
誰にも言えない「痔」のお悩み、我慢していませんか?
- 「排便のたびに痛みや出血があり、トイレに行くのが憂鬱…」
- 「座り仕事が長くなると、お尻に違和感や痛みを感じる」
- 「市販の塗り薬(ボラギノールなど)で一時的にしのいでいるけれど、何度も繰り返す」
- 「痛みが強い時はロキソニンなどの鎮痛剤を飲んで我慢している」
こうしたお悩みを抱えている方は、実は非常に多くいらっしゃいます。統計では、日本人の約3人に1人が「痔」を経験していると言われるほど、身近なトラブルなのです。
しかし、場所が場所だけに「恥ずかしくて病院に行けない」「相談しづらい」と放置してしまい、慢性化させてしまう方が多くいらっしゃいます。
今回は、繰り返す「いぼ痔(痔核)」に対して、漢方がどのように体をサポートしてくれるのか、太陽堂の薬剤師が分かりやすく解説します。
いぼ痔(痔核)が起こるメカニズムと、漢方の視点
いぼ痔(痔核)は、肛門周辺の静脈が圧迫されて血流が滞り、うっ血してコブのように腫れ上がった状態です。便秘で強くいきんだり、長時間のデスクワーク、冷えなどが引き金となります。
西洋医学のアプローチ
病院や市販薬での一般的なアプローチは、ステロイドを含む注入軟膏などで「今ある炎症を鎮める」、あるいはロキソニンなどの消炎鎮痛剤で「痛みをブロックする」という対症療法が基本です。
もちろん、これらは辛い症状を素早く抑えるために非常に有効です。しかし、「うっ血しやすい体質」そのものが変わらなければ、薬をやめると再発を繰り返してしまうことが少なくありません。
東洋医学(漢方)のアプローチ
漢方では、痔の原因を局所(お尻)だけの問題とは捉えず、体全体のバランスの乱れとして考えます。主に以下の2つのタイプに分けてアプローチします。
- 肝臓の働きが低下しているタイプ(解毒の低下)漢方における「肝(かん)」は、体内の老廃物や毒素を処理する働きを持ちます。
ストレスや疲労、アルコールなどで肝の働きが弱まると、血液が汚れやすくなり、血管に負担がかかります。
その結果、体の末端である肛門まわりの血流が滞り、炎症や腫れを起こしやすくなると考えます。 - 血流が悪く、滞っているタイプ(瘀血:おけつ)長時間の座りっぱなしや立ちっぱなし、運動不足、下半身の冷えなどによって血の巡りが悪くなり、肛門まわりの静脈がうっ血している状態です。
【コラム】薬剤師 前原の視点「『火消し』と『防火』のアプローチ」
調剤薬局時代、痔でお悩みの方に強力ポステリザンなどの外用薬や鎮痛剤をお渡しすることがよくありました。西洋薬は『今起きている火事(炎症や痛み)を素早く消す』のが非常に得意です。
一方で、漢方薬は『なぜそこに火がつきやすいのか?』という根本を見つめ直します。
血流を促し、うっ血しにくい体を作っていくことは、いわば『防火(燃えにくい体づくり)』のアプローチです。痛みが強い時は西洋薬で火消しをしつつ、漢方薬で体質を整えていくという併用も、非常に論理的で有効な手段と言えます。

痔のお悩みに用いられる代表的な漢方薬
太陽堂では、お一人おひとりの体質に合わせたオーダーメイドの漢方をご提案していますが、ここでは痔のお悩みによく使われる代表的な処方をご紹介します。
【比較表】いぼ痔に用いられる漢方薬の違い
| 漢方薬名 | 主な特徴・アプローチ | 適している方の傾向 |
| 乙字湯 (おつじとう) | 炎症を和らげ、便通を促すことで肛門への負担を減らす。痔の代表的な漢方。 | 患部の炎症や痛みが強く、便秘傾向がある方。 |
| 甲字湯 (こうじとう) | ※桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)をベースにしたもの。 滞った血の巡り(瘀血)を改善し、慢性的なうっ血を流すサポートをする。 | 慢性的に痔を繰り返しやすく、冷えや血行不良を感じる方。 |
※実際の漢方にあたっては、詳細なカウンセリングで体質を見極めることが重要です。それぞれの漢方薬のさらに詳しい説明は、以下のリンクもご参照ください。
【コラム】薬剤師 石川の視点「女性ならではの『冷え』と『痔』の関係」
『痔は男性の病気』というイメージがあるかもしれませんが、ご相談にいらっしゃる方の半数以上は女性です。女性は筋肉量が少なく体が冷えやすいことや、毎月のホルモンバランスの変化で便秘になりやすいことが、痔のリスクを高めてしまいます。
また、妊娠・出産を機に痔になってしまい、ずっと引きずっている…というお声もよく伺います。
恥ずかしがらずに、冷えを取り除き、血流を優しく整える漢方ケアを始めてみませんか?お一人で悩まず、ぜひ私たちにご相談くださいね。
漢方とあわせて実践したい!日常の養生法
漢方で体の内側から整えるとともに、生活習慣を見直すことで、お尻への負担を大きく減らすことができます。
- 血流を良くし、冷えを防ぐ冷えは血管を収縮させ、うっ血を悪化させます。
シャワーで済ませず、湯船に浸かって下半身をしっかり温めましょう。
軽いストレッチやウォーキングで全身の巡りを良くすることも大切です。 - 食物繊維を意識し、便秘を防ぐ痔を悪化させる最大の要因が「便秘」と「強くいきむこと」です。
硬い便は肛門を傷つけます。
ワカメやとろろ昆布、熟した果物など「水溶性食物繊維」を意識してとり、理想的な“少し柔らかいバナナ状の便”を目指しましょう。 - 同じ姿勢を長時間続けないデスクワークなどで長時間座りっぱなしの時は、1時間に1回は立ち上がって足踏みをするなど、肛門付近にうっ血を溜めない工夫をしましょう。
【ご相談例】20年来の違和感から卒業された女性のケース
■ 昭和34年生まれ 女性のご相談
20年以上前に病院で「内痔核」と診断され、それ以来、肛門付近の違和感や膨らみ、痛みが気になり続けているとのことで太陽堂にご相談に来られました。
■ 太陽堂からのご提案と経過
長年の血の滞りと炎症が原因と考え、体質に合わせて「乙字湯」と「甲字湯」を組み合わせた漢方をご提案しました。
漢方の服用と並行して生活習慣も見直していただいた結果、服用開始から1年6ヶ月で、気になっていた痛みや膨らみ、違和感が気にならない日が多くなったとのことです。調子が良い状態が安定したため、漢方の服用を卒業(終了)とさせていただきました。
※漢方薬による変化には個人差があります。
痔に関するよくあるご質問(FAQ)
病院でもらった座薬や、市販の塗り薬と一緒に漢方を飲んでも大丈夫ですか?
基本的には併用可能です。
外用薬で辛い症状を和らげつつ、漢方薬で内側から「うっ血しにくい体質」へ整えていく方法は理にかなっています。ご不安な場合は、お薬手帳などをお持ちの上ご相談ください。
痛みがひどい時は、ロキソニンなどの痛み止めを飲んでもいいですか?
痛みを我慢しすぎるとストレスになり、余計に血流が悪くなることもあります。
我慢できない時は一時的に鎮痛剤をお使いいただくことも一つの方法です。ただ、痛み止めは根本的な解決にはならないため、並行して漢方や養生で体質を整えていくことをおすすめします。
どのくらいで漢方の変化を感じられますか?
症状の重さや体質によって個人差があります。
早い方であれば1~3ヶ月で便通の変化や違和感の軽減に気づかれることもありますが、長年繰り返している慢性的な痔の場合は、体質が整うまでに数ヶ月単位でじっくり向き合う必要があるケースが多いです。
まとめ:痔は「生活習慣病」。内側からのケアで快適な日常を
痔は、冷え、便秘、長時間の同じ姿勢など、日常の小さな負担の積み重ねが引き起こす「生活習慣病」の一つとも言えます。
表面的な炎症を抑えるだけでなく、漢方の知恵を借りて「血流」や「肝の働き」にアプローチし、体の内側から整えていくことが、再発を防ぐための大切な一歩となります。
- 「出血や痛みにずっと悩んでいる」
- 「薬を使っても、また痔を繰り返してしまう」
- 「恥ずかしくて病院に行けていない」
このようなお悩みを抱えている方は、ぜひお気軽に太陽堂までご相談ください。体の中から整えるケアで、トイレの時間を気にしない快適な日常を取り戻しましょう。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。












