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【薬剤師監修】人参養栄湯はどんな漢方?体力低下・長引く咳のサポートと補中益気湯との使い分け

2026 8/31
ブログ
2026年8月15日2026年8月31日
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  3. 【薬剤師監修】人参養栄湯はどんな漢方?体力低下・長引く咳のサポートと補中益気湯との使い分け
和紙のような質感のある背景に、漢方薬「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」を紹介するイラスト解説図。上部には「体力低下・長引く咳のサポートに。補中益気湯との使い分けを解説」とのテキスト。中央には青白く渦巻く湯気が立つお椀が描かれている。お椀を囲むように、左側に人参(ニンジン)、地黄(ジオウ)、芍薬(シャクヤク)、右側に当帰(トウキ)、陳皮(チンピ)、白朮(ビャクジュツ)の6つの生薬のイラストと名前が配置されている。下部には「漢方薬『人参養栄湯(にんじんようえいとう)』」と書かれて
目次

病後や長い治療のあと、すり減った体力が戻らないとお悩みですか?

「大きな病気や長い治療のあと、以前のような体力がなかなか戻らない」

「疲れやすいうえに、咳が長引いて日々の活力を削られている」

「食が細くなってしまい、周りから顔色も悪いと心配される」

太陽堂には、このような「なかなか抜けない疲労感」や「慢性的な体力の消耗」に関するご相談が数多く寄せられます。とくに、長期間にわたるお薬の服用や、年齢に伴う体力の低下が重なると、「休んでも疲れが取れない」という状態に陥りやすくなります。

東洋医学(漢方)の視点で見ると、こうしたお悩みの根本には、体を動かすエネルギーである「気」が枯渇し、同時に体を潤し温める栄養である「血(けつ)」も不足してしまっている状態が隠れていると考えます。

今回は、このように「気と血の両方を激しく消耗した体」を優しく立て直すために選ばれる漢方薬「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」について、似た漢方薬(補中益気湯など)との使い分けも含めて、薬剤師が詳しく解説いたします。

【太陽堂が解説する「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」の特徴とサポート】

  • 漢方薬の主な働き: 人参養栄湯は、消耗して不足した「気(エネルギー)」と「血(栄養)」を同時にたっぷりと補い、胃腸の働きを助けながら、呼吸や心身のバランスを整える働きが得意な漢方薬です。
  • 適した体質・サイン: 病後や長引く治療で体力が低下している、疲れやすくて食欲がない、手足が冷える、顔色がすぐれない、長引く咳などの呼吸器の違和感を伴うといったサインを感じやすい体質の方に向いています。
  • 太陽堂でのサポート: この人参養栄湯をベースにしつつ、お一人おひとりの体質や日々の生活習慣に合わせて生薬のバランスを細かく調整し、根本的な体質からの見直しをサポートします。

【コラム】薬剤師 林の視点「病院の治療(抗菌薬・化学療法など)と漢方のアプローチの違い」

「例えば、長引く呼吸器の不調(非結核性抗酸菌症など)で呼吸器内科を受診すると、複数の『抗菌薬(マクロライド系など)』を年単位で長く飲み続ける治療が行われることがあります。また、別の病気で『化学療法(抗がん剤)』や強いお薬による治療を受ける方もいらっしゃいます。

これらのお薬は、原因となる菌を抑え込んだり、病気の進行をブロックしたりするために非常に重要で欠かせないものです。

しかし、『なぜこれほどまでに体がだるく、食欲が湧かないのか』という根本の部分に目を向けると、長期の戦いによって体質的な『エネルギー(気)と栄養(血)の枯渇』が起きていることが多々あります。

病院の治療でしっかりと病の勢いを抑えつつ、漢方で『消耗した土台に栄養を満たし、自らの力で体をいたわる土台』を育てていく併用スタイルは、治療を長く乗り切るための体力を支えたい方に大変おすすめです。」

人参養栄湯とは?「気」と「血」を同時に補う漢方薬

東洋医学では、体力の消耗を大きく「気(エネルギー)の不足」と「血(栄養・潤い)の不足」の2つに分けて考えます。人参養栄湯は、この両方を12種類もの生薬で同時に補う、非常に贅沢な組み立てになっています。

1. 気を補うグループ(補気:ほき)

代表的な生薬:人参(ニンジン)、黄耆(オウギ)、白朮(ビャクジュツ)、甘草(カンゾウ)

胃腸の働きを優しく助け、食べたものからしっかりとエネルギー(気)を作り出せるように底上げをします。疲れやすさや、食の細さをサポートします。

2. 血を補うグループ(補血:ほけつ)

代表的な生薬:当帰(トウキ)、地黄(ジオウ)、芍薬(シャクヤク)

顔色の悪さ、皮膚のカサカサとした乾燥、手足の冷えなど、体の潤いと栄養が不足しているサインを立て直します。

3. この処方ならではの特別なグループ(呼吸器と心のケア)

代表的な生薬:五味子(ゴミシ)、遠志(オンジ)、陳皮(チンピ)

よく似た漢方薬に「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」がありますが、一番の違いがこの3つの生薬が入っていることです。

五味子は「呼吸を助けて長引く咳をいたわる」働きがあり、遠志は「不安感や不眠などの心を落ち着かせる」働き、陳皮は「胃腸の巡りを良くして食欲を促す」働きがあります。

ただ栄養を与えるだけでなく、「呼吸器と心のケアまで視野に入っている」こと。ここが人参養栄湯の最大の持ち味なのです。

【比較表】補中益気湯・十全大補湯との使い分けサイン

「疲れ」や「体力低下」に用いられる漢方薬として、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)も非常に有名です。ご自身のサインに合わせて、どの漢方薬が適しているかを見極めることが大切です。

その方の状態・サイン選ばれることが多い漢方薬
疲れはあるが、まだ体力が残っている。
微熱っぽさ・ほてりを伴うことも
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
※熱をさばく「柴胡」が入っており、胃腸をピンと引き上げます
気も血も激しく消耗している。
冷えや顔色の悪さ、乾燥が目立つ
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
※全身の強い疲労や、貧血傾向のサポートに優れます
気も血も激しく消耗している。
さらに咳・呼吸器の弱り・眠りの浅さを伴う
人参養栄湯(にんじんようえいとう)
※呼吸を助ける生薬が入っているのが大きな特徴です

補中益気湯は「まだ戦う力が残っている(少し熱がある)」時に向いており、人参養栄湯は「すっかり冷えて枯渇してしまった」時に向いています。

【コラム】薬剤師 前原の視点「『食べて・眠る』が最高の補薬です」

「『漢方を飲めば体力がつく』と思われがちですが、実は気(エネルギー)と血(栄養)の材料になるのは、毎日の食事と睡眠です。漢方薬はあくまで、その吸収や巡りを手助けするものです。そのため、土台となる食事が細いままでは、せっかくの補う力も最大限には活きてきません。

もし食欲が湧かない時は、無理をして量を食べる必要はありません。消耗しているときは『量より質』です。おかゆ、温かいスープ、山芋、卵など、消化に優しくて栄養のあるものを少しずつ摂りましょう。

そして何より、夜更かしをせずにいつもより早めに休んでください。『しっかり食べて、しっかり眠る』——地味に聞こえるかもしれませんが、これがいちばんの近道なのです。」

人参養栄湯についてのよくあるご質問(FAQ)

補中益気湯とどちらを選べばいいか迷います。

目安は「消耗の深さ」と「咳(呼吸器のサイン)の有無」です。疲れているけれどまだ熱っぽさがあり、食欲も比較的あるなら「補中益気湯」。気も血も深く消耗して冷えており、咳が長引いていたり、呼吸器の弱りを伴っていたりするなら「人参養栄湯」が候補になります。ご自身で判断に迷う場合は、これまでの経過をおうかがいしたうえで最適なものをご提案いたします。

病院のお薬(抗菌薬、咳止め、胃薬など)と一緒に飲めますか?

基本的には併用できるケースが多いですが、お薬の組み合わせによって注意が必要な場合があります。例えば、病院から処方されたお薬で胃腸の調子を整えつつ、漢方で体力の底上げを行うといった飲み合わせはよく見られます。安全のため、お薬手帳をお持ちのうえ、必ず薬剤師にご確認ください。

人参養栄湯を飲むと、胃がもたれることはありますか?

人参養栄湯には、栄養を強力に補う「地黄(ジオウ)」や「当帰(トウキ)」という生薬が含まれています。これらはリッチな成分ゆえに、もともと胃腸が極端に弱く、下痢をしやすい方が飲むと、胃もたれや食欲低下を感じることが稀にあります。太陽堂では、事前にお客様の胃腸の強さをしっかりとお伺いし、負担がかからないように生薬のバランスを細かく調整してお作りしています。

どのくらいの期間、飲むものですか?

病後や長引く治療で消耗した「体力の土台」を立て直す漢方薬なので、数日飲んでパッと元気になるというよりは、数ヶ月単位でじっくりと体に栄養を満たしていくことが多いお薬です。(※感じ方や必要な期間には個人差があります)。定期的に体調の変化を確認しながら、その時に合った量や中身へと調整していきます。

まとめ:消耗の「中身」に合わせて、正しい補い方を選ぶ

「体力低下や長引く咳をサポートする人参養栄湯」について解説しました。

ポイントは以下の3つです。

  • 病後や治療後の深い疲労感は、「気(エネルギー)」と「血(栄養)」の枯渇が原因かも
  • 人参養栄湯は、気と血を補いながら、呼吸器や心のバランスを整えるのが得意
  • 補中益気湯などと迷った時は、「消耗の深さ」と「咳の有無」で見極める

同じ「疲れ」でも、消耗の中身や熱の有無によって、合う漢方薬はまったく異なります。

「病気のあと、ずっと体力が戻らない」「長引く治療を続けるための体力が心配」という方は、一人で悩まずに、ぜひお気軽に太陽堂へご相談ください。

あなたのお身体の消耗状態を丁寧に読み解き、一番適したオーダーメイドの漢方で、少しずつ活力を取り戻し、前向きな日々を過ごせる身体づくりのサポートをさせていただきます。LINEやDMからのご相談も随時受け付けております。

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太陽堂の特徴

”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”

特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)

特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。

特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。

太陽堂がはじめての方へ

ご相談を考え始めた方は、まずこちらをどうぞ。

初めての漢方相談ガイド
漢方の料金の正直な話
改善症例の一覧
開局10年の記録

記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

太陽堂について詳しく見る
林先生 自己紹介

記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表

沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。

調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。

漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。

調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。

太陽堂について詳しく見る

漢方薬について

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