
春の嵐は、体にとっても「嵐」です
「天気予報よりも、私の頭痛の方が天気を当てられる」
そんな経験はありませんか?
2月に入り、立春を過ぎると、暖かい強風「春一番」が吹き始めます。
春の訪れは嬉しいものですが、この時期の激しい気圧の変化(低気圧)は、頭痛持ちの方にとっては辛いシーズンの始まりでもあります。
- ズキズキと脈打つような頭痛
- 頭が締め付けられるような重さ
- フワフワするめまい
実はこれ、漢方では「体に余分な水が溜まっているサイン」だと考えます。
今回は、春の嵐に負けないための、頭と体の「水はけ」を良くする養生法についてお話しします。
なぜ春は頭が痛くなる? 犯人は「風」と「水」
春の頭痛には、漢方ならではの2つの原因があります。
1. 春は「風(ふう)」が頭を攻撃する
漢方では、春は「風邪(ふうじゃ)」という邪気が強まると考えます。
自然界の風が木々を揺らすように、風邪は体の一番上にある「頭」や「首」に入り込み、痛みを引き起こします。春一番の強い風に当たった後に頭痛がするのはこのためです。
2. 低気圧で「水(みず)」が膨張する
山に登るとお菓子の袋がパンパンに膨らむのを見たことがありますか?
低気圧が近づくと、私たちの体でも同じことが起こります。血管や細胞の中の水分が膨張し、神経を圧迫してしまうのです。
もともと体に「余分な水(湿気)」が溜まっている人ほど、この影響を強く受けます。

あなたはどっち? 頭痛のタイプ別診断表
「頭が痛い」と言っても、原因によって対処法が少し違います。自分の症状に近いものをチェックしてみましょう。
| 特徴 | ① 風邪(ふうじゃ)タイプ(春風アタック型) | ② 水滞(すいたい)タイプ(雨の日むくみ型) |
| 痛みの特徴 | ズキズキと脈打つ 痛む場所が移動する | 頭が重く、締め付けられる 帽子を被っているような感覚 |
| その他の症状 | 首や肩の凝り 発熱、悪寒 | めまい、吐き気 体が重だるい、むくみ |
| 悪化する条件 | 風に当たった後 温度差がある時 | 雨が降る前(低気圧) 湿度が高い日 |
| 対策食材 | 「香りで発散」 シソ、ネギ、ミント | 「豆で水を抜く」 小豆、黒豆、ハトムギ |
今日からできる! 漢方流「頭痛撃退」3つの習慣
鎮痛剤を飲む回数を減らすために、普段からできることがあります。
1. 「豆」と「海藻」で水を抜く
水滞タイプの方(雨の日に弱い方)は、とにかく体から余分な水分を追い出すことが最優先です。
- 小豆(あずき): 強力な利尿作用があります。甘さを控えた「あずき茶」などがおすすめ。
- 黒豆・ハトムギ: 体の湿気を取ってくれます。
- 昆布・ワカメ: 硬くなったしこりをほぐし、水の巡りを良くします。
2. 「耳のマッサージ」で気圧センサーを整える
内耳(耳の奥)は、気圧の変化を感じ取るセンサーです。ここが過敏になっていると頭痛が起きます。
- やり方: 両耳をつまんで、上・下・横に軽く引っ張ったり、くるくると回したりします。
- タイミング: 「天気が崩れそうだな」と思ったら、痛くなる前にやってみましょう。血流が良くなり予防になります。

3. 胃腸を休めて「水」を溜めない
実は、胃腸が弱ると水分代謝が落ち、頭痛の原因となる「湿(しつ)」が生まれます。
お正月から胃腸の疲れを引きずっている方は、頭痛も起きやすい状態です。
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気象病と漢方に関するよくある質問(FAQ)
コーヒーは頭痛に良いと聞きましたが本当ですか?
はい、タイミングによっては効果的です。
コーヒーに含まれるカフェインには血管収縮作用があり、低気圧で広がった血管を元に戻して痛みを和らげる効果が期待できます。また、利尿作用で「水」を出す働きもあります。
ただし、身体が冷えるのと血管の収縮により逆に頭が痛くなる場合があるので飲み過ぎには注意です。
頭痛薬と漢方薬は一緒に飲んでもいいですか?
基本的には、時間を空ければ問題ないです。
痛みがひどい時は我慢せずに鎮痛剤を使っても構いません。
漢方薬は「痛くならない体質を作る」ために毎日飲み、鎮痛剤は「今ある痛みを止める」ために頓服として使う、という使い分けが理想的です。
漢方薬は鎮痛剤と何が違うのですか?
「痛みの原因(水)」を取り除くかどうかの違いです。
一般的な鎮痛剤は、痛みの信号をブロックして一時的に楽にするものです。
一方、漢方では痛みの原因となっている「余分な水の滞り」を排出したり、「冷え」を改善したりして、気圧の変化に負けない体を作ることを目指します。
漢方薬なら誰でも同じものが効きますか?
いえ、体質によって最適な薬は全く異なります。
同じ「気象病」でも、胃腸が弱くて水が溜まっている人と、冷えが強くて血行が悪くなっている人では、使う漢方薬が正反対になることもあります。
自分に合わないものを飲むと効果が出にくいだけでなく、逆効果になることも。自己判断せずに、ぜひ一度ご相談ください。
【改善実例】天気が崩れると吐くほどのめまい(昭和18年生 女性)
「水分の摂取は少ないのに、なぜかめまいが…」半年で発作ゼロへ
●ご相談内容 数年前から、突発的な「めまい(眩暈)」に悩まれていました。 普段から水分をあまり摂らない方でしたが、特に春先や台風シーズンなど天気が不安定な時期になると症状が悪化する傾向がありました。年に数回ある激しい発作の時は、天井がぐるぐる回り、食べたものを吐いてしまうほど辛い状態でした。
●漢方服用の経過
- 漢方薬: 胃腸を温めて余分な水分を動かす漢方薬と、水の巡りを改善する漢方薬の2種類を使用。
- 6ヶ月後: 漢方を飲み始めてから、一度もめまいの発作が出ていない。「あんなに辛かったのに嘘みたい」と驚かれていました。調子が良いので分量を減量。
- 9ヶ月後: その後も再発はなく、最後に冷えを取る漢方で体質を整えて服用終了。
薬剤師の視点 この方のように「普段あまり水を飲まない」という方は、実は「体の中に古い水が溜まって動かない(水毒)」状態であることが多いです。
胃が冷えて水の巡りが止まっているところに、低気圧が近づくと体内の圧力が変化し、行き場を失った水が耳(三半規管)を攻撃して激しいめまいや嘔吐を引き起こします。
「胃を温めて水を動かす」という漢方の基本で、治った方になります。
まとめ:天気予報に振り回されない体へ
「明日は雨だから、頭が痛くなるかも…」と憂鬱になるのは辛いですよね。
- 風が強い日は、スカーフで首を守る。
- 雨の予報が出たら、豆類を食べて水を出す。
このように「先回り」して養生することで、頭痛の頻度や強さは必ず変わってきます。
春をスッキリとした頭で迎えるために、まずは体の「水はけ」から見直してみませんか?
長年の頭痛に悩んでいる方は、体質改善のプロである太陽堂へぜひ一度ご相談ください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。













