
「雨の日が続くと頭が重い」
「体が鉛のようにだるい」
「夕方になると靴がきつい…」
6月の梅雨入り前後、このような不調に悩まされる方は非常に多いです。
この時期の体調不良は、単なる「気分の問題」ではなく、高い「湿度」と激しい「気圧の変化」が体に物理的な影響を与えていることが原因です。今回は、梅雨特有の3大症状(頭痛・だるさ・むくみ)のメカニズムと、西洋医学・東洋医学それぞれの対策を薬剤師が解説します。
2026年 梅雨入り・梅雨明け予想(平年値)
梅雨の時期は地域によって大きく異なります。まずはご自身の地域の目安を確認しておきましょう。
| 地域 | 梅雨入り(目安) | 梅雨明け(目安) |
| 沖縄・奄美 | 5月初旬〜中旬 | 6月下旬〜7月上旬 |
| 九州〜関東甲信 | 6月上旬〜中旬 | 7月中旬〜下旬 |
| 北陸・東北 | 6月中旬 | 7月下旬 |
梅雨に起こる「3大不調」とその原因
梅雨の不調は、主に以下の3つの要因が複雑に絡み合って起こります。
1. 「水毒(すいどく)」によるむくみと重だるさ
湿気が多いと、体内の水分が汗や尿としてうまく排出されず、余分な水が溜まってしまいます。これを漢方では「水毒(すいどく)」と呼びます。
- 症状: 足のむくみ、体が重い、軟便、食欲不振
2. 「気圧の変化」による偏頭痛・めまい
低気圧が近づくと、自律神経が乱れやすくなります。
- 症状: 頭の重み、ズキズキする痛み、めまい、耳鳴り
3. 「自律神経の乱れ」による倦怠感
寒暖差や日照不足により、活動の「交感神経」と休息の「副交感神経」の切り替えがうまくいかなくなります。
- 症状: 寝ても疲れが取れない、やる気が出ない、イライラ
【薬剤師 椙田先生の視点】気圧の変化と「自律神経」の整え方
こんにちは、薬剤師の椙田です。
雨が降る前に頭が痛くなる、いわゆる「天気痛(気象病)」に悩む方は多いですよね。
西洋医学の視点:鎮痛剤との付き合い方
急な頭痛に対し、ロキソニン(ロキソプロフェン)やイブ(イブプロフェン)などの解熱鎮痛剤を服用される方は多いでしょう。これらは痛みを引き起こす物質(プロスタグランジン)を抑える即効性があり、どうしても外せない仕事がある時などには非常に有効です。
ただし、鎮痛剤はあくまで「痛み」という結果を抑えるもので、原因である「自律神経の乱れ」や「水の滞り」を改善するものではありません。
漢方の視点:五苓散(ごれいさん)などの活用
漢方では、気圧の変化による頭痛を「体内の水分の偏り」と捉えます。脳の浮腫(むくみ)が神経を圧迫して痛みが出ると考えるため、五苓散(ごれいさん)のように、余分な水だけを排出して水分の分布を整えるアプローチをとります。
「薬を飲むほどではないけれど、なんとなく不調…」という未病の段階からケアできるのが漢方の強みです。
【薬剤師 前原先生の視点】胃腸を守り、「水」をさばく食事ケア
薬剤師の前原です。
梅雨時期の「むくみ」や「胃腸の不調」は、食べ方ひとつで大きく変わります。
胃腸の冷えは禁物
暑くなってくると冷たい飲み物や生ものを摂りたくなりますが、これは胃腸の働き(脾:ひ)を弱め、体の中にさらに水を溜め込む原因になります。
おすすめは、紅茶、味噌、生姜など、お腹を内側から温めてくれる食材です。発酵食品やスパイスを上手に取り入れましょう。
むくみ対策の最強コンビ「もろきゅう」
むくみが気になるけれど水分不足も怖い、という方におすすめなのが「もろきゅう」です。
- きゅうり: 利尿作用があり、余分な水を排出します。
- 大豆味噌: 大豆に含まれる成分が脱水を防ぎつつ、ミネラルを補給します。この組み合わせは、梅雨から夏にかけての最高の養生食と言えます。

梅雨の不調対策:OK・NG行動まとめ
| カテゴリ | 〇 おすすめ(養生法) | × 要注意(避けるべきこと) |
| 食事 | 温かい飲み物、生姜、山椒、ウリ科の食材 | 冷たいビール、アイス、脂っこい食事、過度な水分 |
| 生活 | 朝日を浴びる、軽い散歩、湯船に浸かる | 夜更かし、長時間の昼寝、冷房での冷やしすぎ |
| ケア | 適度な発汗(サウナや運動)、深呼吸 | 痛みを我慢しすぎる、鎮痛剤の常用 |
梅雨の体調不良に関するよくある質問(FAQ)
むくみがひどい時は、水分を控えたほうがいいですか?
極端に控えるのは逆効果です。水分が不足すると、体は危機感を感じて逆に水を溜め込もうとします(むくみの悪化)。「一気に飲まず、常温の水をこまめに少しずつ飲む」のが正解です。
ロキソニンと漢方薬は併用できますか?
基本的には併用可能ですが、種類によって注意が必要な場合もあります。痛みが強い時は西洋薬で抑え、日々の体質改善には漢方を使う、という「いいとこ取り」のアプローチがおすすめです。不安な方はお気軽にご相談ください。
「水毒(すいどく)」かどうか自分でチェックする方法はありますか?
舌を見てみてください。舌の縁にギザギザとした歯の跡(歯痕)がついていたり、舌の表面に白い苔が厚くのっている場合は、体内に余分な水分が溜まっているサインです。
まとめ:養生を味方につけて梅雨を乗り切ろう
5月病が落ち着いたかと思えば、すぐにやってくる梅雨。気分も体も晴れない時期ですが、自分の体のタイプを知り、少しの「養生(生活の工夫)」を取り入れるだけで、毎日はぐっと楽になります。
「毎年この時期が辛い」「マッサージに行っても疲れが取れない」という方は、一度ご自身の体質に合った漢方ケアを検討してみませんか?太陽堂では、お一人おひとりの症状に合わせた最適なアドバイスを行っています。
「※梅雨時期の頭痛でも、冷房による冷えや首・肩こりが原因だと感じる方は、こちらの記事も参考にしてください」
次に読んで欲しい記事(梅雨の養生法)
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
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特徴その3.
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お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎


実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈


得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。

















