
「健康診断の血液検査で、アミラーゼやリパーゼの数値が高いと指摘された」
「エコー検査では『異常なし』と言われたけれど、要観察になっていて不安…」
自覚症状がないのに、血液検査で膵臓に関する数値の異常を指摘されると、「このまま病気になってしまうのではないか」と心配になりますよね。特に「アミラーゼ」や「リパーゼ」の異常は、膵臓が何らかの負担を抱えているサインです。
この記事では、新宿の漢方薬局「太陽堂」が、血液検査で数値の異常が出た際に知っておくべき西洋医学の知識と、本格的な不調が現れる前に体を整える(未病を防ぐ)漢方アプローチについて解説します。
【この記事の結論:アミラーゼ・リパーゼが高い理由と漢方ケア】
- 現状の悩み: 健康診断でアミラーゼやリパーゼの数値が高く「要観察」になったが、自覚症状はない。
- 西洋医学の視点: 膵臓の細胞に負担がかかり、本来は消化管に分泌されるはずの酵素(アミラーゼやリパーゼ)が血液中に漏れ出ている状態。
- 漢方の視点: ストレスによる「気の滞り(気滞)」や飲食の不摂生により、消化器系(脾胃)の働きがオーバーヒートしている「未病(みびょう)」のサイン。
- 解決へのアプローチ: 数値の異常を放置せず、漢方で自律神経の緊張を解き、消化器官全体の負担を軽くするベースアップ(体質改善)を図る。
※数値の異常や、それに伴う背中・みぞおちの違和感に対する具体的な漢方アプローチについては、こちらの【慢性膵炎の漢方根本改善ページ】もあわせてご覧ください。
アミラーゼ・リパーゼが高いとは?(西洋医学の視点)
健康診断の血液検査でよく見られる「アミラーゼ」と「リパーゼ」は、どちらも食べ物を消化するための「消化酵素」です。
- アミラーゼ: 主に唾液腺と膵臓から分泌され、糖質(炭水化物)を分解します。
- リパーゼ: 主に膵臓から分泌され、脂質を分解します。膵臓の状態をより特異的に反映する数値とされています。
これらの酵素は、通常であれば消化管の中に分泌されます。
しかし、アルコールの過剰摂取、脂っこい食事、または強いストレスなどによって膵臓に負担がかかり、細胞がダメージを受けると、これらの酵素が血液中に漏れ出してしまいます。
その結果、血液検査で「数値が高い」と判定されるのです。
エコー検査やMRIで「嚢胞や結石などの明らかな異常はない」と言われた場合、西洋医学的には「経過観察(要観察)」となります。
しかし、ここで「痛みがないから」「ロキソニンなどの痛み止めを飲むほどの激しい症状はないから」と安心し、ケアを怠ってしまうのは危険です。
病院から処方される「カモスタット(蛋白分解酵素阻害薬)」や「消化酵素薬」などの西洋薬は、膵臓から出る消化液が自分自身を溶かしてしまう暴走を防いだり、代わりに消化を担うことで、「膵臓を物理的に休ませる(防御する)」という非常に重要な役割を持っています。
(※一方で、みぞおちや背中が痛むからと自己判断で飲む市販のロキソニン等の鎮痛剤は、一時的に痛みの感覚をブロックしているだけで、膵臓の炎症を鎮めたり数値を下げたりする効果は一切ありません。むしろ胃粘膜を荒らして胃腸に負担をかけ、結果的に消化器系全体のバランスを崩して膵臓へのダメージを増やしてしまう要因になり得ます。)
「痛みがない=完全に治った」わけではありません。再発を防ぐためには、西洋薬で膵臓の負担をしっかりと減らす【守り】の治療を継続することが大前提です。
その上で、お酒や脂っこい食事で体内に蓄積した「湿熱(ドロドロとした熱の汚れ)」を漢方の力で排出し、再発しにくい体質へと根本から変えていく【攻め(体質改善)】のケアを並行することが、働き盛り世代の膵臓を長期的に守る鍵となります。
数値が高い状態は、膵臓がSOSを出している段階です。この状態を放置すると、将来的に慢性膵炎などの不調へ進行するリスクが潜んでいます。
【太陽堂コラム】漢方で紐解く「数値の異常」と未病のサイン
ここで、太陽堂の薬剤師2名に、東洋医学(漢方)の視点から「数値の異常(要観察の状態)」について解説していただきましょう。今回は林先生と石川先生にお話を伺いました。
【薬剤師コラム①】ストレスが膵臓をオーバーヒートさせる
担当薬剤師:林(調剤薬局での勤務経験あり)
『お酒も飲まないし、食事も気をつけているのに数値が高い』とご相談に来られる方がいらっしゃいます。
漢方では、このような場合『ストレス』が大きく関与していると考えます。強いプレッシャーや緊張が続くと、自律神経を司る『肝(かん)』の働きが乱れ、エネルギーである『気』が滞ります(気滞)。
この滞ったエネルギーが熱を持ち、隣り合う消化器官(脾胃)を攻撃してオーバーヒートさせてしまうのです。漢方で『気』の巡りをスムーズに整え、余分な熱を冷ましてあげることが大切です。
【薬剤師コラム②】「未病(みびょう)」の段階で体を整える重要性
担当薬剤師:石川 満理奈(調剤薬局での勤務経験あり)
東洋医学には『未病(みびょう)』という考え方があります。これは『まだ本格的な病気にはなっていないが、健康から遠ざかりつつある状態』を指します。
血液検査の数値異常は、まさにこの未病のサインです。
痛みなどの自覚症状が出る前に、漢方で胃腸(脾)の働きを労わり、消化吸収のベースを整えることで、膵臓への隠れた負担を減らすことができます。結果として、体が本来持つバランスを取り戻すサポートに繋がります。
数値の異常を放置しない!日常の「OK・NG」養生法
血液検査で指摘を受けたら、まずは日々の生活習慣で膵臓や胃腸にかかる負担を減らしましょう。
| チェック項目 | NGな習慣(膵臓に負担をかける) | 漢方流・OKな習慣(巡りを整える) |
| 食事のバランス | 脂っこいもの、甘いもの、炭水化物の重ね食べ | 腹七分目を心がけ、温野菜や豆腐など消化に良いものを |
| お酒・嗜好品 | 毎晩の晩酌、過度なカフェイン摂取 | 休肝日を設け、温かいお茶や白湯で内臓を労わる |
| ストレスケア | プレッシャーを一人で抱え込み、睡眠不足が続く | 趣味や軽い運動(散歩など)で「気」を発散させる |
| 症状への対処 | 少しの胃痛や背部痛を市販の胃薬・鎮痛剤でごまかす | 不調が続く場合は医療機関を受診し、根本的な体質を見直す |
※胃腸を冷やさないこと、そして「よく噛んで食べる(唾液中のアミラーゼを活用する)」ことが、膵臓の仕事量を減らす第一歩です。
よくある質問(FAQ)
ストレスだけでアミラーゼやリパーゼの数値は上がりますか?
はい、可能性はあります。
過度なストレスは自律神経の乱れを引き起こし、膵臓の血流を悪化させたり、膵液の分泌バランスを崩したりすることがあります。
漢方では、ストレスによる「気滞(きたい)」をほぐすことで、間接的に消化器官の働きをサポートします。
数値が高いと言われましたが、痛みは全くありません。それでも漢方相談は必要ですか?
自覚症状がない今こそ、体質を見直す絶好のタイミングです。
漢方は「症状を抑え込む」のではなく、「体が不調を起こしにくい状態(未病の改善)」へと導くことを得意としています。将来の不安を手放すためにも、早めのケアをおすすめします。
健康診断で引っかかってから、不安でロキソニンを持ち歩いています。
不安なお気持ちは分かりますが、ロキソニンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は痛みの伝達をブロックする薬であり、予防薬ではありません。
健康診断の数値改善を目的として服用するものではなく、むしろ胃腸に負担をかけることがあるため、痛みがなければ服用は控えてください。
まとめ:数値の異常は「体を労わる」ための大切なアラート
「エコーで異常がなかったから大丈夫」
「痛みがないから、次の健康診断まで放置しておこう」
血液検査でのアミラーゼやリパーゼの高値は、膵臓が限界を迎える前に出してくれた、とても親切な「アラート」です。このサインを見逃さず、今のうちから内臓を労わる生活へとシフトすることが、将来の健康を守る鍵となります。
「数値の異常を指摘され、これからどうなるのか不安」
「ストレスや食生活の乱れを自覚しており、体質から見直したい」
とお考えの方は、ぜひ一度、新宿の漢方薬局「太陽堂」にご相談ください。
私たちが、あなたの体質や生活環境をじっくりとお伺いし、無理なく続けられる漢方ケアをご提案いたします。
【ご相談をご希望の方へ】
数値の異常や、それに伴う背中・みぞおちの隠れた疲労に対する漢方アプローチについては、こちらの【慢性膵炎の漢方根本改善ページ】にて詳しく解説しております。全国対応のオンライン相談も承っておりますので、一人で悩まず、まずはお気軽にお声がけください。
関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。













