
「左の肩甲骨のすぐ下あたりに、ズーンとした重い痛みがある」
「左の肋骨の下あたりに、常に何かがつかえているような違和感がある」
「湿布を貼っても、ロキソニンを飲んでも、その場所だけ一向に良くならない」
背中や脇腹の痛みの中でも、このように「左側だけ」「ピンポイント」で痛む場合、整形外科やマッサージに行っても原因が分からず不安になる方は非常に多いです。筋肉の凝りだと思って湿布を貼ったり痛み止めを飲んだりしても良くならないその違和感は、実は体の奥深くにある「膵臓(すいぞう)」からのSOSサインかもしれません。
この記事では、新宿の漢方薬局「太陽堂」が、左側に集中する痛みのメカニズムと、体の内側から巡りを整える漢方アプローチについて解説します。
【この記事の結論:左の肩甲骨・肋骨の下が痛む理由と対策】
- 現状の悩み: 左の肩甲骨の下や、左肋骨の下あたりに限定された鈍痛・違和感が長引いている。
- 西洋医学の視点: 胃の後ろから左脇腹に向かって伸びる「膵臓(膵尾部)」の疲労が、神経を通じて左背中や肋骨に痛みを飛ばしている(放散痛)可能性。
- 漢方の視点: 内臓の疲労によって、局所的に血の巡りが滞る「瘀血(おけつ)」や、ストレスで気が詰まる「気滞(きたい)」が生じている状態。
- 解決へのアプローチ: ロキソニン等で表面の痛みを麻痺させるのではなく、漢方で消化器官の負担を軽くし、血流の滞りを整える(未病のケア)を行う。
※左の背中や肋骨周辺の長引く不調に対する、太陽堂の具体的な漢方アプローチについては、こちらの【慢性膵炎の漢方サポートページ】もあわせてご覧ください。
【西洋医学の視点】なぜ「左側」だけが痛むの?
「背中が痛い」「お腹が痛い」という漠然とした症状ではなく、「左の肩甲骨の下」「左の肋骨の下」とピンポイントで痛みを感じるのには、臓器の配置(解剖学的な理由)が深く関わっています。
膵臓は、胃のすぐ裏側(背中側)にあるオタマジャクシのような形をした臓器です。その頭側は体の右側にありますが、尻尾側(膵尾部:すいびぶ)は左の肋骨の奥、脾臓(ひぞう)に向かって長く伸びています。
脂っこい食事やアルコールの摂りすぎ、過度なストレスによって膵臓が疲労すると、この左側に伸びた「膵尾部」に負担がかかることがあります。すると、脳が内臓の痛みを皮膚や筋肉の痛みと勘違いし、「左の肩甲骨の下」や「左肋骨の下」に痛み(放散痛:ほうさんつう)としてサインを出すのです。
【注意】ロキソニンで痛みを散らしていませんか?
痛みが辛いからと、自己判断でロキソニンなどの鎮痛剤(NSAIDs)を飲み続けている方はいませんか?
筋肉の炎症であれば鎮痛剤で和らぐこともありますが、内臓(膵臓)の疲労が原因の場合、ロキソニンは「痛みの伝達を一時的にブロックしているだけ」であり、膵臓そのものを休ませているわけではありません。むしろ、鎮痛剤の副作用によって胃腸が荒れると、隣り合う膵臓の負担がさらに増え、状態をこじらせてしまう恐れがあります。
【太陽堂コラム】漢方で紐解く「左側のピンポイントな痛み」
ここで、東洋医学(漢方)の視点から「左側のピンポイントな痛み・違和感」について解説してもらいましょう。薬剤師の林と石川がお答えします。
【薬剤師コラム①】ピンポイントで刺さるような痛みは「瘀血(おけつ)」
担当薬剤師:林 泰太郎(調剤薬局での勤務経験あり)
「いつも同じ左側の場所が、ズキズキ、またはズーンと痛む」というご相談に対し、漢方では血の巡りが滞った『瘀血(おけつ)』を疑います。膵臓に負担がかかり続けると、その周辺の微小な血管に老廃物が溜まり、滞った血が局所的な痛みを引き起こすのです。
マッサージで表面の筋肉をほぐしても一時的にしか良くならないのは、奥深くの内臓周辺の血流が滞っているからです。漢方でこの『瘀血』を流すことで、体の奥にへばりついたような違和感を優しく解きほぐしていきます。
【薬剤師コラム②】肋骨の下のつかえ感は「気(き)」の詰まり
担当薬剤師:石川 満理奈(調剤薬局での勤務経験あり)
左の肋骨の下に、風船が膨らんだような圧迫感や違和感がある場合、漢方ではこれを『胸脇苦満(きょうきょうくまん)』と呼び、ストレスや内臓疲労による『気滞(きたい:エネルギーの滞り)』が原因と考えます。
ストレスを抱え込んだり、消化器系(脾胃)が処理しきれない脂質を摂りすぎたりすると、気の通り道である肋骨周辺で渋滞が起きてしまうのです。鎮痛剤でごまかすのではなく、漢方で気の巡りをスムーズにし、内臓の緊張をリラックスさせてあげることが根本的なケアに繋がります。
「単なる筋肉痛」と「内臓からのサイン」を見分けるチェック表
左側の痛みが整形外科的なもの(筋肉・骨)なのか、内臓(膵臓)から来ている可能性があるのか、一般的な特徴をまとめました。
| チェック項目 | 筋肉痛・神経痛・姿勢の悪さ | 膵臓のお疲れ(放散痛)の疑い |
| 痛みの性質 | 動かした時、特定の姿勢でピキッと痛む | じっとしていてもズーンと重く痛む、奥深くが痛む |
| 痛むタイミング | 運動後、長時間同じ姿勢をとった後 | 食後(特に脂っこいもの・お酒の後)数時間たってから |
| 薬やケアの効き目 | 湿布、ストレッチ、鎮痛剤(ロキソニン等)で楽になる | 湿布や鎮痛剤を飲んでも、奥の違和感がスッキリ取れない |
| 姿勢による変化 | 体を反らすと痛い、ひねると痛い | 前かがみ(お辞儀の姿勢)になったり、膝を抱えたりすると少し楽になる |
| その他の症状 | 肩こり、首こりを伴う | 食後のひどい胃もたれ、おならが多い、便が油っぽい(脂肪便) |
※右側の項目に複数当てはまる場合は、痛みの出どころが筋肉ではなく「内臓の疲労(未病)」である可能性があるため、体の内側からのアプローチが必要です。
「左の肩甲骨・肋骨の下の痛み」に関するよくあるご質問(FAQ)
血液検査では異常がなかったのに、左の背中が痛みます。気のせいでしょうか?
気のせいではありません。
血液検査(アミラーゼやリパーゼの数値)やエコー検査で異常が出ない段階でも、膵臓が無理をして働いている「未病」の状態であれば、放散痛として痛みを感じることは十分にあります。漢方では、数値に現れる前の微細な滞り(瘀血や気滞)にアプローチし、不調が本格化する前に体を整えることを得意としています。
左肋骨の下の違和感は、胃が悪いからだと思っていました。
もちろん胃炎などが原因の場合もありますが、膵臓が関連しているケースもあります。
胃薬を飲んでも改善しない場合や、背中側(肩甲骨の下)まで痛みが抜けるような場合は、胃の奥にある膵臓が関連している可能性があります。東洋医学では、胃と膵臓を含めた「消化器系全体(脾胃)」の連携を整えることで、どちらの負担も軽くしていくサポートを行います。
痛みが辛い時はマッサージに行っても良いですか?
無理のない範囲であれば問題ありません。
筋肉の緊張をほぐすことで一時的なリラックス効果は得られます。ただし、根本的な原因が内臓疲労(膵臓の疲れ)である場合、外側からのマッサージだけでは解決しません。食事の見直しと漢方による「内側からの巡りのケア」を並行して行うことが大切です。
まとめ:ピンポイントな痛みは「体の奥の滞り」を教えてくれる鏡
「マッサージに行っても、左肩甲骨の下のコリだけが取れない」
「左の肋骨の下にいつも違和感があり、ロキソニンを手放せない」
こうした長引くピンポイントな不調は、決してあなたの姿勢の悪さだけが原因ではありません。体の奥深くで一生懸命に働いている膵臓が、「血流が滞っているよ」「これ以上は消化の負担に耐えられないよ」と伝えてくれている大切なSOSです。
痛み止めでサインを消してしまう前に、漢方の力で全身の「気」や「血」を巡らせ、内臓を芯から労わってみませんか?「病院に行っても原因が分からず、毎日不安な気持ちで過ごしている」「薬でごまかす生活から抜け出して、根本から体質を見直したい」とお悩みの方は、一人で抱え込まず、新宿の漢方薬局「太陽堂」にご相談ください。
私たちが、あなたの痛みの特徴や生活習慣から体質を紐解き、体質に合った漢方薬で、自然な巡りを取り戻すお手伝いをいたします。左の背中・肋骨の下の違和感への太陽堂の詳しいアプローチは、こちらの専門ページをご覧ください。
関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。
ご自身の状態に近いものを下の表から選んで、詳しいページをご覧ください。
| こんな方は | 病気・記事 | 詳しいページ |
| 背中の痛みやみぞおちの違和感が長引き、慢性膵炎が心配 | 慢性膵炎 | 👉 慢性膵炎でお悩みの方へ |
| 脂肪便・体重減少・食後の強い胃もたれがある | 膵性消化不良(膵外分泌機能不全) | 👉 膵性消化不良でお悩みの方へ |
| みぞおちと背中が同時に痛い(胃薬が効かない) | ブログ:みぞおちと背中が同時に痛い | 👉 みぞおち・背中の痛みの記事へ |
| 胆石・胆のうの不安もある(右側の痛み・発作) | 胆石・胆砂・胆泥・胆のう炎 | 👉 胆石でお悩みの方へ |
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。














