可能です。
病院のお薬で痛みの信号をブロックしながら、漢方薬で「気血水と活力を生み出す身体の土台」を整える役割分担が可能です。実際の店頭では、副作用などで主治医と相談して中止された後にご相談に来られる方が多いのですが、服用を続けながら並行して身体づくりを行う方もいらっしゃいます。どちらの形でも大丈夫です。
薬の副作用が辛いので減らしたいのですが、相談できますか?
はい、ご相談いただけます。ただし、減らす・やめるという最終判断は、必ず主治医の先生と一緒に進めてください。
特にサインバルタなどの抗うつ薬は、自己判断で急に中止すると離脱症状で体調を大きく崩す危険があります。漢方薬で身体の土台を整え、痛みの波が小さくなってきたことを実感しながら、主治医と相談してゆっくりと段階的にお薬を減らしていく——その「並走役」として漢方をお使いください。
まだ診断がついていません(セカンドオピニオン中です)。相談できますか?
はい、もちろんご相談いただけます。実際、セカンド・サードオピニオンを経てから診断がついた方が多くいらっしゃいます。
ただし、並行して病院での検査は必ず続けてください。関節リウマチや膠原病など、似たような症状を起こす別の病気が隠れていないかの確認(除外診断)は非常に大切です。漢方は「病名」ではなく「今のあなたの症状や体質」から組み立てるため、診断を待ちながらの体質ケアも可能です。
どのくらいの期間で変化を感じられますか?
お身体の状態によりますが、まずは「3ヶ月」を一区切りの目安としてお願いしております。
最初のゴールは、激しい痛みやしびれの波が静まり、日常生活の中で「痛みが気にならない時間帯」が増えていくことです。そこからさらに、消耗した活力や自律神経の立て直しへと段階を進めていきます。3ヶ月続けて何の変化もなければ、組み立てを見直すタイミングです。
線維筋痛症の実例(症例)はありますか?
正直にお伝えすると、「線維筋痛症」としてご紹介できる公開症例は、現時点ではありません。
ただ、検査で異常が出ない全身の痛みや、慢性的な痛みのご相談は数多くお受けしており、経験の蓄積があります。「検査では異常なし」の痛みの解説記事もあわせてご覧ください。
家族や周りの人に痛みを分かってもらえないのが本当につらいです。
そのつらさや心の痛みごと、どうか私たちにお話しください。
検査の数値や画像に見えなくても、あなたの痛みは「そこに存在している」ものとして私たちは受け止め、一緒に考えます。線維筋痛症は、見た目に分からないために深い孤独を抱えやすい病気です。太陽堂では痛みの場所・時間帯・波を丁寧にお伺いするところから始めます。「話すこと」そのものが、頭と心の整理の第一歩になることも多いのです。
まとめ:お薬で行き詰まっても、身体からのアプローチがまだ残っています
「リリカもサインバルタもトラムセットも試して、それでも痛みが取れなかった」——そこで「もう一生治らない」と行き止まりに感じて絶望してしまうのは当然のことです。
ですが、痛みの信号を抑える方向の西洋薬と、気血水と活力という身体の土台から立て直す漢方薬とでは、「狙っている場所」がまったく違います。お薬という片方の道で行き詰まっても、もう片方の道があなたにはまだ残されているのです。
- お薬を減らす・やめる判断は、絶対に自己判断せず必ず主治医と相談して進める
- 冷やさない・睡眠を守る・良い日こそ八分目で動く——暮らしの土台を整える
- 漢方薬で「気血水の乱れ」を整え、激痛で消耗した「活力」を二段構えで立て直す
「薬が効かなかった。もう打つ手がないのだろうか」
「この激しい痛みと、一生付き合っていくしかないと言われた」
そんな深い絶望やお悩みを抱えている方は、どうぞ一人で抱え込まずに太陽堂へご相談ください。痛みの場所や波、これまでのお薬の辛い経緯を丁寧にお伺いし、全国対応のオンライン相談・店頭相談にて、あなたの体質に合わせた漢方ケアをご提案いたします。
【ご相談をご希望の方へ】
線維筋痛症に対する具体的な漢方アプローチについては、こちらのページにて詳しく解説しております。全国対応のオンライン相談も承っておりますので、まずはお気軽にお声がけください。
関係性の深いお悩み;ご相談も多数いただいております。
線維筋痛症だけでなく、慢性的な痛みに関するさまざまなお悩みについても、太陽堂では数多くのご相談をいただいております。気になる方は、以下のページもあわせてご覧ください。
「検査では異常なし」の痛み数値に表れない全身の痛みに悩む方に。
リリカの副作用が不安な方へ「頭がぼーっとする」というお悩みに。
慢性疼痛(神経障害性疼痛)長引く痛み全般のご相談に。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。















