
「病院で測ると正常なのに、朝起きてすぐ測ると血圧が高い……」
「寒くなってから、朝の血圧だけ上がってきた。薬を増やすしかないの……?」
「降圧剤を飲んでいるけれど、朝は高い。このまま一生、薬を増やしていくのか不安……」
朝だけ血圧が高くなる状態は「早朝高血圧」と呼ばれ、太陽堂の店頭でも寒くなる時期にご相談が増えるお悩みです。日中や病院で測ると落ち着いているため見過ごされやすいのですが、寒い朝に血管が締まり、起き抜けに交感神経が一気に働くことで、朝だけ数字が跳ね上がります。
ご相談の悩みで多いのは、順に「朝だけ高い理由が分からない」「降圧剤を増やしたくない」「寒い朝の起き方」「頭痛やふらつきが心配」です。
このページでは、朝だけ血圧が高くなる理由、すぐ受診してほしいサイン、降圧剤を飲んでいる方への漢方の役割、寒い朝の起き方をご説明します。
【この記事の結論:朝だけ血圧が高い方への漢方の考え方】
- 起こる理由(原因): 寒さで血管が締まる、起き抜けに交感神経が急に働く、夜の塩分やお酒、眠りの浅さが重なると、朝だけ血圧が高くなります。漢方では①冷えで血管が締まるタイプ ②緊張・睡眠不足で自律神経が乱れるタイプ ③むくみ・塩分で水が滞るタイプ ④イライラ・のぼせで熱が上に昇るタイプに分けて見ます。
- 漢方の解決策: 降圧剤はそのまま続けながら、漢方で血管の締まり・自律神経・水の滞りを整えます。体質が整って血圧が落ち着いてきたら、自分で薬を減らさず、主治医と相談して量を調整していきます。
- 対象となる主なお悩み: 朝だけ血圧が高い方、寒い時期に血圧が上がる方、降圧剤を増やしたくない方、朝の頭痛・肩こり・ふらつきが気になる方
朝だけ血圧が高くなる理由
血圧には1日の波があり、起きる前から体を動かす準備としてゆるやかに上がります。この上がり方が急になるのが「朝だけ高い」状態です。寒い寝室で目を覚ます、布団から急に出る、トイレでいきむ、朝の一服。どれも血管を締めて、数字を一気に押し上げます。
だから、朝の血圧だけが高い方は、まず朝の過ごし方に手を入れると数字が動きやすいのです。薬を増やす前に見直せることがあります。
すぐ受診してほしいとき
頭痛があまりにもひどい、ろれつが回らない、片側の手足に力が入らない、胸が締め付けられる、ものが二重に見える。こうしたときは漢方で様子を見ずに、すぐ救急を含めて受診してください。朝の血圧が180を超える日が続くときも、主治医に早めに伝えてください。
漢方の考え方|降圧剤を続けながら、血圧を押し上げる「体質」を整える
降圧剤は、今の数字を下げて血管を守るお薬です。漢方は、血圧を押し上げている体質の側を見ます。同じ「朝だけ高い」でも、整える方向は人によって違います。
【比較表】あなたはどれ? 4つのタイプと漢方の方向性
| タイプ | よくあるサイン | 漢方の方向性 |
| ① 冷えで血管が締まるタイプ(寒い時期に多い) | 手足が冷たい/朝の肩こり・首のこわばり/寒い日ほど朝の数字が高い | 体を温めて巡りを整え、血管の締まりをゆるめる |
| ② 緊張・睡眠不足のタイプ(自律神経) | 寝つきが悪い・夜中に目が覚める/仕事が頭から離れない/朝の動悸 | 自律神経を整えて、夜に体が休める状態を作る |
| ③ むくみ・塩分で水が滞るタイプ | 朝の顔のむくみ/夜に塩辛いものやお酒/体が重い | 水はけを整え、夜の塩分・お酒を見直す |
| ④ 熱が上に昇るタイプ | イライラしやすい/のぼせ・顔が赤い/耳鳴り・頭痛 | 上に昇った熱を下ろし、気の高ぶりを落ち着かせる |
【薬剤師コラム①】降圧剤を飲んでいる方に、漢方の役割をこう説明しています
担当薬剤師:林
「漢方で血圧は下がりますか」とよく聞かれます。漢方で体質が整うと、血圧が落ち着いてくる方はいます。ただ、順番が大切です。降圧剤は止めずに、漢方を足して様子を見ます。
漢方を飲み始めて朝の血圧が下がってきたら、病院の先生と相談して、血圧のお薬の量を落としてくださいとお伝えしています。自分の判断で減らしたりやめたりすると、反動で上がることがあります。朝晩の血圧を記録して、主治医に見せてください
寒い朝の起き方|「ゴロゴロして、体をなじませてから起きる」
店頭でいつもお伝えしているのは、目が覚めてもすぐに起き上がらないことです。布団の中でゴロゴロと手足を動かし、体を朝の温度と動きになじませてから起きます。急に立ち上がると、冷えた血管に一気に血圧がかかります。
- 起き方: 目が覚めたら布団の中で1〜2分、手足を握ったり開いたり、足首を回す。それから横向きになってゆっくり起きる。
- 寝室・トイレ・脱衣所: 温度差が大きいほど血管が締まります。起きる前に暖房のタイマーを使い、トイレや脱衣所にも小さな暖房を。
- トイレ: いきむと血圧が跳ねます。朝の便秘がある方は、便秘のほうも整える対象です。
- 起きてすぐの一杯: 冷たい水ではなく白湯を。寝ている間に失った水分を補い、血が流れやすくなります。
- お風呂: 朝風呂は熱すぎないお湯で短めに。夜は寝る1〜2時間前に38〜40度で、脱衣所を温めてから。
- 夜の塩分とお酒: 夕食の塩辛いもの、寝る前のお酒は、翌朝の数字に出ます。朝だけ高い方ほど、夜の見直しが数字に出ます。
【薬剤師コラム②】「朝だけ」の数字に振り回されないために
担当薬剤師:椙田
朝の血圧は、測る前の過ごし方で10〜20も変わります。起きてすぐ、トイレの前、寒い部屋で測ると高く出ます。起きて1〜2分ゴロゴロし、トイレを済ませ、椅子に座って1〜2分落ち着いてから測る。この手順をそろえるだけで、「本当の朝の血圧」が見えてきます。
そのうえでまだ高いなら、冷え・眠り・むくみのどこが主役かを一緒に探します。寒い時期だけ上がる方は、体を温めて巡りを整えるだけで落ち着いてくることが多いです。
よくあるご質問(FAQ)
降圧剤を飲みながら漢方を飲んでも大丈夫ですか?
多くの場合、併用していただけます。降圧剤は止めずに、漢方を足して様子を見ます。
飲んでいるお薬の名前を教えてください。組み合わせに注意が要るものは、店頭で確認します。
漢方で血圧が下がったら、薬はやめられますか?
漢方は、薬を減らす順番を主治医と組みやすくするためのものです。
朝の血圧はいつ、どう測るのが正しいですか?
起きて1時間以内、トイレを済ませ、朝食と薬の前に、椅子に座って1〜2分落ち着いてから測ります。
寒い部屋で起き抜けに測ると高く出ます。同じ手順で毎日測って、1週間の平均で見てください。
冬だけ血圧が上がります。暖かくなれば放っておいていいですか?
寒い時期だけ上がる方は、冷えで血管が締まるタイプが多く、整えやすいタイプです。放っておかず、この時期に体を温める習慣と漢方で整える価値があります。
毎年くり返すうちに、暖かい時期も高くなっていく方がいます。
どのくらいで変化が分かりますか? 費用は?
朝の起き方を変えた分は数日で数字に出ます。体質の分は、季節をひとつ越える3か月を目安に見ています。
費用は週5,000円前後から(月2万円前後から)で、相談料は無料です。朝晩の血圧の記録をお持ちいただくと、タイプが決めやすくなります。
まとめ|朝の起き方を変え、体質から血圧を落ち着かせる
「朝だけ高い。このまま薬が増えていくのだろうか」
- 朝だけ血圧が高いのは、寒さと起き抜けの動きで血管が締まるためです。頭痛がひどい、ろれつが回らない、片側の手足に力が入らないときは、すぐ受診してください。
- 降圧剤は続けながら、漢方で冷え・自律神経・水の滞り・熱の高ぶりを整えます。下がってきたら、自分で減らさず主治医と相談して量を調整します。
- 目が覚めてもすぐ起きず、ゴロゴロして体をなじませる。寝室とトイレを温め、白湯を飲み、夜の塩分とお酒を見直す。
数字が高い朝を、不安なまま重ねないでください。
朝晩の血圧の記録、飲んでいるお薬、冷えや眠りの様子、朝の過ごし方を丁寧にお伺いし、全国対応のオンライン相談・店頭相談にて、新宿の漢方薬局「太陽堂」があなたのタイプに合った漢方ケアをご提案いたします。
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太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
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太陽堂がはじめての方へ
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記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。
記事作成者 薬剤師 椙田 彩純

担当疾患;循環器、身体の痛み
臨床検査技師の両親の影響で、幼い頃から医療に関心を持つ。
大学卒業後、病院薬剤師として勤務。
対症療法が中心の現場で、繰り返す入退院や長期投薬を目の当たりにし、「もっと力になれる方法はないか」と模索する中で漢方と出会う。
現在は漢方の持つ幅広さと可能性に魅了され、一人ひとりの体質に寄り添った根本改善を追求している。














