
「病院のステロイド治療で、検査の数値(CKなど)は落ち着いたと言われた。それなのに、身体の重だるさが抜けない……」
「階段を上るのも、椅子から立ち上がるのもつらい。以前より筋肉がやせてきた気がして不安……」
「お薬を減らすたびに、また痛みや力の入りにくさが戻るのではないかと怖い……」
皮膚筋炎・多発性筋炎は、自分の免疫が筋肉や皮膚を攻撃してしまうことで起こる病気です。治療の中心は、病院のステロイド(プレドニンなど)や免疫を抑えるお薬です。新宿の漢方薬局「太陽堂」では、病院の治療を主役としたうえで、「数値は落ち着いたのに残る疲労感や痛み」に並走することをお手伝いしています。
このページでは、数値が落ち着いても疲労感が残る理由、病院のお薬との付き合い方、漢方の考え方、すぐ受診してほしいサイン、実際の経過をご説明します。
(※皮膚筋炎・多発性筋炎の症状や病院での治療の説明は、本体ページにまとめています。このページは「治療を続けているが、疲労感と筋力が戻らない」方に向けた考え方です。)
※大切なお願い:ステロイドや免疫を抑えるお薬は、自己判断で減らしたりやめたりしないでください。急にやめると、病気が悪化したり、身体に大きな負担がかかったりすることがあります。お薬の量は、必ず主治医と相談して決めてください。
【この記事の結論:数値は落ち着いたのに残る疲労感に対する漢方の考え方】
- 起こる理由(原因): 検査の数値は、筋肉の炎症の程度を見るものです。炎症が落ち着いても、筋肉を養う力や体力がすぐに戻るとは限りません。漢方では、①熱がこもっている ②筋肉を養う気と栄養が足りない ③血の巡りが悪いの3つから見ます。
- 漢方の解決策: 病院の治療が主役です。漢方は併用しながら、胃腸を整えて気と栄養を補い、巡りを整えることで、疲労感や痛みに並走します。
- 対象となる主なお悩み: 数値は落ち着いたのに疲労感が抜けない方、階段や立ち上がりがつらい方、お薬を減らすと症状が戻る方、お薬による胃の不調がある方
数値は落ち着いたのに、疲労感が残る理由
病院では、筋肉の細胞が壊れたときに血液中に出てくる「CK(クレアチンキナーゼ)」などの数値を見ながら、ステロイドの量を調整します。数値が下がるのは、筋肉の炎症が落ち着いてきたという良いサインです。
ただ、炎症が落ち着いても、傷んだ筋肉が元の力を取り戻すには時間がかかります。長くお薬を続けていると、胃の不調や、筋肉のやせが気になる方もいます。「数値は良いのに、身体が重い」というのは、気のせいでも、怠けでもありません。
病院のお薬との付き合い方・すぐ受診してほしいとき
ステロイドや免疫を抑えるお薬は、漢方と併用できます。飲む時間をずらすなど、飲み方をご案内します。お薬手帳と、最近の検査結果をお持ちください。
※すぐに主治医へ:少し動いただけで息切れがする・空咳が続く(間質性肺炎という肺の合併症のことがあります)/食べ物が飲み込みにくい・よくむせる/急に力が入らなくなった/発熱が続く——こうした場合は、次の予約日を待たずに、主治医に連絡してください。
皮膚筋炎・多発性筋炎の症状や病院での治療については、本体ページをご覧ください。
漢方の考え方|筋肉を養う力を、胃腸から立て直す
漢方では、筋肉は胃腸の働きと深く関わると考えます。食べたものから気と栄養を作り、筋肉に届ける力が落ちていると、力が入りにくい、疲れやすい、という状態が続きます。熱がこもっている時期は熱を鎮め、落ち着いてきたら気と栄養を補う、という順番で見ます。
【比較表】3つの見方と漢方アプローチ
| 見方 | 身体の様子 | 太陽堂の漢方アプローチ(働き) |
| ①熱がこもる (湿熱) | 皮膚に赤みや熱がある、筋肉の痛みが強い。 | 【熱を冷まし、鎮める漢方薬】 こもった熱を穏やかに鎮めます。 |
| ②気と栄養が足りない (気虚・脾虚) | 力が入りにくい、疲れやすい、食が細い、足が細くなった。 | 【胃腸を整え、気と栄養を補う漢方薬】 消化吸収を助け、筋肉に栄養を届ける力を後押しします。 |
| ③血の巡りが悪い (瘀血) | 冷えると痛む、手先が白くなる、こわばる。 | 【血流を整える漢方薬】 滞った血の巡りを整え、筋肉のこわばりをゆるめます。 |
(※ご自身でどれか分からなくても大丈夫です。「今のお薬の量」「検査の数値」「一番つらい動作」を伺いながら、こちらで整理します。)
【薬剤師コラム①】数値が安定しても「重だるい」という声
担当薬剤師:椙田
病院でのステロイド治療は、筋肉が壊されるのを止めるために欠かせないものです。一方で、長く飲んでいると、顔のむくみ、胃の不快感、筋肉のやせを心配される方も少なくありません。
病院の数値が安定していても、「なんとなく身体が重だるい」「力が入らない感じが続く」という声をよく伺います。漢方は、お薬による身体の負担に配慮しながら、落ちてしまった筋肉の活力を補うことをお手伝いします。
何を目安に見るか・毎日の養生
太陽堂では「まず3ヶ月」を一つの単位として、次の変化を一緒に確認します。検査の数値は、病院で確認していただきます。
- 疲労感(午後や夕方の重だるさが変わってきたか、横にならずに過ごせる時間が増えたか)
- つらい動作(階段を上る、椅子から立ち上がる、髪を乾かすときに腕を上げる、といった動作が楽になったか)
- 痛み(筋肉や関節の痛みが和らいだか)
- 胃腸の調子(食欲、胃の不快感)
※効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。症状の改善や、お薬を減らせることを保証するものではありません。
養生|無理をしない・冷やさない・しっかり食べる
- 運動は主治医の指示に沿って: 炎症が強い時期の無理な運動は、筋肉の負担になります。リハビリや運動の量は、主治医に確認してください。
- 身体を冷やさない: 冷えると痛みやこわばりが出やすくなります。
- たんぱく質をしっかりとる: 筋肉の材料になります。食が細い方は、一度に無理して食べず、少しずつ回数を分けてください。
- 感染に気をつける: 免疫を抑えるお薬を飲んでいる間は、手洗い・うがい・人混みでのマスクを。
- 皮膚の症状がある方は日焼けを避ける: 紫外線で皮膚の症状が悪化することがあります。日焼け止めや帽子を使ってください。
【薬剤師コラム②】息切れや空咳は、必ず主治医に伝えてください
担当薬剤師:前原
皮膚筋炎・多発性筋炎では、間質性肺炎(かんしつせいはいえん)という肺の合併症が出ることがあり、注意が必要です。階段で息切れが強くなった、風邪でもないのに空咳が続く、というときは、次の診察を待たずに主治医に伝えてください。
東洋医学では、皮膚と肺は深く関わっていると考えます。店頭では、筋肉や皮膚の症状だけでなく、呼吸の様子も必ず伺っています。
【改善実例】ステロイド治療と並走した方のエピソード
【15年続く多発性筋炎の痛み】80代 女性|4ヶ月で症状が落ち着き、1年1ヶ月で治療終了
【ご相談時の状態】 15年ほど前に病院で「多発性筋炎」と診断された方です。病院でステロイド(プレドニン)を処方されていましたが、痛みに悩み、ご相談に来られました。
【太陽堂の提案】 ①痛みを取る漢方薬 ②ミネラルを補う漢方薬 の2種類をお渡ししました。
- 4ヶ月後: 筋炎の症状が落ち着いてきて、股関節の痛みも和らいでいました。
- 10ヶ月後: 股関節の痛みも筋炎の症状も出なくなり、病院でステロイドの量が4分の3に減ったとのことでした。
- 1年1ヶ月後: 痛みがないため、病院でさらにステロイドが減量されました。調子が良いので、漢方は治療終了となりました。
※効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。症状の改善を保証するものではありません。ステロイドの減量は、主治医が検査と症状をもとに判断されたものです。自己判断での減量・中止はしないでください。
よくあるご質問(FAQ)
ステロイドや免疫を抑えるお薬と一緒に漢方を飲んでも大丈夫ですか?
はい、多くの場合、併用していただけます。病院の治療が主役で、漢方は疲労感や痛みに並走する役割です。
飲む時間をずらすなど、飲み方をご案内します。お薬手帳をお持ちください。
漢方を飲めば、ステロイドを減らせますか?
「減らせます」とお約束することはできません。ステロイドの量は、主治医が検査と症状をもとに決めるものです。
漢方で体調が整ってきた結果、主治医の判断で減量になった方はいらっしゃいます(上の実例をご覧ください)。自己判断での減量・中止はしないでください。
リウマチ性多発筋痛症と言われています。このページの考え方で良いですか?
名前は似ていますが、別の病気です。リウマチ性多発筋痛症については、別の記事でまとめています。
どのくらいの期間で変化を感じられますか?
まず「3ヶ月」を一つの単位として、疲労感、つらい動作、痛み、胃腸の調子を一緒に確認します(※個人差があります)。
治療が長く、筋肉のやせが進んでいる方は、半年単位でじっくり整えていきます。
費用はどのくらいかかりますか?
漢方薬の費用は、週5,000円前後〜(月2万円前後〜)が目安です。相談料は無料です。
お作りする前に必ず金額をお伝えします。ご予算のご希望も含めて率直にお伝えください。
まとめ|病院の治療を主役に、残る疲労感に並走する
「数値は良いと言われた。でも、身体は重いまま。この先、元のように動けるのだろうか」
- 検査の数値は炎症の程度を見るもので、筋肉を養う力や体力がすぐ戻るとは限りません。「数値は良いのに重だるい」は、気のせいではありません。
- 病院の治療が主役です。ステロイドや免疫を抑えるお薬は、自己判断で減らしたりやめたりしないでください。漢方は併用しながら、胃腸から気と栄養を補い、巡りを整えます。
- 息切れ・空咳・飲み込みにくさ・急な筋力低下は、次の診察を待たずに主治医へ。運動の量は主治医の指示に沿ってください。
「数値が良いのだから我慢するしかない」と、重だるさを抱えたまま過ごし続けないでください。
今のお薬の量、検査の数値、一番つらい動作を丁寧にお伺いし、全国対応のオンライン相談・店頭相談にて、新宿の漢方薬局「太陽堂」があなたに合った漢方ケアをご提案いたします。
関連するお悩み
皮膚筋炎・多発性筋炎は、他の自己免疫の病気と重なっていることもあります。ご自身の状態に近いページもぜひご参照ください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
太陽堂がはじめての方へ
ご相談を考え始めた方は、まずこちらをどうぞ。
記事作成者 薬剤師 椙田 彩純

担当疾患;循環器、身体の痛み
臨床検査技師の両親の影響で、幼い頃から医療に関心を持つ。
大学卒業後、病院薬剤師として勤務。
対症療法が中心の現場で、繰り返す入退院や長期投薬を目の当たりにし、「もっと力になれる方法はないか」と模索する中で漢方と出会う。
現在は漢方の持つ幅広さと可能性に魅了され、一人ひとりの体質に寄り添った根本改善を追求している。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。














