
「ある日突然、天井がぐるぐる回る激しいめまいに襲われ、起き上がれなくなった…」
「吐き気と嘔吐が止まらず、救急車で運ばれて前庭神経炎と診断された…」
「ステロイドやメリスロンを飲んで激しいめまいは治まったが、フワフワしたふらつきが残っている…」
「発症から数ヶ月経つのに、歩く時や運転中にまた起きたら…という不安が消えない…」
ある日突然、耳の奥にあるバランス器官の神経が炎症を起こし、突発的に激しい「回転性のめまい」を引き起こす「前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)」。
数日から数週間にわたって強いめまいや吐き気が続くため、日常生活が完全にストップしてしまう非常に辛い疾患です。さらに、激しい発作が治まった後も、数ヶ月から年単位で「ふらつき(後遺症)」や「再発への不安感・トラウマ」に悩まされる方が多くいらっしゃいます。
今回は、前庭神経炎によるふらつきが長引く理由と、病院のお薬(西洋薬)の役割、そして「地に足のついた穏やかな日常」を取り戻すための漢方アプローチについて解説します。
前庭神経炎とは?他のめまい(メニエール病・BPPV)との違い
私たちの耳の奥(内耳)には、体の傾きや回転を感じ取る器官があり、その情報を脳へ伝えるのが「前庭神経」です。
この神経に、風邪などのウイルスが感染して急激な「炎症」が起こり、脳への情報伝達がパニックを起こすことで激しいめまいが生じるのが前庭神経炎です。
めまいを引き起こす疾患はいくつかありますが、治療法や漢方のアプローチが異なるため、まずはご自身の症状の特徴を整理してみましょう。
比較表:代表的なめまい疾患の違い
| 疾患名 | めまいの特徴 | 耳鳴り・難聴の有無 |
| 前庭神経炎 | 数日〜数週間続く激しい回転性めまい。動くと悪化する。 | 【なし】耳の聞こえには影響しないのが最大の特徴。 |
| 良性発作性頭位めまい症(BPPV) | 寝返りなど、頭を動かした時だけ数秒〜数十秒の短いめまいが起こる。 | 【なし】 |
| メニエール病 | ストレスなどで繰り返すめまい発作(数十分〜数時間)。 | 【あり】耳の詰まり感や低音の難聴を伴う。 |
※もし「耳鳴り」や「難聴」を伴う場合は、メニエール病など別の疾患の可能性が高いため、詳しくは以下のページをご参照ください。
病院のお薬(西洋薬)の役割と、ふらつきが長引く理由
前庭神経炎で救急搬送されたり、耳鼻咽喉科を受診したりすると、まずは以下のようなお薬で治療が行われます。
- ステロイド剤: 神経に起きている激しい炎症(火事)を素早く消し止めるための強力なお薬です。
- メリスロン・セファドールなど(抗めまい薬): 内耳の血流を改善し、めまい感を和らげます。
- トラベルミンなど(吐き気止め): 激しい吐き気や嘔吐を抑えます。
- ロキソニンなどの鎮痛剤: 激しいめまいの恐怖から首・肩がガチガチに緊張し、頭痛を引き起こしている場合などに処方(または服用)されることがあります。
これらのお薬は、発症直後の「急性期」の辛さを乗り越えるために絶対に欠かせないものです。しかし、「ステロイドを飲み終え、メリスロンを続けているのに、いつまでもフワフワしたふらつきが抜けない」という方が後を絶ちません。
【薬剤師コラム①】薬を飲んでも「ふらつき(後遺症)」が長引く理由
担当薬剤師:石川 満理奈(調剤薬局での勤務経験あり)
病院のステロイド剤は、発症直後の「激しい火事(炎症)」を素早く消し止めるためには非常に有効です。しかし、火事が収まった後も、神経の周辺には「炎症の焼け跡」や「むくみ(水たまり)」が残ってしまいます。
実は、これが長引く「ふらつき」の正体です。
抗めまい薬やロキソニンといったお薬は、症状や痛みを一時的に和らげますが、この「耳の奥のむくみ」を根本から排出してくれるわけではありません。漢方では、この耳の奥の「水はけ(リンパ液の流れ)」を良くしてむくみを取り除くことで、後遺症のふらつきをスッキリさせるアプローチを得意としています。
太陽堂の漢方アプローチ:「水はけ」と「自律神経」を整える
東洋医学(漢方)では、回転性のめまいや長引くふらつきの多くを、体内の水分代謝の異常である「水毒(すいどく・水滞)」が原因だと捉えます。 また、前庭神経炎ならではの「強い不安感」に対する「気(自律神経)」のケアも欠かせません。
新宿の漢方薬局「太陽堂」では、以下の3つの視点から、ふらつきにくい安定した体づくりをサポートします。
- 水はけを良くし、耳の奥の「むくみ」を取る体内の余分な水分(リンパ液)をスムーズに流し、耳の奥に残った炎症後のむくみをマイルドに取ることで、フワフワとしたふらつきや吐き気を和らげます。
- 気を巡らせ、トラウマ(不安感)を穏やかにする「また発作が起きたらどうしよう」という強い不安感は、自律神経を緊張させ、めまいを長引かせる原因になります。高ぶった神経を穏やかに鎮め、心身の力みを解きほぐす漢方でリラックスを促します。
- 血流を促し、立ちくらみを防ぐ滞った「血(けつ)」をスムーズに流して首から上の血行を改善し、足元がしっかりと安定した土台を作ります。
【薬剤師コラム②】「不安感」がめまいを長引かせる悪循環
担当薬剤師:前原 信太郎(調剤薬局での勤務経験あり)
前庭神経炎のあの激しい発作を一度経験すると、「また運転中にあの地獄のようなめまいが来たら…」という強いトラウマ(不安)を抱くようになります。
実は、このストレスが自律神経を緊張させ、血管を収縮させて耳の奥の血流をさらに悪化させます。「不安だから外出しない→体力が落ちる→血流が悪くなる→さらにふらつく」という負のループに陥ってしまうのです。
太陽堂では、体のふらつきだけでなく、この「不安な心」をなだめる漢方を組み合わせることを大切にしています。心がホッと落ち着くと、不思議と足元のふらつきも安定していくものですよ。
▼さらに詳しい「前庭神経炎の漢方サポート事例」については、こちらの本疾患ページをご覧ください。
前庭神経炎・漢方サポートのよくある質問(FAQ)
病院のめまい止め(メリスロン等)と一緒に漢方薬を飲んでも大丈夫ですか?
はい、基本的には併用可能です。
病院のお薬で辛い症状をコントロールしつつ、漢方薬で「耳の奥の水はけを良くし、ふらつきにくい体質づくり」を並行して行うのは非常に効率的です。
お薬手帳をお持ちいただければ、飲み合わせを詳しく確認いたします。
発症から数ヶ月経ちますが、まだ運転や外出が怖いです。漢方で対応できますか?
はい、もちろんです。
前庭神経炎による「ふらつき」をケアすると同時に、漢方で高ぶった自律神経をなだめることで、運転や外出に対する不安感(トラウマ)を和らげるお手伝いをいたします。
「気づいたら普通に買い物に行けていた」と喜ばれる方も多いですよ。
どのくらいで漢方の変化を感じられますか?
水分代謝や自律神経の状態によって個人差はありますが、早い方であれば1~3ヶ月程度で「フワフワ感が減った」「足元がしっかりしてきた」といった変化を感じられる方が多いです。
根本的な体質の土台づくりには、数ヶ月単位でじっくりと取り組むことをお勧めしています。
まとめ:もう「また起きたら…」という不安に縛られないために
「外出先でまた天井が回ったらどうしよう…」
激しいめまいの恐怖がトラウマとなり、常に不安を抱えながら生活するのは、心身ともに本当にすり減ってしまいますよね。
前庭神経炎による長引くふらつきは、耳の奥にまだ「炎症の跡(むくみ)」が残っているサインです。メリスロンやロキソニンといったお薬でその場をしのぐだけでなく、体の内側から「水と気」の巡りを整えることで、地に足のついた穏やかな日常はきっと取り戻せます。
「一人で外出できる自信を取り戻したい」「お薬への不安から解放されたい」と強く願う方は、ぜひ一度、新宿の漢方薬局「太陽堂」にご相談ください。
私たち薬剤師が、あなたの心と体にしっかりと寄り添い、全力で伴走いたします。養生法をご提案し、全力で伴走いたします。
関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。










