
「朝、目が覚めて起き上がろうとした瞬間、天井がぐるぐる回って倒れ込んでしまった…」
「寝返りを打つたびに目が回るので、夜中に何度も目が覚めてしまう」
「しばらくじっとしていると治まるけれど、毎朝起きるのが怖くてたまらない」
1日の始まりであるはずの朝。しかし、めまいにお悩みの方にとって、ベッドから起き上がる瞬間は「今日も回るのではないか」という恐怖と隣り合わせの最も緊張する時間です。
実は、このような「朝の起床時」や「寝返りを打った時」など、頭を動かした瞬間にだけ起こる短いぐるぐるめまいには、明確な理由があります。
新宿の漢方薬局「太陽堂」が、朝特有のめまいの原因と、不安な朝を乗り越えるための対策、そして再発を防ぐための体質づくりについて解説します。
なぜ「朝、起きた瞬間」にめまいが起こるのか?
朝特有のぐるぐるめまいは、耳の奥にある「内耳(ないじ)」の構造と、睡眠中の「姿勢」が深く関わっています。
■ 西洋医学の視点:耳の奥の「石(耳石)」の迷い込み
私たちの耳の奥には、体の傾きを感知する「耳石(じせき)」という小さなカルシウムの粒があります。睡眠中、長時間同じ姿勢で横になっていると、この耳石が本来の場所から剥がれ落ち、平衡感覚を司る「三半規管」の中に迷い込んでしまうことがあります。
朝、起き上がろうとして頭を動かした瞬間、三半規管の中に入り込んだ耳石がコロコロと動き、リンパ液を波立たせることで「景色がぐるぐる回る!」という強烈なめまい(良性発作性頭位めまい症:BPPV)を引き起こすのです。
■ 東洋医学(漢方)の視点:睡眠中の「水」の停滞
漢方では、めまいの大きな原因を体内の水分の滞り(水毒:すいどく)と考えます。
夜寝ている間は体を動かさないため、全身の巡りが最も緩やかになります。元々「水はけ」が悪い体質の方が長時間横になっていると、耳の周辺に余分な水分がチャプチャプと溜まりやすくなり、朝起きた時の不快なめまいや耳の閉塞感に繋がりやすくなります。
【薬剤師コラム①】「貧血」や「低血圧」との違いは?
担当薬剤師:石川 満理奈(調剤薬局での勤務経験あり)
朝起き上がれないと聞くと、「低血圧かな?」「貧血かも」と思われる方が多いです。
見分けるポイントは「めまいの感じ方」です。
低血圧や貧血(脳への血流不足)の場合は、立ち上がった瞬間にフワッとしたり、目の前がサーッと暗くなる「クラクラ感(立ちくらみ)」が特徴です。
一方で、景色や天井が洗濯機のように「ぐるぐる」と激しく回転し、数秒から数十秒でスッと治まる場合は、耳の奥のトラブル(耳石の移動)である可能性が非常に高いと言えます。ご自身の症状がどちらに近いか、ぜひ観察してみてください。
不安な朝を乗り越える!起床時の対策と予防習慣
朝のぐるぐるめまいを防ぐためには、耳石を三半規管に入り込ませないこと、そして急激に動かさないことが大切です。以下のポイントを見直してみましょう。
| 見直しポイント | めまいを起こしやすいNG習慣 | めまいを防ぐOK習慣 |
| 朝の起き上がり方 | アラームと共にガバッと起きる 頭を急激に動かすと、耳石が一気に動き出して激しい回転を引き起こします。 | ベッドに座り、数分じっとしてから動く まずはゆっくり体を起こし、耳の奥のリンパ液が落ち着くのを待ってから立ち上がります。 |
| 就寝時の枕の高さ | 枕を使わない・極端に低い枕 頭が水平になると、剥がれ落ちた耳石が三半規管の中へ転がり込みやすくなります。 | 少し高めの枕・タオルで傾斜をつける 頭を少し高く保つことで、耳石が三半規管に迷い込むのを物理的に防ぎます。 |
| 寝る時の姿勢 | 毎日必ず同じ方向(横向き)で寝る 下になっている方の耳に耳石が溜まりやすく、めまいが片側に集中する原因になります。 | 寝返りを打ちやすい環境を作る 適度な寝返りは耳石を一箇所に留まらせないために重要です。体に合った寝具を選びましょう。 |
| 日中の過ごし方 | めまいが怖いからと1日中寝込む 動かないでいると、迷い込んだ耳石が排出されず、症状が長引いてしまいます。 | 無理のない範囲で頭や体を動かす 転倒に注意しながら、日中はなるべく起きて生活する方が回復は早まります。 |
あなたの朝のめまいは「BPPV」かもしれません
朝起き上がる時や寝返りを打った時に、数秒から数分間だけ激しくぐるぐると回るめまいは、「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」という疾患の典型的なサインです。
BPPVは、めまい患者さんの中で最も多い疾患と言われており、命に関わる病気ではありませんが、いつ起きるか分からない恐怖から生活の質を著しく下げてしまいます。
病院で「耳石が原因だから、日にち薬(自然に治る)ですね」と言われたり、お薬(メリスロンなど)を飲んでもなかなかスッキリせず、何度も再発を繰り返して悩まれている方は非常に多いです。
太陽堂では、お薬で症状を抑えるだけでなく、耳の奥に余分な水が溜まりにくい「水はけの良い体」や、年齢とともに弱りがちな「気・血(生命エネルギーと栄養)」を補うことで、BPPVを繰り返しにくい体質づくりを漢方でサポートしています。
▼ 朝の激しいぐるぐるめまいにお悩みの方はこちらをご覧ください
※もし、症状がBPPVか分からない、他のめまい(メニエール病や原因不明のフワフワ感)と混ざっている気がするという方は、めまいの種類・総合ページからご自身の症状に近いものをお探しください。
【薬剤師コラム②】「耳石」の剥がれやすさと骨の健康
担当薬剤師:前原 信太郎(調剤薬局での勤務経験あり)
BPPVは、特に40代以降の女性に多く見られます。これは、女性ホルモンの低下に伴う「カルシウム代謝の悪化(骨のモロさ)」が関係していると言われています。耳石もカルシウムでできているため、骨密度が下がる時期は耳石も剥がれ落ちやすくなるのです。
漢方では、このような加齢に伴う変化を「腎(じん:生命力や骨を司る臓腑)」の衰えと捉えます。そのため、単に水の巡りを良くするだけでなく、「腎」を補い、体の土台から若々しさを保つ漢方薬を組み合わせることが、BPPVの根本的な再発防止に繋がることが多くあります。
朝のめまいに関するよくある質問(FAQ)
めまいが起きた朝は、無理してでも起きた方が良いですか?
激しく回っている最中や、吐き気がある時は無理に動かず、めまいが治まる姿勢で安静にしてください。
数分経ってぐるぐるが落ち着いてきたら、ベッドの端にゆっくり座り、深呼吸をしてから少しずつ活動を始めましょう。
1日中寝たきりでいるよりも、安全に配慮しながら適度に動く方が、耳石が元の位置に戻りやすくなります。
病院のお薬(メリスロンやセファドール)を飲んでいますが、効いている気がしません。
病院のお薬は血流を良くしたりめまいを鎮めたりする効果がありますが、三半規管に入り込んだ「耳石」そのものを溶かしたり、直接取り除くお薬ではありません。
そのため、即効性を感じにくい場合があります。
漢方薬は、耳石が剥がれにくい体質づくりや、めまいに対する「過度な不安・ストレス」を和らげるサポートとして、病院のお薬との併用も可能です。
朝だけでなく、日中もずっとフワフワしています。これもBPPVですか?
BPPVの主な症状は「頭を動かした時だけの短いぐるぐる」ですが、それが何度も起きる恐怖やストレスによって自律神経が乱れ、日中も「フワフワ感」や「船酔いのような不快感」が後遺症のように残ってしまう方がいらっしゃいます。
この場合、自律神経を整える漢方のアプローチが非常に有効です。
まとめ:もう「朝」を怖がらないために
「今日もまた、起き上がる時に目が回るかもしれない…」
毎朝、そんな不安を抱えながら目覚めるのは、本当に辛く心細いことと思います。
しかし、朝特有のぐるぐるめまい(BPPV)は、原因がはっきりしているからこそ、枕の高さや起き上がり方の工夫、そして体質に合った漢方薬でのサポートで、確実に穏やかな日常を取り戻していくことができます。
「病院に通っても繰り返してしまう」「根本から体質を見直したい」とお悩みの方は、一人で抱え込まず、ぜひ新宿の漢方薬局「太陽堂」にご相談ください。
私たちが、あなたが毎朝スッキリと、安心してベッドから起き上がれるようになるための体づくりを、全力でサポートいたします。
関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表
沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。
調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。
漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。
調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。















