
「梅雨に入ってから、顔のポツポツや赤みが目立つようになった」
「汗と湿気で、肌がムズムズ、ジュクジュクして落ち着かない…」
湿度と気温が急上昇する6月〜7月は、1年の中でも特に「肌のゆらぎ」を感じやすい季節です。外側のスキンケアを頑張っているのに繰り返してしまうそのお悩み、実は体の中にこもった「湿気」と「熱」が原因かもしれません。
今回は、梅雨時期に肌のコンディションが崩れやすくなるメカニズムと、皮膚科の塗り薬などとの上手な付き合い方、そして体の内側から透明感をサポートする漢方の養生法を薬剤師が解説します。
【薬剤師 前原の視点】梅雨の肌荒れメカニズムと、西洋医学・漢方の役割
こんにちは、薬剤師の前原です。
梅雨の時期は、空気中の湿度が上がり、肌表面の汗や皮脂が蒸発しにくくなります。これにより雑菌が繁殖しやすい環境になるのが、この時期特有の肌トラブルの引き金です。
西洋医学の視点:今ある「炎症」と「かゆみ」を鎮める
赤みや強いかゆみ、ポツポツとした肌荒れが起きたとき、皮膚科などの西洋医学では、症状を速やかに鎮めるアプローチをとります。
例えば、炎症を抑えるためにステロイド外用薬(塗り薬)が処方されたり、アレルギー反応やかゆみをブロックするために抗ヒスタミン薬の飲み薬が用いられたりします。また、市販のビタミン剤(チョコラBBなど)で肌のターンオーバーを助けるケアを取り入れる方も多いでしょう。
これらは「今起きている辛い症状」を落ち着かせるために、非常に重要な役割を果たします。
漢方の視点:肌は内臓の鏡。「湿熱(しつねつ)」へのアプローチ
一方で、「薬を塗って一時的に落ち着いても、また同じところにポツポツができる」と悩まれる方も少なくありません。漢方では、皮膚の表面だけでなく「体の中の環境」に目を向けます。
梅雨の肌トラブルの多くは、体に余分な水分が溜まり(湿気)、そこに熱がこもった「湿熱(しつねつ)」という状態が原因と考えられています。体の中に溜まったドロドロの老廃物(湿熱)が、皮膚の表面から外へ出ようとして赤みやトラブルを起こしているのです。
漢方では、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)や清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)などを用いて、「体にこもった熱を冷まし、余分な水分をスッキリ流す」ことで、トラブルを繰り返さない健やかな肌の土台づくりをサポートします。
※紹介した漢方薬は一部になりしっかり合った漢方薬を選定してもらってください。
【薬剤師 石川の視点】肌の「除湿」を叶える食事と生活習慣
薬剤師の石川です。
梅雨の肌を健やかに保つためには、外からのスキンケアに加えて、「体に湿気と熱を溜め込まない食事」が大きなカギを握ります。
「脂っこい・甘い・辛い」は湿熱の元!
梅雨の時期にぜひ控えていただきたいのが、揚げ物などの脂っこい食事、生クリームやチョコレートなどの甘いもの、そして激辛料理です。これらは胃腸に負担をかけるだけでなく、体の中に「過剰な熱とドロドロの湿気」を生み出し、肌荒れの直接的な原因になってしまいます。
水はけを良くする「ハトムギ」の力
肌の調子が揺らぎやすい時期におすすめなのが、ハトムギ(ヨクイニン)です。
ハトムギには、体内の余分な水分を排出する優れた働きがあり、古くから肌をなめらかに保つ和漢植物として親しまれてきました。普段飲んでいるお茶を「温かいハトムギ茶」に変えたり、食事に少し取り入れたりするだけでも、梅雨の肌への素晴らしいサポートになります。
【比較表】梅雨の美肌を守る!OK・NG行動リスト
| カテゴリ | 〇 おすすめ(巡りを助け、熱を逃がす) | × 要注意(熱と湿気を溜め込む) |
| 食事 | ハトムギ茶、きゅうり、トマト、緑黄色野菜 (余分な熱を冷まし、水分の巡りをサポート) | スナック菓子、激辛料理、過度なアルコール (体内に「湿熱」を生み出し、赤みや皮脂の原因に) |
| スキンケア | 帰宅後は優しく洗顔し、しっかり保湿 (肌を清潔に保ち、バリア機能を守る) | ゴシゴシ摩擦する、洗いすぎて乾燥させる (必要な皮脂まで落とし、かえって肌環境を乱します) |
| 環境・生活 | エアコンの「除湿」を使い、快適な湿度に (汗が蒸発しやすい環境を作り、肌の負担を減らす) | 汗をかいたまま長時間放置する (雑菌が繁殖しやすくなり、ムズムズの引き金に) |
梅雨の肌トラブルに関するよくある質問(FAQ)
皮膚科の塗り薬(ステロイドなど)と漢方薬は併用できますか?
はい、基本的には併用可能です。
むしろ、「外側からは塗り薬で炎症をしっかり抑え、内側からは漢方薬で繰り返さないための体質ケアを行う」という組み合わせは、非常に理にかなったアプローチです。
飲み合わせや使い分けについてご不安な点は、いつでも太陽堂の薬剤師にご相談ください。
市販のビタミン剤と一緒に漢方を飲んでも大丈夫ですか?
一緒にお飲みいただいて問題ありません。
ビタミン剤は不足している栄養素を直接「補う」もの、漢方薬は体の巡りやバランスそのものを「整える」ものと、それぞれ役割が異なります。
併用することで、より良いコンディション維持が期待できます。
梅雨時期は、保湿を控えたほうが良いですか?
ベタつく時期でも、保湿は必須です!
湿度が高いと肌が潤っているように錯覚しますが、エアコンの風などで肌の内側は乾燥する「インナードライ」になりがちです。
乾燥すると肌は「もっと皮脂を出して守らなきゃ!」と過剰に皮脂を分泌し、ポツポツの原因になります。化粧水でたっぷり水分を与えた後は、乳液やジェルなどで軽くフタをしてあげましょう。
まとめ:外側と内側、両方からのアプローチでクリアな毎日へ
梅雨の時期の肌のゆらぎは、「体の中に余分な熱や水が溜まっているよ」というサインです。
スキンケアを頑張ってもなかなか納得がいかない時や、季節の変わり目のたびに同じ悩みを繰り返してしまう時は、ぜひ「体の内側(体質)からのアプローチ」を取り入れてみてください。
「自分にはどんなケアが合っているのか分からない」「根本的なバランスを見直したい」という方は、太陽堂までお気軽にご相談ください。あなたの体質に合わせた、無理のない養生法をご提案いたします。
次に読んで欲しい記事(梅雨の養生法)
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎


実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈


得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。


















