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【立夏の養生】五月病と急な暑さに注意。心身の疲れを癒やす漢方の知恵と「暑熱順化」

2026 5/10
ブログ-季節の養生法
2026年5月10日
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  4. 【立夏の養生】五月病と急な暑さに注意。心身の疲れを癒やす漢方の知恵と「暑熱順化」
立夏の養生ブログ記事サムネイル。初夏の爽やかな緑の木陰の下、窓から差し込む光の中で、若い日本人女性(短い茶色の髪、ライトブルーのカレンディガン)が疲れた表情で頬杖をついている。彼女の周囲には Managed imbalance(管理された不調)を示すほのかな赤いオーラが漂う。彼女の前には、赤いトマトやゴーヤ、常温の緑茶が置かれた食卓がある。「五月病・急な暑さに」「初夏の心身をゆるめる養生」「5月5日頃は立夏」という文字。水彩イラスト。

5月5日頃は、二十四節気の「立夏(りっか)」です。

暦の上ではこの日から「夏」が始まり、木々の緑が深まり、日差しに少しずつ力強さを感じるようになります。

一年で最も過ごしやすい季節と言われますが、ゴールデンウィークが明けるこの時期、心と体にはこんなサインが出ていませんか?

「連休明けから、どうしてもやる気が出ない(五月病)」
「夜なかなか寝付けず、朝スッキリ起きられない」
「急に暑い日があると、体がついていかずグッタリする」

4月からの緊張の糸がプツンと切れることによる「気分の落ち込み」と、急な気温上昇による「自律神経の乱れ」。

今回は、太陽堂の薬剤師2名が、立夏の時期特有の不調のメカニズムと、夏本番に向けて体を整える養生法を解説します。

目次

「五月病」と「急な暑さ」が自律神経を直撃する

この時期の不調は、単なる「怠け」ではありません。医学的な視点から見た立夏の体の状態について、調剤薬局での経験を持つ薬剤師・前原先生が解説します。

薬剤師:前原 信太郎(調剤薬局勤務 6年の経験)

5月は、4月の新生活で張り詰めていた交感神経(緊張モード)が限界を迎え、一気に疲労が表面化する時期です。西洋医学的な視点でも、環境の変化による『過度なストレス状態』として扱われ、これがいわゆる五月病の正体と言えます。

こうした一時的な気分の落ち込みや不眠に対して、市販の睡眠改善薬や、ビタミン剤(栄養ドリンク)を頼る方も多いと思います。これらは一時的な疲労回復や入眠のサポートとして役立ちます。

しかし漢方では、初夏の不調の根本を『心(しん)』の疲労と考えます。漢方でいう『心』は、血液を全身に巡らせる働きだけでなく、精神や睡眠をコントロールする役割も担っています。気温が急上昇すると、体温調節のために血流が活発になり、『心』に大きな負担がかかります。これが、初夏の動悸や不眠、焦燥感の原因に繋がるのです。

あなたの「心(しん)」はお疲れ気味?初夏の不調チェック

立夏の時期に負担がかかりやすい「心(精神と血流の働き)」が弱っていないか、以下の表でチェックしてみましょう。

チェック症状(自覚サイン)漢方的な体の状態
□連休明けから、理由もなく不安や焦りを感じる「心」のエネルギーが不足し、精神が落ち着かない。
□寝つきが悪い、途中で何度も目が覚める気が頭に昇ったままで、脳がクールダウンできていない。
□急に暑くなった日、動悸や息切れがする気温の上昇に体が適応できず、「心」に負担がかかっている。
□顔が不自然に赤い、または極端に青白い「心」は顔色に現れる。血流のコントロールが乱れているサイン。
□日中もボーッとして、集中力が続かない脳に十分な血(栄養)が巡っていない状態。
□少し動いただけで、ドッと汗をかく自律神経の乱れにより、体温調節機能がうまく働いていない。

胃腸の専門家が教える!夏に備える「赤い食材」と「苦味」

チェックが多かった方は、食事で「心」をいたわってあげましょう。自身の胃腸虚弱を改善した経験を持つ薬剤師・石川先生が、立夏の食養生をアドバイスします。

薬剤師:石川 満理奈(担当:胃腸・体質改善)

漢方では、季節ごとに活発になる臓器があり、夏は『心』の季節です。そして、この『心』を助けてくれるのが『赤い食材』と『苦味のある食材』です。

例えば、トマトやパプリカなどの赤い野菜は、体に潤いを与え、こもった熱を優しく冷ましてくれます。また、緑茶やゴーヤなどの適度な苦味は、高ぶった神経を鎮め、頭をスッキリさせる働きがあります。

ただし、暑くなってきたからといって氷入りの冷たい飲み物をガブガブ飲むと、胃腸が冷えて夏バテの原因になります。常温や温かいお茶で、胃腸を優しくいたわりながら水分補給をしてくださいね。

立夏の養生:夏バテしない体を作る「暑熱順化」

本格的な夏が来る前に、暑さに強い体を作っておくことを「暑熱順化(しょねつじゅんか)」と呼びます。今から始めたい3つの習慣をご紹介します。

① 「うっすら汗をかく」習慣をつける

現代人はエアコンの影響で汗をかく機能が鈍りがちです。1日15分程度のウォーキングや、38〜40度の湯船にゆっくり浸かることで、じんわりと汗をかきましょう。汗腺の働きがスムーズになり、急な暑さでも体温調節がしやすくなります。

② 睡眠を最優先にし、「心」を休ませる

環境変化による疲労感への対策は、とにかく脳を休ませることです。寝る1時間前にはスマホやテレビの画面から離れ、部屋の照明を暗くしましょう。ラベンダーなどリラックス効果のある香りを嗅ぎながら、深い深呼吸を繰り返すのもおすすめです。

③ 「酸味」を取り入れて汗の出すぎを防ぐ

汗をかきすぎると、体内の潤いと一緒に「気(エネルギー)」も漏れ出てしまい、疲労感に繋がります。梅干しやレモン、お酢などの「酸味」には、毛穴をキュッと引き締め、無駄な汗やエネルギーの漏れを防ぐ(収斂作用)働きがあると言われています。

立夏の養生・よくある質問(FAQ)

五月病のような気分の落ち込みに、漢方は使えますか?

はい、漢方を用いたアプローチはメンタルの不調のサポートも得意としています。

ストレスで気が滞っている場合は「気を巡らせるサポート」、睡眠不足や不安感がある場合は「血を補い心を落ち着かせるサポート」など、体質に合わせて心身のバランスを整えるお手伝いをいたします。

栄養ドリンクを飲んでもだるさが抜けません。

市販の栄養ドリンクにはカフェインや糖分が多く含まれており、一時的な活力をサポートしますが、根本的な疲労のチャージにはなっていないことがあります。

疲れが抜けない時は、無理にエネルギーを前借りするのではなく、温かくて消化に良いものを食べ、しっかり眠って「充電」することを優先してください。

まとめ:立夏は「無理をしない」が一番の養生

立夏は、カレンダーの上では「夏」ですが、体はまだ春の疲れを引きずっている移行期間です。

「周りは元気に働いているのに、自分だけやる気が出ない」とご自身を責めないでくださいね。それは体が「少し休んで、夏の準備をしようよ」とサインを出している証拠です。

焦らず、ゆったりとしたペースで、少しずつ体を暑さに慣らしていきましょう。

「夜眠れなくて、朝からだるい」
「気分の落ち込みが長く続いて辛い」

もし、そんな不調が長引く場合は、一人で抱え込まずにご相談ください。

太陽堂では、一人ひとりの「自覚症状」を詳しくお伺いし、西洋と東洋の両面から、心と体をフワッと軽くするお手伝いをいたします。


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特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。

記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

太陽堂について詳しく見る
林先生 自己紹介

記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓

開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。

薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。

自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。

よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。

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